知って損しない税金・相続・生涯資金の基礎知識。『お金はあの世へ持っていけない』を読む

お金はあの世へ持っていけない

生きていくために必要なのがお金。個人の選択により、清貧な生き様を選ぶこともできますが、世の中は資本主義。

お金があってこそ、便利で豊かな暮らしができる仕組みになっています。

だからこそ、お金は大切にしよう、という話になるのですが、では具体的にどうやってお金と向き合い、大切な関係を築いていけばいいか。

そこで参考になる本がこちら。森川優著『お金はあの世へ持っていけない』(自由国民社)です。

この本について

本書では、税理士、経営者、相続人として様々なお金の問題を体験した著者が、お金についてのホントの話を分かりやすく読者に伝えている本です。

そもそもお金とは一体何なのか、基本的なリテラシーを始め、誰もが気になる老後のお金の話。親からお金を相続したときにトラブルない話。

読んで損しないお金の話が満載の内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

まずやること(P21)

お金と正しく付き合うためにまずすべきなのは、お金を次の4つの扱いに分けて、それぞれ正しく管理すること。

1・貯蓄用

2・投資用

3・消費用

4・浪費用

貯蓄以外はすべてお金が出ていくが、お金は貯めていくだけではダメ。

用途に応じて適切に使ってこそ、お金が持つ力を存分に発揮し、人生を豊かにすることができる。

そして最終的には、収入ー貯蓄=支出、つまり収入のうち「これだけは貯める」と決めたお金を先に引いた残りで生活のやりくりをする。

これがお金を残す上で重要な考え方。

貯金の目的(P24)

貯金の目的は、人生の不確実性に備えるため。

つまり万が一の問題が起こったとき、それを乗り越えるためにお金を用意しておくこと。それが貯金の本質。

家を買う覚悟(P136)

人生で最も大きな買い物の1つがマイホーム。家を買えばそれが残り、家族に残すことができる。この意味で、家を買う意義は大きい。

ただ問題となるのが住宅ローン。

家を買ったとたん、もはやその家は容易に手放すことができず、毎月継続的にローンの支払を続けなければいけない。

そして、ローンが残っているうちは本当の意味でその家は自分のものではない。そのことに注意する必要がある。

相続の注意点(P161)

家族から資産を引き継いだ場合やって来るのが相続税。

これは現金で納付が原則。引き継いだ資産が債権や不動産など現金でない場合は、引き継ぐ人に面倒が起こる可能性がある。

事前に相続税対策をきちんと考えておくこと。

連帯保証人にはならない(P170)

自己破産者のうち10人に1人が連帯保証によるもの。

連帯保証はともかくやばい。なれば人生がめちゃくちゃになる可能性がある。細かい理屈をしらなくても絶対になってはいけない。

この認識を忘れないこと。

葬式代の目安(P174)

普通に親族の葬式をしようとするなら金額の目安は200万。

自分が死んだとき、子どもたちにきちんとした葬式を希望するのであれば、生前に200万は残しておくこと。

人生でお金を貯める3つのタイミング(P298)

人生には3回、お金を貯めるタイミングがやって来る。それがこちら。

1・結婚するまで。独身なので自分のお金を自由に使える。

2・結婚してダブルインカムとなり、子どもができるまでの間。

3・子どもの教育費負担が終了したとき。

お金を貯めたいなら、この機会を逃さず、毎月着実に積み立てておくこと。

感想など

300ページ以上にわたり、ひたすらお金のことを真剣に考えることができた本。

個人的に20代の頃はほんとうに経済的に苦しい経験を乗り越えてきたので、まさにお金があること。普通に生活できること。

それは非常にありがたいことであり、一度切りの人生を最高に生きるためにはやはり、お金という現実を抜きにして、語ることはできない問題であること改めて実感しています。

本書で書かれている通り、貯金や税金について知ることは大切ですが、個人的にそれと同じくらい大切なのは、お金の使い方だと感じています。

毎月きちんと生活できるのは基本。その上で、ただ貯金に走るだけでなく、将来自分がもっと豊かになるために役に立つことにお金を使う。

例えば本を買ったり、自分のスキルを高める勉強に参加したり、良いサービスを受けて一流の場所を体験したり、職人の魂と技術が注ぎ込まれた一級品を購入したり。

そうした自分への投資が自分のレベルを高め、それによって新たなチャンスを引き寄せることができる。

そのことを実感しています。

高級品にお金を使う意味

例えば、今の時代、高級時計を購入することは非常に無駄で、実用的ではありません。

なぜなら、スマホがあることはもちろんのこと、数万円も払えば、非常に性能が高いクォーツの国産時計を手に入れることができるからです。

時間を正確に見る。社会人として適切な装いをする。この意味で、わざわざロレックスなど、高い値段の時計を買う実用的な意味はありません。

しかし、それでも自分のお金で高級時計を入手する。すると、そこには作り手の様々なこだわりを感じることがでいます。

そして、細部に意識が向かうようになります。するとやはり、高いものには高いもの。それなりの意味があることに気づきます。

今の時代、コスパ重視で生きていくならそれは実際に可能です。しかしそれで本当に人生が豊かになるのか。そこは話が別です。

旅をするにも、良いホテルに泊まること。コスパの良いホテルに泊まること。同じ夜を過ごすにも、そこには体験価値という、目に見えない価値が存在しています。

それを知ることで、自分の意識は確実に変わります。それは確実に、仕事への意識にも影響が出るでしょう。

人生を豊かに幸せにするためにお金を使う

お金を貯めることは大切ですが、人との手がかかった良いものを手に入れること。生きているからこそ体験できることに挑戦すること。

そういったものへお金を使うことも決して無駄ではありません。

いくら、老後の心配がないお金を貯めたところで、それはあの世へ持っていくことはできません。

子どもにお金の心配をしたところで、無駄に子どもを甘やかせれば、それが子どもをダメにし、自分で生きていくことができない人間にしてしまいます。

それは、1日15万円を子どもに与え続けた結果何度も薬物で逮捕されている某芸能人の子どもを見れば明らかです。

ということで、お金は貯める。ただし人生の豊かさを損ねない範囲で。税金もきちんと支払う。ただし払いすぎない範囲で。

そして、自分の人生をもっと豊かにするためにするための必要なことには惜しまずお金を使う。

本書を読んでその大切さを、強く実感しています。

本の購入はこちら

コメント