市場は世界!海外ストックサイトのPond5で曲を売った感想など

サイトキャッチャ

URL:https://www.pond5.com/

2020年のAudiostockデビュー。

それから半年後の2020年10月、本格的に作曲活動を再開。

「せっかく曲を作ったんだから、Audiostock以外でも売れないか?」と思ったところ、2020年末にpond5という海外サイトを発見。

Google.comで調べてみると英語圏の有名なStockサイトということでクリエイター登録。使ってみることに。

販売→売上発生→入金と一通りの流れを経験したので、感想をまとめることにしました。自分の作品の販売経路を増やしたい方は、参考になるかもしれません。

Pond5について

Pond5はアメリカを拠点とするロイヤリティフリーの作品を提供する有名なStockサイトです。そのため、クリエイター登録から作品の登録、販売等は全て英語で行います。

クリエイター登録には身分証明が必要です。免許証など「身元が確認できる」書類をPDF化して送る必要があります。審査は短期間で完了します。

Audiostockの市場は国内が中心ですが、Pond5の場合、マーケットは世界規模。制作した音楽を、ワールドワイドで販売することができます。

「日本だけでなく世界でも売ればチャンスも増えるだろう」と気軽に考え、始めてみましたが今のところこのチョイスは正解でした。

登録から販売まで

Pond5でアカウントを取得し、名前や住所などクリエイター登録を完了すると、楽曲の登録に入ります。

曲をWAVでアップロード、特徴は曲の値付けを自分で自由に決められる点です。自動でつけることもできますが、何ドルでも値付け可能です。作品に応じて柔軟に売ることができます。

それで実際に売れるの?という話ですが、売れます。驚くことに、曲によっては「数回再生されただけで購入される」という経験をしました。たとえばこちらの曲。4回再生で購入されました。

曲の販売ページ

もちろん、再生されても売れない曲もあるのでケース・バイ・ケースですが、全般的に売れる曲は、少ない再生回数でも売れる印象です。

そこで個人的に思うのは、「購入する人」が「こういう曲が欲しい」というイメージを具体的に持っている感じがします。そのイメージとマッチする曲が見つかればすぐに購入される、という印象です。

売れましたメール

作品の登録や説明文、タグ付けは全て英語で書くので、どうやって再生回数を増やせばいいのか?まだまだ試行錯誤の連続ですが、工夫次第では露出の機会が増えそうです。

追記

「コンスタントに収入源となる」というより、売れるときにまとまって売れる印象でしたが、サブスクで毎月金額が発生するようになってきた印象です。単品購入に関してはやはり比較的少ない再生数でも売れる曲は売れる印象です。課題は再生数それ自体です。

Pond5の審査は厳しい?

2024年現在、pond5に300曲くらい?は登録したと思いますが、審査不合格になった曲はありません。Audiostockなどの有名なStockサイトで販売可能となった曲であれば、スムーズに販売が開始されるでしょう。

審査の流れとしては、

1.曲をアップロードして必要事項を記入する

2.審査される状況になり、アップロード後、概ね3日以内には審査が終わり販売状態になる(時期によっては審査完了まで7日程度かかる模様)

となります。

審査に関してはハードルは高いとは言えないので、(手数料は65%と高いが)他のStockサイトと併用して利用しやすいサイトです。

私の場合ですが、

曲を作る→Audiostockに登録する→Audiostockで合格する→Audiostock 合格済みの一部の曲をPond5に登録する

という形で、販売の窓口を広げています。

報酬の入金は三択

大切なのが報酬の入金。

Pond5の売上を直接日本の口座にお金を振り込んでもらうことはできません。次の3つの資金移動サービスに登録し、売上を口座に移動させることができます。

入金サービス

1.Paypal

2.Payoneer

3.Skrill

上記3点のなかからお金を移すサービスを使い、日本の口座に売上金の振込を行います。お金の流れのイメージはこのような具合です。

Pond5で売上発生→1〜3の入金サービスに振り込まれる→入金サービスから自分で国内の口座に入金する

私の場合はPaypalを使って売上を回収しています。25ドル貯っていれば自動で翌月の15日くらいに振り込まれる設定にしているので、毎回自分で振り込みを申請する必要はありません。

入金サービスを登録していない方は、日本でも有名なPaypalが便利です。

デメリットは報酬率

英語圏での販路を拡大できるという点で大きなメリットがあるPond5ですが、音楽を売る場合に関しては1つ、デメリットがあります。それは「手数料が高い」という点です。

Pond5の手数料は65%(クリエイターは売上の35%が報酬になる)となり、売上の65%をサービス側に徴収されます。

コミッションの説明

URL:https://contributor.pond5.com/getting-started/payout-overview/

ただし手数料が高いのはpond5だけに限りません。Audiostockも70%~(実績により変動)となっているため、pond5だけのデメリットとは言えない状況です。

作品登録のかんたんさ(審査の通りやすさ)と窓口の広さを考慮すれば、Pond5の報酬率の低さは考え方次第かもしれません。

審査が厳しいStockサイトの場合は「売りたい!」と思っても曲をそもそも販売できませんが、Pond5はあまり審査でハネられる印象はありません。曲を販売する機会を得やすいメディアなので、利用するメリットは十分あると言えるでしょう。

なお、報酬は販売報酬のほか、サブスクでの利用、そして購入ユーザーのライセンス変更などにより臨時の売上も発生します。

契約について

ちなみに、Pond5は基本的にNon-Exclusive Contract(非独占契約)です。そのため、同じ作品をAudiostockなど他のStockサイトで売ることができます。

露出の機会を増やす+販売マーケットを広げるという面で、国内Audiostockで海外はPond5という具合、使い分けができます。

Pond5オンリーで報酬率を上げたい方はExclusive Contract(独占契約)という方法もあります。この場合、報酬率が上がるかわりに他社Stockサイトで曲のライセンスを売ることができなくなります。

まとめ

Pond5はアメリカを拠点とするStockサイトです。自作曲を英語圏を始めとするワールドワイドで売ることができ、報酬獲得のチャンスを増やすことができます。

手続きなどは全て英語で行う必要がありますが、始めるにあたって必要なのは資金移動サービスくらいで、販売審査も厳しくはありません(と感じています)。

飛躍的にストック収入を得る機会を増やすことができるので、AudiostockなどのStockサイトで曲を売っている方は、新たに取り組む価値があるでしょう。

最後に

Pond5を始めて一番うれしいかったのは、「英語圏で自分の曲が売れた!」という経験でした。

Audiostock(国内)で自分の曲が購入され、YouTubeなどで使われた経験は感動的でした。そして、日本だけでなく世界でもチャンスがあることを実感させてくれたのが、Pond5でした。

日本だけなく海外でも、自分の曲が人様にお金を払って購入される「商品」になっている。この経験は大いに励みになります。

やっぱり創作活動は、やってみなければ分かりません。「せっかく曲を作ったなら1つの場所だけでなく別の場所で売ってみる。するとチャンスが広がっていることに気づく」

Pond5はまさにそんな場所なのかもしれません。気になっている方の参考になれば幸いです。