夜中2時に起床、4時過ぎから車を走らせ伊勢湾岸自動車道に入ります。目的地は、伊勢神宮及び松阪市にある本居宣長記念館。
いつもは電車に乗って向かいますが、今回は早朝の伊勢神宮を参拝したかったため車を運転しての参拝。
車の運転中だったので写真を撮ることはできませんでしたが、伊勢自動車道を走行中の松坂あたりから、明らかに山の雰囲気が変わり、伊勢あたりに到着すると山の合間から言葉では表現できない空気が漂ってくるのが感じられました。
伊勢神宮内宮
今回は雨が降るなかの参拝。
晴天の参拝とはまた違う趣、そして空気感が感じられます。
いつ訪れてもしっかりと手がかけられている庭園。
そして清々しい水の音。
深い森のなかに凛と、そして整然と鎮座する御正宮。
内宮を歩いていると自然と、呼吸が深まり、体に新鮮な空気が流れていくことを感じます。
近づくと鯉が寄ってきて口を開けます。どうして鯉は、あのような愛嬌な表情を見せてくれるのか。
今回は初めての早朝かつ雨の参拝でしたが、とても良かった。内宮の空気を静かに吸いながら歩いていると、体が細胞レベルで再生されていくような、清々しい気持ちになりました。
おかげ横丁
参拝後はおかげ横丁へ。早朝ということで店はまだ開店前です。
ただし一店だけ店が開いています。そこが赤福の本店。伊勢神宮内宮と同じく、朝の5時から営業しているとのこと。
お土産の赤福を購入し、お店で赤福とお茶をいただきます。
赤福を食べ、そしてお茶をいただきながら過ごすこの場所での時間はまさに極上。
川の流れる音、赤福、そして香ばしいお茶。まさに「豊かさ」という言葉の意味を、全身で感じることができます。
伊勢神宮外宮
内宮参拝の次は外宮へ。
1300年から続く20年に一度神殿を新造して神様に遷す式年遷宮。
そこにあるのは「滅びや消滅ではなく永遠の存在を可能にする知恵の結晶である常若の思想」であり「繰り返しの美学」(『伊勢神宮の知恵』)です。
松阪、本居宣長記念館
伊勢神宮参拝後は23号線へ進み松阪市へ。目的地は古事記伝で知られる本居宣長の記念館。
記念館及び駐車場は松坂城の城内にあり、入口はやや狭いため運転注意。
記念館には本居宣長の貴重な資料が展示されています。そして記念館近辺には移築された鈴屋があります。
もともとは別の場所にあったそうですが、松阪で火災が起こった際、本居宣長の貴重な資料を後世に伝えたいと思った子孫の方々らの決断によって、移築されたとのこと。
内部が公開されており、一階部分を見学することができます。
縁側で静かに佇んでいると、そこからは雨が静かにしたたる音が聞こえます。それはとても心地良い音でした。
鈴屋から出ると石垣が見える高台へ。城からは松阪市内を一望することができます。
城内の庭園。松の木の力強さを感じます。
最後に
早朝の伊勢神宮の空気、そして本居宣長の鈴屋。神話と歴史を肌に感じた旅でした。
特に早朝の伊勢神宮内宮の空気感はほんとうに素晴らしかった。自分のなかにあるもやもやしたものが祓われて、体が細胞レベルでリフレッシュするようなあの空気感は、あの場所でしか感じることができないもの。
三重は美し国。そして神話が生きている国。そのことを実感できた、旅でした。