Tunecore Japanでアルバム配信した感想

アーティスト情報

2024年5月9日、音楽プロジェクト「夢の果てミュージック」としてアルバムをTunecore Japan経由で配信しました。

2024年3月より音楽配信サービスについて調べ、一体どこがベストなのか?検討に検討を重ねた結果、Tunecore Japan経由にて配信することにしました。

この記事では配信までの流れや、感じたことについて書いています。音楽配信について興味をお持ちの方に少しでも参考になれば嬉しく思います。

音楽配信サービスの比較について書いた記事はこちら

はじめに。なぜTunecore Japanを選んだのか?

Tunecore Japanは有料の音楽配信サービスです。

音楽配信を無料で可能なサービスはたくさんあります。にも関わらずなぜTunecore Japanを選んだのか?その理由はとてもシンプルです。

サービスそれ自体の利便性はもちろんあるのですが、それ以上に重要なのが「Tunecore Japanで配信すれば大丈夫だろう」という安心感です。

少し話がズレますが、私は長年ウェブサイトを運営しています。ウェブサイトは、お金をかけなくとも運営は可能です。無料のサービスを使えばお金をかけなくともウェブサイトを運営することはできます。

ですが、サイトの表示スピードやサーバー側のセキュリティ対策など、何より企業側の運営方針によって利用しやすさが変わってくるリスクがあります。

一方、有料で使用するサーバーなら、表示速度や運営のサービスに、一定のサービスが期待できます。もちろんそれは問い合わせの対応といった「ソフト面」も含まれます。

私自身一つのサービスを検討する前に徹底的に気になることを確認した上でサービスの利用を検討する性格です。そのため、Tunecore Japanには度々、サポートで問い合わせを行っています。

そして、いつ問い合わせをしてもTunecore Japanのサポートの対応は迅速かつ(問い合わせした内容の90%が問い合わせ後平均「2時間程度」で返信あり)、こちらの質問に答えてくれる内容でした。

サービスの評価は「表側」だけではない!

私の個人的な考え方ですが、企業側のユーザーへの姿勢(本音)というのは、商品やサービスはもちろんのこと、サポートの対応から見えてくると考えています。というのは、サポート部門というのは企業側からすれば「直接利益を生まない部門」だからです。

だからこそサービスの利用者であるユーザーに対してどのような対応を準備するか?そうした部分において、サポートでの問い合わせはそのサービスを長期間使用するために確認したい重要なポイントだと考えています。

すぐに返信が来るか。返信内容はサービス利用に対する疑問に対する答えを示しているか。こうしたことから、サービス利用後に起こる問題を解決できる見込みが予想できます。この意味で、Tunecore Japanのサポートセンターは特筆すべき対応でした。

そのほか、管理画面の使いやすさや、リリースまでのサイトユーザビリティ、クリエイターに対する情報の紹介や、リリース楽曲の審査期間(1日とかからず審査が終わりました)など、サービス面でメリットは確かに大きいでしょう。

それ以上に私にとっては、万が一問題が起こったときはどうするか?自分が疑問に感じることをスッキリ解決できるか?Tunecore Japanはその点に関して「心配するリスクは極めて低いだろう」と判断し、配信を決定しました。

逆に、一つの問い合わせに何日も返信に時間がかかるサービスに関しては、企業がサポートに対して人員を割いていない可能性があります。何か早急に確認したい問題が発生したとき、「すぐに問題を解決できないリスク」が生じます。

配信まで

以上、前置きが大変長くなってしまいましたが、ここから実際の配信までの流れをご紹介します。

まず、自分自身のアーティスト情報を設定し、配信を申請します。

配信したアルバム

そこで、

1.ジャケット画像(3000×3000の正方形

2.アルバム名

3.ジャンルの入力(3つ)

4.収録する楽曲の音源

5.楽曲の情報(海外向けに英語表記も必要)

といった事柄が必要となります。

楽曲の情報に関してはまず区分を正確に選びます。

楽曲の区分

その上で、楽曲のジャンルや説明文を日本語及び英語で記入します。

楽曲の説明文

ちなみに、楽曲のISRCコードを持っていない場合は無記入で問題ありません。審査後にTunecore Japan側がコードを申請してくれます。

ISRCの情報について

参考: TuneCore Japan ISRCコードについて

登録作業が完了したら、配信の設定へ進みます。ダウンロードの価格や配信地域、配信希望日、配信ストア等を設定します。

配信設定外面

配信情報を設定し、ストアをチェック。そして配信期間及び決済情報を選択します。

配信費用

これで準備は完了です。

一つだけ注意点。「配信開始希望日」は配信開始日ではない

細かい点かもしれませんが、「配信開始日」に関して一つ注意したいポイントがあったのでこちらでシェアします。

Tunecore Japanでは配信設定時、ストアでの「配信開始希望日」を指定することができるのですが、「配信開始希望日」から配信期間がスタートするのではない、という点を押さえておく必要があります。

というのは、Tunecore Japanが規定する配信期間は「審査が終わった段階」から始まるからです。

たとえば、私が配信を行ったアルバムの「配信開始希望日」は2024年5月9日ですが、Tunecore Japanに表記される配信期間は2024年4月24日(Tunecore Japanの審査が完了した日)から2025年4月23日までになっています。

アルバム配信期間は1年の契約ですが、「配信開始希望日」が審査終了日と離れるほど、実質音楽を配信できる期間が短くなってしまう点、注意が必要です。

ちなみにTunecore Japanの配信審査速度ですが、

4月23日15時に審査申し込み

4月24日12時に審査完了、配信手続き開始

爆速です。

配信受付メール

審査で問題があれば「要修正」となる模様ですが、こちらの入力内容が適切である場合、速やかに審査が終了します。

ライセンス販売中の楽曲について

Tunecore Japanでは、サービスの一貫としてYouTubeのコンテンツIDを取得できるサービスが用意されています。

Youtube収益化

Tunecore Japanで配信済みの作品から、YouTubeでコンテンツID登録を行う楽曲を選ぶことができます。

Youtube登録のチェックボタン

既に登録した楽曲にはチェックボタンが登場するので安心です。

登録済みの場合

なお重要な話ですが、Audiostockなどで「楽曲のライセンス販売中、もしくは過去に販売した楽曲」をコンテンツID登録することはNGです。それは「利用者の楽曲使用を妨げる行為」に該当する可能性があるからです。

この点、Tunecore Japan(だけでなく他社サービスも含む)でYouTubeコンテンツIDの取得には注意が必要です。

最後に

Tunecore Japanを登録し、配信の手続きを行っているとき、なぜか初めて有料のサーバー契約したときのことを思い出しました。

無料は無料で便利かもしれませんが、お金をかけて便利さを購入することも一つの選択だと思います。Tunecore Japanの音楽配信は有料です。継続するために維持費が必要です。

それでもなお、管理画面の使いやすさや、配信までの手続き、サポートの対応力、その他付帯するサービスに関しては、有料サービスなだけあってとても便利だと感じました。

配信を行うまで、その手続は明瞭かつストレスレスでした。2つ目のアルバムも、Tunecore Japan経由で配信を行います。

この記事が、少しでもTunecore Japanに興味をお持ちの方の参考になれば幸いです。