必要なのは、ほんの少しの思いやりと優しさ。『日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人』の読書感想

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―

大切なのは人としての信念。正義を絶対に信じること。

三輪康子著『日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―』(ダイヤモンド社)の読書感想です。

この本について

元東横イン新宿歌舞伎町の支配人の著者が、日本一危ないホテルを見事に復活させてNo.1店にするまでの軌跡を語っている本。

自分の信念を貫くこと、そして人の善の心を信じることの大切さが身にしみる、熱い一冊になっています。

以下、本書の読書メモです。

数字を出すことよりも大切なこと(P5)

トップがまず考えるべきことは、今すぐ数字で結果を出すのではなく、そこで働く人たちがいかに楽しく安全に働けるか、土台(環境)を作ること。

そうすれば売上は最終的になるようになる。目先の利益を追求するのではなく、従業員が楽しく安心して働ける環境が絶対に必要。

怒りには優しさで(P37)

世の中にはいろんなものを抱えて生きている人がたくさんある。相手の怒りに対してこちらも怒りで返していては、問題は解決しない。

相手の思いを受け止め、怒りではなく優しさで返す。そういう人が増えれば、世の中はもっと良くなる。

逃げる後悔はするな(P59)

人生では、どんなにヤバイ状況でも絶対に引いてはいけないときが来る。

そのときはどんなに怖くても、一歩前へ出て、絶対にそこから引かない。逃げればいつか、絶対に後悔するから。

トップこそ前に出る(P66)

組織の指揮官となるべくトップこそ前に出て、自ら采配を奮い、行動で部下に模範を示す。

部下を最前線の危険地帯に押しやり、自分が安全なところで指示を出しているトップは部下から信頼はされない。

トップなら部下にきちんと背中を見せること。

正しいことは絶対に正しい(P94)

自分が「絶対に正しい!」と信じる信念は、何があろうと絶対に変えてはいけない。

たとえ、それによって損をしたとしても、危険な目に遭ったとしても、状況に自分を明け渡してはいけない。

自分にとってそれが絶対に正しいことと確信できるなら、大切なことだと思うなら、最後まで意志を曲げずに信念を貫くこと。

怒りの対処法(P160)

キレにキレて怒りまくっているクレーマーへの対象法は、まず相手の怒りを全て吐き出させること。

クレーマーが何か吐き出しているときは絶対に口を挟まず、相手の勢いが落ちるまで、ひたすら聞き役に徹する。

これが相手の怒りを鎮めて問題を解決するための最短な方法。

感想など

率直に言ってスゴい本でした。

自分が正しいと信じることは最後まで貫く。相手が例え誰であっても、自分が信じることを主張していく。

これって、言葉にするとカッコイイですが、実際に最後までそれを貫くことはそう簡単なことではありません。

そして、著者の人間観というか、人への根本的な信頼というか、そういうところに人間としての大きさを感じます。

私も仕事で厄介な人々と接した経験がありますが、この本で書かれているように、「最後には人を信じる」なんてできなかったなぁー。

やっぱりこういうことは、理屈ではなく、信念なんでしょうね。

ということで、ビジネス本とかクレーム対処とか、そういう実利的な話はおいておいて、久々読書をしていて心が「熱く」なった本でした。

結局大切なのは信念。そして人としての生き様。改めてそのことを実感した本でした。

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