私の人生において、「これが運命を変えた」という致命的な出来事があるとすれば、その瞬間は中学3年のときの英語の授業で初めて聞いたビートルズの『Let It Be』を聴いたその瞬間です。
それは文字通り、私の人生を根本から変えました。
美しいメロディに衝撃を受ける
もともと、私は音楽好きの家庭で育ちました。ピアノやらクラシックのレコード、ポップスのCDやらいろいろ家にありました。
小学校高学年のときにピアノを習い始めるのですが、音楽の素晴らしさを初めて実感したのは中学3年生の頃、英語の授業で聞いたビートルズの「Let It Be」と出会ったことがきっかけです。
当時の私は受験生。日々勉強勉強で同級生は皆競争相手。不自由な毎日にうんざりしていました。そんなとき、英語の授業で「英語で歌を楽しもう!」という題材で、ポップスを聞くことになりました。
そのとき初めて聞いたのがビートルズの「Let It Be」。イントロのピアノの音、祈りのような美しいメロディに衝撃を受けました。
しかも、その詞は「なすがまま、あるがままに」というようなある意味「救済」を求めるような内容としたときはさらに深く、この曲を何度も聴きました。
ベースはビートルズを始めとする洋楽
「Let It Be」が教えてくれたのは、音楽には人の心を癒やして、励ます力がある、ということです。
気持ちが落ち込んだときや、元気がないとき。悲しいことがあったとき。音楽を聞けば心が軽くなり、心に光が灯る。詳しい理屈はわからないし、興味はありませんが音楽には力があることを知りました。
「音楽が自分の気持ちを表現してくれる!」ということを知ってから、勉強そっちのけで、ビートルズをはじめとする様々な洋楽を聞くようになりました。
ビートルズの全アルバム⇢OASISやBLURなどのイギリスポップ⇢ニルヴァーナやナインインチネイルズなどのアメリカ系ロックという感じで、手当たり次第、洋楽を聞き、ますます音楽にのめりこんでいきました。
この体験が、私の音楽作りにおけるベースになっています。
音楽に込めるもの
人生はいろいろあります。頭で考えてもどうにもならないことがあります。
そんなとき、自分の気持をわかってくれるような音楽を聴く。するとなぜか気持ちが変わって、元気がもらえます。私もそんな体験を人生で、何度もしてきました。
「今日はちょっとダメだ・・・」というときは悲しい音楽を。「これから一発決めてやるぜ!」というときはイケイケな音楽を。音楽はまさに、自分の人生で常に寄り添ってくれる戦友のような存在です。
自分自身、音楽を作る上で意識しているのは、感情を音という空間にパックすることです。すなわち、そのとき感じている気持ちをそこに込めることによって、永遠に記憶していくことです。
なので自分の曲を聞き返してみれば、その時その時の感情や出来事が鮮やかに浮かび上がります。それはブロガーにとっての記事と同じようなものかもしれません。
最後に
自分が作る音楽に何らかの普遍性があるのかどうか、それは確信は持てません。
ただ思うのは、自分が感じたこと。考え方ことを音楽という形でお届けすることによって、それを必要としている誰かに届けたい、ということです。
悲しいときには悲しい曲。明るいときには明るい曲。ロマンチックな気分のときはそういう曲。人にはそれぞれ、いろんな瞬間があります。
制作している音楽には、大げさに言えば魂を込めています。それは私が「そのときを生きた」という証拠です。音楽を通じて、何かを感じとってもらえば幸いです。