『日本人の9割が知らない遺伝の真実』の読書感想 – 成功できるか金持ちになれるか、結局全ては遺伝次第?

日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)

「人生を変えたい!」と思ったら、遺伝について知っておいて損はない。

安藤寿康著『日本人の9割が知らない遺伝の真実』(SB新書)の読書感想です。

この本について

行動遺伝学の第一人者が遺伝がもたらす影響について分かりやすく解説している本。

果たして学歴や収入に遺伝の影響はどれくらいあるのか?気になったらこの本でチェック!

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P13)

今の世の中は、ある特定の能力が異様に高く評価され、その能力によって、仕事、将来が決まってくる。

ただ実際問題、一部の能力が秀でているということは、人生において選択肢が広い。人より早めに能力を開花させることができれば、その先人生の選択肢は自由度が高くなる。

ビッグ5とは(P52)

人の性格を表す概念として、ビッグ5という概念がある。

それは、

1・経験への開放性、好奇心の強さ

2・勤勉さ

3・外向性

4・協調性

5・情緒不安定性

これら5つの要素によって成り立っている。

遺伝について(P83)

結論として、遺伝の研究においては、知能や性格、様々な分野における才能についても、遺伝は無視できないほどの影響力がある。

家庭における親の子育ての仕方はあまり子どもの成長に影響がなく、結局は遺伝的な影響が無視できない。

すべては才能で決まる?(P99)

才能は持っているだけでは開花しない。才能を開花させるためには、それ相応の環境が必要。

遺伝子は人を環境に適応させようとする。同じ環境に置かれても、遺伝子が異なれば、適応の方法が変わってくる。

遺伝と環境、両方が大切であり、環境を変えることで引き出される才能も変わってくることもありえる。

貧乏な境遇から逆転するには(P108)

収入には遺伝の影響が2割から4割ほど関係してくるが、親が金持ちであることと、子どもの将来の収入にはあまり関係がない。

収入面で影響が大きいのは知能面であり、家が貧乏でも、小さい頃から知育を大切にすれば、子どもが大人になったとき、貧乏を克服できる可能性はある。

親が子どもにすべきこと(P125)

親は自分の知識や経験を総動員して、子どもが何に向いているか、何が得意なのかを真剣に見出すこと。そして、知的・文化的な刺激を子どもに与えてあげること。

結局親ができるのは、そういった当たり前のことだけ。

努力について(P178)

努力するなら気持ちの良い努力をする。嫌なことを頑張るより、好きなこと、楽しいことを頑張った方が、結果的に自分の能力を引き出しやすい。

自分の能力、個性を引き出していく。それこそが正しい努力。

感想など

「どれくらい稼げるか、収入も遺伝が影響する」(P108)

「教師の教え方は子どもの成績に影響しない(→受け取る子どもの遺伝次第)」(P127)

など、読んでいて「へぇー」を連発してしまった本。

個人的には人生は無限大ではなく、生まれたときからある程度「枠」が決まっていると考えるタイプなので、読んでいて納得。

自分が持っているものを引き出していく、そしてそれを最大限に生かせる生き方をする。それこそが遺伝子的な戦略なのかもしれないと思いました。

まぁ結局人には個性があります。それは人とは違うし、自分の良さ、自分の生かし方は自分で引き出していかなければそれは眠ったまま。

そのために環境を変えるとか、人と会って刺激を受けるとか、いろんな方法があるのだと思います。

せっかく自分という人生があるのだから、持って生まれたものを最大限引き出していきたい。遺伝子的に相応しい生き方をしたい。

そんなことを考えた本でした。

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