独立の手順をステップ・バイ・ステップで。
塚田祐子著『「会社を辞めてフリーで・個人でまずは1年目をクリアする <独立成功>完全マニュアル」』(明日香出版社)の読書感想です。
『<独立成功>完全マニュアル』について
「会社を辞めて独立したい!」という人のためのマニュアル本。
独立するための考え方や注意点をはじめ、退職届の書き方から事業の開業届の提出まで実際に独立するまでに最低限必要なことを、順序別に分かりやすく学べる内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
会社員のメリット&デメリット(P18)
会社と雇用関係を結ぶことで収入の安定を得ることができる、これが会社員一番のメリット。
他、正社員なら、有給休暇、病気をしたときの給与保障、社会保険、退職金制度など、様々なメリットを受けることができる。
一方、会社員のデメリットは選択の自由を失うこと。
会社の指示に従うことを要求され、毎日の生活を会社中心にする必要がある。上からの指示にも従い、組織のルールに則り生きていく必要がある。
そのため、会社と考え方が合わなかったり人間関係でつまづいてしまうと、会社で働いて仕事をすることが生き地獄になってしまう。
また、会社員として働くことは、想定以上の成功は期待できない。電卓を叩けば生涯年収が見えてしまうため、将来への希望をいだきにくい。
将来、リストラ等で想定外のピンチが訪れる可能性はあるが、想定以上の成功は期待できない。
会社を辞めて独立起業することのメリット&デメリット(P20)
独立する一番のメリットは、全て自分で決められること。
朝何時に起きるか、誰と会うか、どんな仕事をするのか、全て自分で決めることができる。自由な選択権こそ、独立の一番のメリット。
また、自分で仕事をするため、会社員のように定年もなく、自分のスタイルで、生涯現役で働くことができ、それが生きがいにもなる。
一方、独立は全てが自己責任。
努力云々関係なく、上手くいったこと、上手くいかなかったこと、全て自分で責任を取る必要がある。収入も会社員と比べ不安定になるので、不安を乗り越えていく気概がないと、続けることができない。
ポイントは安定を捨ててでも得たいものがあるかどうか(P23)
独立するかしないか、そこで大事なことは、独立後の目標や夢が明確かどうか。会社員という安定した立場を捨ててまで、得たいもの、実現したいことがあるかどうか。
したいことがあれば、直ぐに行動に移すことができる。何をしたいか曖昧なら、独立はやめた方がいい。迷うくらいなら独立を目指すのはやめた方がいい。
独立前に家族に相談(P58)
会社を辞めて独立する前に必要なのが家族の理解。家族の理解なくして成功なし。家族の理解と協力を得ること。
独立に向く人(P93)
独立して一人でバリバリやっていくのが向いている人の特徴。
1・一人でいるのを楽しめる人。
2・人に会うのが苦にならない人。
3・頭の切り替えが早い人。
4・人に頭を下げられる人。
5・責任を人に転嫁しない人。
6・負けず嫌いの人。
7・お金の交渉を堂々とできる人。
8・安定より変化を求める人。
9・自分の価値観を持っている人。
10・フットワークが軽い人。
目標が数値目標に(P119)
独立して事業スタート、そこで大切なのが具体的で明確な目標。
目標を立てるときは、数値目標に置き換え、ハッキリとやるべきこと、なすべきことが分かる目標を立てること。
感想など
独立するために何が必要か、メリット&デメリットはどうなのか、実際の手続きは何をすればいいのか、知りたいことを一通り学べる本。
実際の事業計画等の具体例はないものの、開業から帳簿作成、確定申告など、実務的な内容もしっかり。「こういうことをしておけばいいのだな」を理解することができます。
独立をしたら何がどう変わるのか、何をすればいいのか、独立の大まかなイメージをつかめるのがこの本の良いところ。
「会社を辞めたい。自分で仕事を始めたい。」
「でも何をどうやっていけばいいのだろう?」
というとき、このマニュアルが参考になると思います。