『修羅場の極意』の読書感想 – 人生の修羅場を乗り越える知恵を学ぶ

修羅場の極意 (中公新書ラクレ)

人生で起こる修羅場をどう生き抜くか。

佐藤優著『修羅場の極意』(中公新書ラクレ)の読書感想です。

この本について

歴史上の人物や小説の人物、出版されている有名な本などをネタに、修羅場の抜け方を考えていく本。

著者は政治と外交の修羅場を経験してきた元外交官。人間関係のトラブルや組織での問題など、生きていく上で遭遇する修羅場をどうやり過ごすか、先人たちの知恵を学ぶことができます。

以下、本書の読書メモです。

利害でつながっている人間関係(P20)

公務員であれサラリーマンであれ、職場の人間関係は基本的に利益関係でつながっているゲゼルシャフト(利益共同体)。利害関係で結ばれてる関係の絆は弱く、守勢になるといとも簡単に裏切り者が現れる。

書き言葉と話し言葉について(P148)

話し言葉は、聞き手も話しても感情的になりがちだが、内省的で思索的になる。話しの聞き手は、情緒性を刺激されるので、理論的に話を捉えにくくなる。

一方、書き言葉は、読み手が自分のペース、自分のリズムで理解できるので、書き言葉の主導権は、読み手にある。

誰もが自分の姿をきちんと見ていない(P165)

人は、自分の姿を正確に捉えるのは難しい。鏡に映った自分の姿ですら、バイアスがかかって見えいる。もし、自分の姿を正確に捉えようとするのであれば、他人を通じて、自分の姿を想像するしかない。

有名人だから信用できるわけではない(P172)

広く浅い関係、有名人と何人知り合いになっても、その人間関係は、修羅場には全く役立たない。

有名人のなかには、裏の顔を持つ人間や、裏稼業の人間とつながりがあるものもいる。そのような人と性善説で人間関係を構築しようとすると、トラブルに巻き込まれる可能性もある。

人生とお金(P202)

人は生きていく限りお金がいる。生きていれば病気になるし、仕事を失う可能性もある。お金がないと家族がすさみ、男の子は泥棒に、女の子は売春婦になるようになる。お金がないことが人生の修羅場を招く

感想など

マキャベリやキリストなど、修羅場を切り抜けた偉人とその教訓をまとめていく構成で、ピンチのとき、普段から注意したい悪知恵にハマらない考え方など、刺激的なアドバイスが満載の本。

登場する人物は歴史上の偉人のほか、スノーデンなどタイムリーな人物の話も登場し、内容は幅広いです。少し難し目の内容があって、読むのに時間がかかりましたが、内容をゆっくり咀嚼していくと、人生の様々な場面で役に立つ本だと思います。

人生に修羅場はつきもの。しかし、修羅場での被害は最小限に抑えたいもの。この本で知恵を学び、トラブル回避に役立てたいと思います。

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修羅場の極意 (中公新書ラクレ)