成功の秘訣は質素・倹約・克己心。『銀行王 安田善次郎: 陰徳を積む』の読書感想

銀行王 安田善次郎: 陰徳を積む (新潮文庫)

江戸時代末期、富山の貧しい下級武士の生まれ、そこから一代で巨大な財閥を作り上げた日本の銀行王、安田善次郎の伝記、『銀行王 安田善次郎: 陰徳を積む』の読書感想です。

当時の江戸社会、下級武士という階級から、明治維新を経て、己の意思と努力によって人生を切り開き、大きな成功を実現した安田善次郎。

その成功の秘密や、安田善次郎の思想や考え方を知りたいと思い、この伝記を読んでみました。

身分もコネも何もない下積みの丁稚からスタート。

自分の店を持ち、やがて両替商として成功。善次郎が近代日本の銀行王になっていくサクセス・ストーリーは読んでいて面白かったです。

丁稚から成功し自分の店を持ち、早寝早起き、骨身を惜しまず働き、誠実に商売をする。お客本位の取引をすることによって、事業は成長していく。

これが善次郎がお店を持った時に実践していた商売の考え方ですが、これが商売の基本原則なのかもしれません。

善次郎の接客の四ケ条(P51)

1・お客の言うまま、店先にない物は早くさがしてあげる。

2・選ぶ時は最もよい品から取ってあげる。決して悪い品はまぜない。

3・包み物はよく堅くしばってあげる。

4・から世辞でなく、心からお礼を言う。

質素倹約、贅沢はせず、稼いだお金はきちんと貯蓄。それによって、お金を増やし、商売も成長。ヘンテコな投機や、うさんくさい話はなく、ストレートでまっすぐな話です。

善次郎の場合は、お金儲けが上手いのに、自分の欲のためにお金を使うことはせず、陰徳を積みながら、裏で社会貢献のためにお金を使う。

この伝記を読むと、本当の偉人というのは、個人の価値観を越えて、より大きな目的のために行動している人なのだなぁと実感します。

お金持ちなのにお金を浪費しない。それには理由があるのですが、偉人の行動に理解ができない人たちに「ケチ」と勘違いされ、挙句お金の無心に来た暴徒によって悲劇を迎えるのは、悲しいところがあります。

しかし、大きく、でっかい生き方は、この世の中、ちっぽけながらまっすぐ生きようとする我々に、勇気を与えてくれるような気がしました。

本の購入はこちら

コメント