『CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる』の読書感想 – スパイのノウハウはビジネスに役立つ!

CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる

交渉に情報収集、これがCIAの㊙テクニック!

佐藤優解説、夏目大訳『CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる』(東洋経済新報社)の読書感想です。

この本について

元CIA職員によるCIAのスキル解説本。

対人接触のスキル、交渉の方法、情報収集術などCIAのノウハウを、ビジネスや人間関係に活かしていく実践的な内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

はじめに、インテリジェンスとは(P6)

インテリジェンス=諜報活動。

インテリジェンスにはポジティブ・インテリジェンス(積極的諜報)とカウンター・インテリジェンス(防諜)の2つがあり、目的に応じ、使いわける。ちなみに、スパイ活動は非合法の行為を指す。

注目すべきは強みより弱み(P43)

CIAのテクニックを活用する上で大切なのは、人の強みよりも弱みに注目すること。同時に、機会や脅威に対して敏感になり、俊敏に対応できるようにすることが大切。

協力者を作る(P56)

諜報の仕事で大切なのは、敵の中からこちらの協力者を作ること。時間はかかるが、確実に、敵の姿、弱みをつかめる情報を入手できる。ただし、協力者を作る場合、協力者の人選は慎重に選ぶ。

会いたい相手と会うために(P63)

接触したい人間に闇雲にコンタクトをとっても効果は低い。

大切なのは、

1・「会う価値のある人間だ」と思わせること。

2・「こいつと人間関係を持ちたい」と思わせること。

3・「また会いたいな」と思う人間になること。

この3つを相手に認識させること。

誘導のコツ(P73)

人は誰でも、自分のことに一番の関心を持っている。「自分のことに興味を持っている人に、自分のことを話したい。」人は誰でも、そんな習性を持っている。

この習性を利用して、気に入られたい相手には、どんなことを言えば相手に好かれるのかを見極めることが大切。

就職の面接においては、面接官がどんなことに関心を持っているのかを探り、その話へ話題を誘導していく。面接官の価値観を探った上で、彼が望む、聞きたがる答えを言えばいい。

まず自分から(P79)

何かを欲しいときは、まず自分から与える。情報が欲しければ、まず自分から情報を提供する。このとき、多少踏み込んだ話をするのが良い。相手も胸襟を開きやすくなる。

相手の弱みを探る(P83)

協力者を見つけるときは、相手の弱みに注目する。ビジネスでは、上司や同僚、取引先、皆それぞれ弱みを持っている。それを探り、そこをとっかかりにすることで、彼らを動かすことができる。

情報漏洩から身を守るコツ(P116)

スパイ、情報漏洩から身を守るための9つのコツ。

1・移動の際、持ち歩く情報は少なく最低限に。

2・共用の電子機器、ネットワークは使わない。

3・書類はシュレッダーにかける。

4・自分についてどんな情報が出回っているのかを事前に把握しておく。

5・ブログ、SNSは注意して使う。(ブログ・SNS=情報が共有されている)

6・身近な人だからといってむやみに信用しない。

7・自分の直感を信じる。

8・同業他社の人間に警戒する。

9・アルコールに注意する。

悪意を持つ敵はどこにでもいる(P124)

情報漏洩の対策を講じたからといって安心してはいけない。敵は外だけでなく、内にいるかもしれない。対策は常に怠らず。

企業にとっての人(P152)

会社にとって、人材は最高の武器であると同時に最大の弱みでもある。企業が上手くいくか失敗するかは、内部にいる人間次第。

適材適所が原則(P175)

人は適材適所。欠点がある人間は、長所を見つけて長所を活かせる部署に移動させる。能力に偏りがあってもOK。使えるところで使えばいい。

こんな人間は雇ってはいけない(P196)

たとえ能力があっても、攻撃的で過剰に自己主張的、結果を手にするためにはどんな手も使うような「共食い人間」は雇ってはいけない。

そんな人間がのさばれば、必ず組織の空気が悪くなり、倫理観が消えていく。そして、組織全体に悪影響が及ぶ。

人物鑑定のコツは私生活をチェックすること(P203)

調べたい人の本性を知りたければ、私生活を調べる。

私生活は仕事に影響するし、私生活がめちゃくちゃな人、裏で悪いことをしている人は、必ず仕事にもその姿が出てくる。私生活が怪しい人間には、注意すべし。

ビジネスで知るべき相手の弱み(P273)

ビジネスで知っておきたい相手の弱みには2つある。

1つは、売り込む相手の個人的な弱み。もう1つは、商売上の弱み。弱みを知ることで、どんな手を打てばいいのかが見えてくる。

CIA式交渉術(P278)

CIA7つの交渉ノウハウ。

1・交渉の参加者は最小限に絞る。

2・真っ先にトップと交渉する。

3・注目すべきは相手の肩書ではなく、誰が決定権を持っているのかを見極めること。

4・敵側ではなく中立地帯で交渉すべし。

5・相手の弱みをおさえ、断りたくても断れない状況を作る。

6・相手と約束したことは必ず守る。

7・ムチよりもアメを使う。

会社における同僚について(P317)

会社では、同僚は友人であると同時に敵でもある。

会社では常に人は比較され、観察されている。社内競争に勝ちたければ、現実を知り、自分のポジションを客観的に認識し、すべきことをする。ただし卑怯な手は使わないこと。

ポイントは、社内の上司、トップの価値観や人間性を知ること。

彼らの価値観を知り、迎合的な振る舞いをすることで、彼らに好かれやすくなり、出世しやすくなる。つまりは、上司やトップの評価基準を知った上で行動すること

感想など

およそ350ページとなかなか分厚い本で、メモする場面も多数。読むのに時間がかかってしまいました。

著者は元CIAの諜報員経験者ということで、「CIAってこんなことを考えて仕事をしていたのか」といろんな意味で新鮮でした(まぁ出版物なのでどこまで本当かは分かりませんが)。

個人的には、スパイのノウハウには興味がなくて、CIAのようなプロが使う交渉術だったり、人物の鑑定法に興味があってこの本を読んでみたのですが、その点については満足。

交渉術や人物鑑定は、どんな場面でも使えるスキルなので、この本を参考に、勉強させてもらおうと思います。

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