憧れだったマーティンD-28を手に入れてから3年。
思えば付き合いも長くなったので、改めてこのアコギの魅力について書いてみたいと思います。
はじめに
マーティンD-28といえば定番中の定番。ドレッドノートタイプで、サイド&バックはローズウッド。
いわゆるキレイ目系の音がするアコギで、ともかくクセがない、悪くいえば個性がない(たとえばJ-45のような)、万能なアコギがD28です。
それでまずこのアコギの何がいいかというと、付き合えば付き合うほどその良さがますます実感できるというところです。
個人的な好みなのかもしれませんが、やっぱりこのドレッドノートから発せられるローズウッドの音が良い。
コシはあるけれど細すぎず太すぎず。
ストロークでも指弾きでも、その時々の気分に応じた音を奏でることができます。その音は何度聴いても定番であるがゆえに、飽きが来ません。
J-45とかだと、「今日はちょっと気分ではないな」という感じで弾かないときがありますが、マーティンD-28はいつでもOK。
あえていえばサイズが大きいので、スタジオでガンガン鳴らすときは、ギターを運ぶのに苦労します。
個人的にはエイジングはあると思っている
それと、ここはやはり実感しますが、弾けば弾くほど、サウンドホールから発生する音に、深みや広がりが出てきます。
D-28を購入、2年間はほぼ毎日弾いていて、それを実感していましたが、3年目に入っても、少しづつ変化を実感することができます。
特に、音の広がり、トップの鳴りは、ビンテージと同じように、振動するのがハッキリと自覚できるようになってきました。
ソロギターの曲を弾くときなどは特にそれが実感でき、アコギの音色に集中することができます。
もちろん、音の深みやリバーブ、広がりなどは、ビンテージにはまだまだかなわないのですが、新品のアコギは自分で育てていく楽しみがあります。
特にD-28クラスのアコギならなおさら。将来「化ける」保証はないですが、自分が買ったアコギを弾き続けて、大切にしていく。そんな付き合い方ができるアコギです。
案外頑丈。3年経っても異常なし
それと今のところ、我がD-28は健康そのもの。ネックの反れ、音のビビリなどの異常は一切なく、元気で成長しています。
しょっちゅう触っているのでサイドやバックにやや傷がついてしまいましたが、音の面を始め、修理や修繕が必要な不具合は一切なし。
さすがに5年くらい経ったら、一度楽器屋さんにチェックをお願いしたいと思っています(時計のオーバーホールと同じ感覚で)が、今のところは全く問題なし。
できればこれから10年20年30年、オリジナルのパーツで、一生付き合っていければいいなと思っています。
年々木がエイジングしていって、それによって音も育っていく。個人的にはそういうところがアコギの良さであり、楽しみだと感じています。
マーティンD-28のような定番ならなおさら育て甲斐があります。健康で丈夫。そして成長を実感することができる。
購入して3年以上になりますが、そのことを実感します。
最後に
一時期はギター欲しい病に取り憑かれ、様々なアコギに興味を持ってきましたが、最終的にはお気に入りのアコギが何本か手元にあればそれで幸せ。
D-28もその一つで、年年歳歳、音の変化を実感することができます。
それで思うのは、最初の試奏段階で気に入ったアコギというのはハズレがないということです。アコギは育つかもしれませんが、それは最初からその音が気に入っている前提のこと。
我がD-28も、7本試奏した中からすぐに「これだ!」と実感したのを選びましたが、3年経った今、自分の選択が間違いではなかったことを実感しています。
最初の印象というのは案外正しくて、だからこそ、試奏にこだわり、ビビビと来たアコギを選ぶことが大切なのだと思います。
最初に奏でた繊細で柔らかい音が、徐々に深みと広がりを増し、より心地の良い音になっていく。低音から中音、高音まで、バランスの良い最適な音を奏でてくれる。
これこそがD-28。定番は定番である理由を実感できます。ということで、D-28は最高!これからの変化、成長が楽しみです。