日本人としてあるべき姿。日本人がこれから世界のためにできること。
それを、かつての偉大な日本人、出光三佐から学ぶ本。それがこちら。北尾吉孝著『日本人にかえれ』(あさ出版)です。
この本について
本書は百田尚樹さんのベストセラー、『海賊とよばれた男』(講談社)の主人公、出光三佐の人間観。人生観から私達日本人が、これからどうあるべきかを問う本。
出光三佐は出光興産の創業者であり、日本の復興に大きな役割を果たしたまさに偉人。『海賊とよばれた男』を読み、その生き様に思想。
読後は大きな衝撃を受けたことを、今でも覚えています。
→男には、死んでも譲れないものがある!『海賊とよばれた男』の読書感想
本書では、出光三佐の人生をふりかえつつ、その思想の要諦を分かりやすく理解できる内容になっています。
この本を読めば、日本人だからこそ大切にしたいことを思い出し、自らの生き方を振り返るための教えが満載です。
言行一致の人生を送る
マイナスから立ち上がり、あきらめず発展を遂げること。人として恥じない生き方をすること。大変なときこそ自分の信念を守り通すこと。
本書を読み印象に残ったのはまさにそこ。
先の戦争で日本は敗戦、焦土から国を復興させてきた先人たちのおかげで、今の我々の暮らしがあることを、忘れてはいけないこと。
そして復興においては、出光三佐のような偉人がいたからこそ、奇跡の復興を遂げることができたということ。
本書のページをすすめていくにつれ、本当にかつての日本に、こんな人がいたのかと、改めて勉強させてもらっています。
魂は売らない意味
例えば出光三佐の会社観。
商売をする上でお金の奴隷になってしまう。そして、人として大切な何かを忘れてしまう。
しかし会社にとって本当に大切な資本はお金ではなく、人そのもの。人が育つためには、愛という栄養が必要で、会社は愛を持って、人を育てる必要がある。
これが出光三佐の会社観ですが、それをきれいごとではすまさずに、実際にそれを貫き通した事実。
ここから自分は何を学ぶ必要があるのか。どうリアルに生かせるのか。小一時間ほど、考え込んでしまいました。
お金お金と利益を求めるのは生きていく上での大前提。お金がなければなにもできない現実がありますが、ただその段階で自分は終了していいのか。
過去の日本において、こんな素晴らしい先人がいて、それでたくさんの人の生活。そして人生を変えてきた事実。それを知れたことが日本人として本当に幸運。
かつての日本には、こんなすごい人がいたこと。その生き様に思想に触れ、学び、人として恥じない生き方をしたい。
そんな気持ちになった本でした。