本当に大切なのは「いい学校」に受かることではない。『ドラマ 下剋上受験』の内容&感想

勉強する子ども

『下剋上受験』の本を読んで内容に興味を持ったところ、なんとドラマ化されていることを発見。早速DVDで観てみることに。

このページでは、ドラマ版の『下剋上受験』の内容や感想を書いています。「どんなドラマ?面白い?」と興味をお持ちのあなたの参考になれば幸いです。

内容について

ネタバレがあります

ドラマの話は、中卒の桜井親子がNo.1の女子中学の合格を目指す受験ドラマ。

主人公の桜井父はドラマでは不動産営業をしています。役者は阿部サダヲさん。

「俺は不動産営業だから学歴なんていらねぇんだよ」的な桜井父ですが、あることをきっかけに「学歴がないこと」及びそのデメリットを実感。家族会議の結果、娘を受験させることに。

当初は塾を検討するものの、結局父と娘が二人三脚で受験を頑張ることに。いろんな人の手助けを受けつつ、受験を頑張っていきます。

幸い学校の先生も受験に協力的。受験直前は学校に通わず受験勉強に専念する娘。そしていよいよNo.1女子中学の受験。父も保護者面接を受けますがあいにく当初の志望校は不合格。しかし、娘の希望で受けたNo.2の受験には・・・。

最後はめでたしめでたし。勉強を頑張る意味。上を目指す喜びが実感できる、教育的なドラマになっています。

感想など

ドラマを見て面白いか面白くなかったか。個人的には次から次へとDVDを再生してしまうくらい、面白かったです。

原作の本には登場しませんでしたが、ドラマでは魅力的な登場人物が多数登場。

たとえば徳川親子。見るからにお金持ちの親子で、父は会社社長。娘はまさにお嬢様。桜井娘の学校に転校してくるわけですが、見るからにほかの子どもと毛色が違います。

ドラマでは桜井父と徳川父。2人の対比が印象的。しかしこのドラマが良かったのは、徳川父=悪で桜井父=善というような、ありがちな設定にしていないところ。

金持ちで成功者の徳川家族にもいろいろ悩みがあり、単純な金持ち=悪の設定にしていないところが好印象。だからこそ、徳川親子の仲直りのシーンは非常に印象的。

まとめると

ということで、ドラマと原作。それぞれ非常に面白かったというのが正直なところ。テーマは中学受験というシビアで現実的な話ですが、

・勉強のために友達と時間を過ごさせないのはかわいそう

・受験のために学校を休ませる

など、いろいろ賛否両論な話はたしかにあります。

しかし結局のところそれは親の価値観が大切になってくることと思います。

確かに、中学受験をさせることによって、確実に失うデメリットもあります。小学校というほのぼのとした時代というのは、大人になってからやり直すことは無理ですし。

とはいえ、先に迫る現実的な未来のため今という時間を犠牲にする。それはきれいごと抜きにしても大切なこと。なので、受験=悪だとか、そういう単純な話で完結することは不可能です。

このドラマでは、その点の問題をエンタティメント要素を交えて提唱。自分たちの家族はどうすべきなのか。それを考えるための参考になると思います。

中学受験に興味を持っている方や現実的な理由で受験を検討さざるを得ない方は、こういう話もあるんだと思えばきっと、楽しみながら受験を考えることができると思います。

何にせよ、将来を考えて上を目指したい。その気持ちは素晴らしいものなのですから。