Audiostockの審査は厳しい?900作品以上登録して気づいたこと

Audiostock販売ページ

このページではオリジナル曲を販売できるサイト、Audiostockに登録→審査を受けた感想をまとめています。

Audiostockに登録しておくことで、曲を無料で販売できるほか、YouTubeのContent IDも取得することができ、安全に曲をYouTubeで公開&宣伝することができます。

スタートアップのサービスとしてはとても便利なのですが、一点課題があります。それは、Audiostockの審査に通らなければいけない、ということです。

そこでこのページではAudiostockの審査はどうなのか?個人的に感じたことをこちらで率直に書いています。Audiostockで楽曲を販売したい方の参考になれば幸いです。

はじめに

Audiostockを利用するにあたって、本人確認書類を提出し、クリエイター登録を完了。その後、楽曲をアップして審査を受けることになります。

私の場合2020年2月よりAudiostockスタート、10月より本格的に作品登録をスタートし、2023年5月現在900以上の作品を登録しています。

そのなかで、審査を申し込んですんなり販売開始された曲もあれば、修正依頼をクリアして販売開始された曲もあります。以上の経験をもとに、気づいた内容をこちらでシェアします。

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審査に落ちる原因は?

2020年2月にAudiostockを知り、2020年10月より本格的に作品制作に挑戦。

個人的な体感としては、細かい点まで審査が行われるものの、一部の注意点を意識し審査を申し込むことによって、ラインセンスを販売できると感じています。

実際に900作品以上の審査に合格した結果分かったことは次の3つです。

1.ノイズやアタック音に問題はないか?

2.曲の終わりの残響の長さは自然か?

3.(曲の「良し悪し」というより)「商品として」どうか?

今回、私が作品の審査を申請して「要調整」を要求されたのは上記1と2のケースです。

審査を申請すれば最短で当日中に販売開始の連絡が来るのですが、審査に合格できない場合は「ここがおかしいので調整してください」というメールが来ます。指摘された問題を修正することによって、楽曲が登録されます。

審査で気づいたこと

「ノイズの混入」や「アタック音」のほか注意したいのは、タイトルや説明文、タグの問題?(不一致など)といった、楽曲の「ラベル」面での問題です。

例えばAudiostock公式サイトの審査の注意点にも書いてあるとおり、「不適切なタグ付け」は不合格の原因になるので、その点は注意する必要があります。

「この作品を商売として売りますが、そのラベルに間違いはないですか?」という点に注意し、説明文やタグ付けをして審査を依頼することが前提条件です。ここで不適切な表現やタグがないか、審査の申請前に確認しておきます。

原則的に審査で楽曲そのものの「良さ」「悪さ」は問われない気がします。

審査に通らないときの対処法

Audiostockの審査においてつまる大きい理由の一つがノイズ混入の指摘だと感じていますが、修正の対応についてはしっかり行う必要があります。

作品を審査に出し、「ノイズ混入」「ホワイトノイズ」という指摘を受けて該当部分を確認した結果、問題を確認すれば当然修正します。作品は商品ですので、おかしいところを修正するのは当然の話です。

とはいえ、「すいません、ご指摘いただきました問題を確認することができないのですが」という結論に到達した場合もあるかもしれません。その場合の現実的な対処法としては、思い切ったアクションを起こすことで活路を開くことができるかもしれません。

たとえば指摘された部分付近をチェックし、ノイズ判定された可能性がある楽器の音を思い切って削除してみる。全体のリバーブを調整したり、プラグインでEQをいじったり、ミックスダウンを工夫してみる。

もしくは思い切って使用楽器そのものを変更するなどの調整を施すことで、次の審査で合格する可能性があります。

その場合、あなたが想定した作品とは違った形になってしまうと思いますが、納得できない場合は、その作品を登録しないというチョイスもあるでしょう。

結局のところ、人が審査する以上、曲の印象や品質についての見解に違いが出てしまうのは自然な話。「そういうもの」と割り切りのが良いと思います。

自分の提出作品の品質に責任を負うのは作品の作り手である自分自身です。繰り返しになりますが、明確にノイズ混入が判定できる場合や指摘されて明らかにおかしい点は調整して提出します。

まとめ

ということで、最後にAudiostockの審査で分かったことをまとめます。

1.提出する作品は「商品」として売ることを前提に出す。

2.登録前にノイズチェックなどの「品質管理」にはしっかり時間をかける。問題の指摘を受けた場合、該当箇所を丁寧に確認する。

3.曲を登録時、説明文やタグなど作品内容にふさわしいものを選ぶ。

4.指摘された部分をチェックした上で指摘された問題が認識できない場合、音それ自体を変えたり、音を削除するなどして作品に変更点を加えた上で再審査を受ける

といった立ち回ることで、販売までこぎつける可能性がアップします。大切なのは作り手として「この作品を商品として売りたいです!」と思う曲を提出することだと感じています。

更に審査について追記

なぜ「ノイズ」で作品の修正を要求されるのか?更に一つ分かったことがあるので、こちらに追記します。

作品を提出し、「ノイズがあります」と指摘される場合、ここで重要なのは「ノイズ」という言葉の認識です。結論から言うと、あなたが「音」として使っている楽器が「ノイズ」として判定される場合があります。

審査員の方が「この音はノイズである」と判断した場合、それは「ノイズが混入しているので修正してください」となると推測されます。

例えば、2022年1月に一つの作品を登録したのですが、審査で「複数箇所のノイズ混入」を指摘され修正を求められました。それで通常のとおり指摘された部分のノイズを全神経を集中して探したのですが、見つかりませんでした。

それで改めて、指摘された箇所とMIDIのデータを見比べたところ、一つの結論に達しました。それは、シンセサイザーの低音の音色それ自体を「ノイズ」として捉えられた、ということでした。

こちらはノイズ混入を指摘された作品のデータです。

楽譜データ

これはシンセサイザーの音なのですが、ノイズとして指摘された箇所が、低音の音(ラ→ミ→ファ→ミ)が入る部分だったのです。

つまり、「楽器の低音の響きがノイズとして判定されていた」のですが、サステインの短い音だったので、おそらくそれが審査員の方にはノイズとして感じられたのでしょう。

そのほか「トレモロ」による音のゆらぎがノイズ判定されたりと、「ノイズ」という指摘を言葉どおり理解しようとすると、「どこにノイズがあるのか?どこを直せばいいのか?」と困惑する可能性が極めて高いと言えます。

おそらく、このようなケースは他にもあると思われます。なので、ノイズの修正要求=必ずしも「いわゆる」ノイズの混入ではなく、楽器の音や音符自体を審査員の方にノイズとして認識された可能性があります。

この場合、それらの音を削除する、もしくは使用楽器を変更することで、審査に通る可能性があります。更に気づいたことがあれば、こちらで追記します。