『<貧乏のススメ>』という本を読んでいると、そこでユダヤ人の自己投資についての話が。
「一廉の人間になるためには自分に投資することが必要不可欠。投資が先、回収が後。だから自分磨きのためのお金はどんどん使いなさい」という話なのですが、何だか納得。
気になってネットで調べていると、こんな言葉を発見。
年寄りは若い者に貯金をしろと言うが、それはまちがっている。最後の一銭まで貯めようなどと考えたらいけない。自分に投資しなさい。私は40歳になるまで、1ドルたりとも貯金したことなどなかった。
これはかの有名なヘンリー・フォードの言葉らしいですが、「40歳になるまで貯金0円だった」って、すごいですね。
若いうちはお金を惜しまず、自分に対して知識や経験、体験を投資する。その投資してきものが、40歳以降結果として回収できる。
一般的には、将来のことを考えてコツコツ貯金するのが普通の考え方ですが、こういう考え方もいいですね。
確かに、将来の不安に備えてお金を貯めるより、一生食っていける自分作り、人生を豊かにするためにお金を使う方が、たしかに楽しいかも。
お金をと豊かさ
そういえば、前に読んだ本で、「20代に使ってきたお金が30代で生きてきて、30代で使ったお金が40代で生きてくる」的な話がありましたが、自己投資の話と似たところがあります。
お金を使って本を読む、セミナーに参加して勉強する、どこか旅行へ行って新しい経験をする、パーティーに参加して人と知り合う。
お金を使って経験してきたことは、自分という人間の一部となっていって、それによって人生が豊かになっている、そういう実感があります。
お金は使わなければただの札束やコイン、通帳の数字ですが、お金を自分に使うことによって、引き換えに新しい何かを得ることができる。
それによって、人生に変化が起こっていく。そういう感じでしょうか。
要は自分のためになることにお金を使っていく(例えば仕事とか、人間関係とか)ことが大切で、自分にケチケチせず、したいことはどんどんやった方が、後悔のない人生を送れるのかも。
若いときこそ自己投資する理由
まぁ確かに、したいこともせず、ひたすらお金を貯める人生に何か意味があるのか、それはわかりません。
結婚していて、子どものために学費を貯めよう、家を買うためのお金を貯めよう、そういうのなら健全で素晴らしい貯金なのかもしれませんが、貯金のための貯金はどうなんだろう。
勉強するにしても、いろんな経験をするにしても、「若いときだからこそ」学びが大きいことがたくさんあって、若いうちにこそ、自分のためにお金を使うのはとても大切なことだと思います。
というのは、30代を超えて、旅に行くにしろ本を読んで勉強するにしろ、刺激、吸収度が、10代20代の頃とはぜんぜん違っていることに気がついたからです。
なんというか、年齢とともに、物事や出来事に対する感度が落ちているというか、新鮮さ、刺激がどんどん低下している感じ。何かを経験するにしても、若いときの方が新鮮だったのは確か。
そんなことを考えると、好きなことしたいことを先延ばしにする人生って、とても損をしてるんじゃないかと思うようになりました。
結局は人生が豊かになるかどうか
お金は使うべきタイミングで、使うべきことに使うのが一番。
老人になってお金を持っていて、海外旅行に行くにしても、体は疲れやすくなっているし、感性も落ちているかもしれない。
それなら、体が元気で感性が新鮮なうちに海外旅行に行く。その方が、同じお金を使うにしても、得られるものが全然違うのではないか、そんなことを思います。
となると、「したいことはしたいことにする」というのはとても大切なことかも。
最低限の貯金はしておくにしろ、あとは自分のために使った方が自分が磨かれて人間性や仕事力がアップするし、いろいろ経験することで、人生そのものが豊かになっていく。
お金を正しく使うということは、そういうものかもしれません。
何にせよ人生は一度きり。何のためにお金を使うか。いつお金を使うか。それはとても大切な問題なのかもしれませんね。