HDD整理その2より。
2011年9月秋田を経て東北新幹線で岩手、平泉の金色堂がある一関を経て仙台へ。そして上杉家ゆかりの山形米沢。そして東京という日程で旅行。
当時はもたざる20代の男でしたが、何も持っていないからこそ、その身軽さと若さを、楽しめていたのかもしれません。
岩手(盛岡・一関)
秋田駅より東北新幹線で盛岡駅途中下車。
近辺を気ままに回ったあと、再度新幹線に乗車。目的地である一ノ関駅へ。
それにしても、車窓から見える東北の景色は本当に美しい。山。森。緑が生き生きとしていて、なんというか、理由もなしに見とれてしまうような美しさがある。
一関で新幹線を下車。
まずはホテルへ。
荷物を預け再度駅へ。
一関に寄った理由は平泉金色堂。
この場所は子どもの頃以来7~8回は来てる?それでも何度も定期的に訪れたくなるような、不思議な場所です。
こちらはあの有名な弁慶堂。
もう、ここからの景色は美しいとしか言いようがない絶景です。
平泉の景色が一望できるこの高台の景色からは、1000年前もほぼ変わらぬ自然の美しさを見せてくれます。
こうしてこの場所に、歴史そのものがつまっています。
例のミイラがある本堂。
金色堂を見て平泉観光は終了。こういう、昔ながらの駅もほんとうに好き。
米沢
一関で一泊したのちは仙台を経由して上杉家ゆかりの山形県米沢市へ。
会津を経由して見えてくる東北の車窓の景色はまさに旅路。ワクワクがとまりません。
白い駅舎が印象的な米沢駅へ到着。
まずはホテルに荷物を預けてすぐに出発。
目指すは米沢城址。現在の上杉神社。
もと藩主の城とは思えない、穏やかでのどか、心安らぐ風景がそこにはあります。
米沢藩の英雄、上杉鷹山公の像がお出迎え。
現在は完全に神社という感じ。神様として上杉謙信公が祀られており、そこはまさに、信仰の場のようなオーラを発しています。
城跡というより、本当に神社という感じの場所です。
ザ・日本庭園といった素晴らしい絶景も楽しめます。
ということで上杉神社をあとに。
近隣にある観光館?で特産の米沢牛ランチを堪能。上杉家霊廟に向かいます。
米沢は徒歩だけで観光地を回れるコンパクトな街ですが、山と自然に囲まれたこの美しく穏やかな町並みは、とても魅力的。
なんというか、開放感だけでなく、空気も澄んでいて、とても瑞々しい雰囲気の街です。
上杉神社から歩いて霊廟へ。
ここへ入った瞬間、明らかに外の場所とは空気がガラリと変わり、緊張感漂う「何か」を感じることができます。
今、この写真を見ただけでも、そういった何かを感じるのは不思議なところです。
こうして米沢で行きたかった場所は踏破。ほんとうに穏やかで美しいカントリーサイドの街です。
ホテルへ戻る途中、ガイドブックに乗っていた米沢牛のハンバーガーのお店へ。お値段はしたものの、もう大満足。
ホテルに戻ったのは確か4時過ぎ。
窓から指しこむこの穏やかで温かい光に、心が安らぐ幸せを感じたことを、今でも覚えています。
東京
米沢に一泊したのち、米沢牛の弁当を食べつつ東北新幹線で東京へ。
今回の旅は終了。
最後に
これが20代最後の旅となり、その後劇的に人生が変わっていくのですが、こうして改めて当時の写真を眺めていると、東北の街並みには理屈では語れない魅力を感じます。
雄大な山々、穏やかな景色、流れる時間が、なんというかとても好き。
もし自分に別の人生があったとすれば、東北の田舎町で暮らし、歴史資料館や図書館等で働きながら、静かに穏やかに暮らしたい。そんな夢想をしてしまいます。
そして立原道造のこんな詩を思い出します。
夢見たものはひとつの幸福 ねがつたものはひとつの愛
山なみのあちらにもしづかな村がある 明るい日曜日の青い空がある
日傘をさした田舎の娘らが 着かざつて唄をうたつてゐる
大きなまるい輪をかいて田舎の娘らが 踊りををどつてゐる
告げてうたつてゐるのは青い翼の一羽の小鳥 低い枝でうたつてゐる
夢見たものはひとつの愛 ねがつたものはひとつの幸福
それらはすべてここにあると
「夢見たものは」より