楽曲にご興味をお持ちいただきありがとうございます。
このページではAudiostockで販売、YouTubeで無料公開しているオリジナル曲『桜が舞ったあの日の君は』についてご紹介しています。
『桜が舞ったあの日の君は』について
『桜が舞ったあの日の君は』は「時の流れ」をテーマにした作品です。ポップで軽快なサウンドと、桜が咲いて散ってしまう寂しさのような、明るくも侘しいメロディが特徴です。
楽曲データ
作曲年:2001年
制作環境:Logic Pro9
使用楽器:ピアノ、アコースティックギター、ストリングス、ドラムなど
テーマ&制作のきっかけ
あなたにはふと昔と今。いろいろなことが変わってしまったことに驚く瞬間はありますか?
生活。日々関わる人々。私たちは今という時間を生きていますが、その今という時間はやがては過去になります。そして、過去に関わりのあったすべての事柄は、時間の流れとともに、すべて変わっていきます。
どれだけ過去に親密な時を過ごした人々でさえ、やがて接点はなくなり、自分が知っている人ではなくなっていく。そんな時の残酷さを感じたときふと胸に、言葉にはできない侘しい感情が去来します。
私自身がそれを実感した頃、立原道造の『浅き春に寄せて』という詩に出会いました。『桜が舞ったあの日の君は』はこの歌詞にインスピレーションを受けて誕生しました。
冬が終われば春がきます。しかしその春は、昔やって来た春とは同じではないこと。明るくもリリカルなメロディは、それ気づく刹那的な寂しさを表現しています。
今は二月 たつたそれだけ あたりにはもう春がきこえてゐる
だけれどもたつたそれだけ 昔むかしの 約束はもうのこらない
今は二月 たつた一度だけ 夢のなかにささやいて ひとはゐない
だけれどもたつた一度だけ そのひとは私のためにほほゑんだ
さう!花はまたひらくであらう
さうして鳥はかはらずに啼いて 人びとは春のなかに笑みかはすであらう
今は二月 雪に面につづいた私のみだれた足跡 それだけ たつたそれだけ 私には
立原道造『浅き春に寄せて』