2022年8月、無性に九州のとある場所に行きたいという強い気持ちに駆られ、その欲求を抑えることはかなわず。「したいことは、できるうちにしておく」というモットーに従い飛行機を予約。4泊5日の日程で九州を訪問した記録です。
1日目(9月5日)
ちょうどこのタイミングでニュースでは九州に大型の台風が到来。飛行機が飛ぶのか気になっていたものの、出発の日は清々しいまでの晴天。
鹿児島へと向かう空の旅も快適そのもの。
セントレアからおよそ1時間ほどのフライトで鹿児島に到着。雲と強い風が吹いていたものの、天気はやや曇りの晴れ。空港はアロハシャツのような服を着ている店員さんが多く雰囲気は南国。
空港からバスに乗り鹿児島中央駅へ。ホテルに荷物を預け、徒歩で薩摩島津家ゆかりの地へ。
鶴丸城後ろの道より城山展望台を目指して登山、頂上からは雄大な桜島が鎮座する絶景。
城山展望台よりバスで西郷洞窟を通過、遠目より西南戦争終結の地を観、仙巌園へ。
桜島が見える絶景と丹念に人の手が加えられた庭園。
そして島津家のお殿様の別荘。
「文化」という言葉がそこかしこから漂う空間に居心地の良さを感じ予定以上の滞在に。
武士階級は権力者でありつつも日本文化の振興者であったという事実を、改めて実感します。
2日目(9月6日)
この日は、この旅最大の目的地の知覧へ。8月よりなぜか「今、訪れなければいけない」という説明不可能な強い気持ちに駆られ、訪れることに。
台風が福岡に直撃。熊本行きの新幹線は運転見合わせ、駅改札口周辺には地元の高校生たちが集まっている状況ではあるものの、鹿児島は曇天でバスは通常通り運行。
本当はレンタカーでじっくり訪れたかったものの、この日は台風のリスクも考え、運行しているバスで知覧へ向かいます。
鹿児島中央駅よりバスでおよそ90分。到着するとそこには個人での来訪や観光バスの団体客など、多数の人が平和館に来訪しています。
少しにぎやかな雰囲気であったものの、展示されている手紙や遺品を見ているうちに、それらが発する強い何かを感じ、言葉にならない強い感情が内側から湧き上がってきます。
そのため連続で遺品を眺めることはとても困難で、設置されているソファに座り沈思。「生きる」ということの意味について、考えずにはいられない時間を過ごします。
こちらは隊員さんたちが最後の日々を過ごしたという三角兵舎の復元。
豆電球が垂れ下がる薄暗いこの兵舎。知覧から鹿児島中央駅へ戻るバスのなかでは、ひたすらここで感じたことが頭のなかで延々と反復します。
3日目(9月7日)
鹿児島中央駅を朝早く出発、熊本を経由し福岡へ。新幹線を下車すると有名なくまもんが出迎えてくれます。
熊本駅周辺はとてもスタイリッシュ。空が大きく、広がり、マンションや商業施設といった現代施設が、バランスよく調和しています。現地で働く人が言っていましたが、中心部はマンションやら商業施設やらができ、大きく変わったそうです。
熊本駅から市電に乗り熊本城へ。加藤清正公の銅像を拝み、いざ城へ。
この日はとても気持ちの良い快晴。心地良い空気に、青い空。そこには、熊本城が悠々とそびえています。
大と小の天守閣。なかは博物館のようになっています。
ここからは熊本の美しく、そして力強い景色を一望することができます。空の青さが、ほんとうに美しい!
熊本城を訪れたあとは近隣のアーケード街へ。鶴屋百貨店の近くには小泉八雲が住んだという家が。
熊本を観たあとはさらに新幹線で北上、最終目的地の福岡へ到着。
街周辺を散策、地元の人にもおすすめされる博多ラーメン屋「Shin Shin」で夕食を取り、この日は終了。
4日目(9月8日)
札幌に住んでいたときより、福岡という街には関心を持っていました。よく、転勤族の方の話で「札幌か福岡か」という話を聞いていたからです。
ということで今回は福岡という街それ自体を自分の足でじっくり観てまわることに。まずは住吉神社にご挨拶。福岡での滞在中の充実を祈願し、街めぐり。
地下鉄で黒田長政が居を構えた福岡城へ。
石垣などは残っているものの、城のなかは完全に公園や施設となっており、設置されているベンチにはゆっくり時間を楽しむ人の姿が。
福岡城を訪れたあとは天神へ。ここが一番の繁華街ということで、大型商業施設やアーケード街など、人が行き来する活気に満ちた場所になっています。福岡を一通り観て今回の九州来訪は終了です。
5日目(9月9日)
最終日は午前の便でセントレアへ。帰りに博多駅で「Shin Shin」に寄りたかったものの時間の関係で断念。ホテルをチェックアウトしたのち空港へ。
博多駅から福岡空港まで電車で5〜10分程度。利便性の高さと、デパートのようなおしゃれな内観がとても印象的でした。
最後に
「したいことはやる。それができるうちに」
これをモットーに、今回は初九州。そして、強く「今、行きたい。行くなら今」と感じた知覧に行くことができました。出発前は台風が迫っていたものの、幸い探訪中は台風の影響を受けることなく予定完遂できたことを、ありがたく思います。
今回、改めて感じたのは、歴史という積み重ねの中に隠れている、人それぞれの人生。そして「想い」です。短い旅ではありましたが、特に知覧を訪れたこと。そこで感じたこと、考えたことは今後の人生で、決して忘れることはないでしょう。