これが人生がうまくいかない隠された原因!『人生の99%は思い込み』を読む

人生が上手くいかない、その本当の原因とは。

鈴木敏昭著『人生の99%は思い込み 支配された人生から脱却するための心理学』(ダイヤモンド社)の読書感想です。

『人生の99%は思い込み』について

いわゆる人生脚本についての本。

人生脚本とは

エリック・バーンによって提唱された一つの心理学理論。人は幼少時の体験をもとに、「自分の人生はこういうものだ」という脚本(人生脚本)を作り、無意識のうちにその脚本にそった人生を歩むという考え方。

「自分は平凡な人生がちょうどいい」

「内向的な性格だから人付き合いは向いてない」

「結婚したいけど、私は昔から恋愛運がないから諦めてる」

など、私たちは無意識のうちに様々な「思い込み」を抱えて、自分の人生を思い込みに基づいて自己規定しています。

本書では、自分の無意識の思い込みに自覚し、どうすればより良い人生を送ることができるのかを考えるヒントが満載。

「こんなもんだ」と想像している人生とは別の生き方があることに気がつける内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

なぜ人生が上手くいかないのか(P5)

人は、無意識のうち、知らないうちに自分の人生の脚本を書き上げて、そのとおりに生きている。今が望む状況であれそうでない状況であれ、それは全て自分が書いた脚本の結果。

自分を変えたい、人生を変えたいと思ったときまずすべきことは、成功ノウハウを学んだりすることではない。自分の人生脚本に気がつき、それを望ましいものに書き換えること。

優先すべきはまずそこ。人生脚本の書き換えなしに理想の人生はありえない。根本的に人生が変わることはない。

禁止令に気がつく(P27)

人生脚本は「○○してはいけない」という禁止令をもとに出来上がっていく。

例)「近寄るな」の禁止令

→人と関わろうとせず、一人行動を好む。

小さい頃に身につけた「○○はダメ」という思い込みを持ち自分の行動を制限、大人になってもその思い込みは消えることなく、日々の行動で顔を出す。

ネガティブな脚本を作る13の禁止令(P30)

人生が上手くいかない、問題ばかり起こってしまう人にはネガティブな禁止令をもとにした人生脚本がある。

その原因になっている13の禁止令はこちら。

1・何もするな、実行するな

親の過保護、過干渉が原因の禁止令。大人になっても積極性が持てず、受け身で人に従ってばかりになってしまう。

2・お前であるな

自分の性別、アイデンティティーを否定されたことが原因で、自分自身の存在に自信が持てなくなる。そのため、周りの評価に異常なほど敏感になってしまう。

3・子どもであるな

兄弟の世話役をさせられたりして、自分自身が子どもとして甘えることができなかったことによるもの。人の世話を焼き過ぎたり、堅物になってしまう。

4・成長するな、親から自立するな

マザコンなど、共依存的傾向の親に育てられた影響で、「子どものままでいるため何もできないほうがいい」と自分自身が無能で無気力な人間になってしまう。

5・感じるな、感情を表に出すな

感情表現が許されない環境で育ったことにより、自分の感情を殺すのがクセになって、物事に無関心、無感動になってしまう。

6・考えるな

ヒステリックな母親など、感情的に振る舞う人の存在により、自分で考えることを放棄してしまう。論理的な思考、冷静な判断ができなくなってしまう。

7・近寄るな

子どもに構わない、距離を置く親の態度が子どもを人と距離を置く人間にする。自分の本心や気持ちを聞いてもらうことができなかったため、大人になっても人付き合いを避けたり、本音や本心を人に語ろうとしない。

8・成功するな

親に成功を褒められず失敗だけを慰められると「成功してはいけない」と思い込むようになってしまう。そのため、大人になってからも、肝心のところで自ら無意識のうちに失敗してしまう「自爆マン」になってしまう。

9・自分のことで欲しがるな

シングル家庭、貧乏で育った人が持ちがちな禁止令。自分の欲求を素直に言えず、幸運すら人に譲り、自分の幸せを自分で壊してしまうようになってしまう。

10・健康であるな

親から構われなかったりすると、自分が病気になって周囲の目を引こうとする。この禁止令を持つ人が大人になると、自分から体調を壊すような行動をして、周囲に心配されたくなる「かまってちゃん」になる。

11・重要な人になるな

あまりほめられず、存在を認められなかった場合に身につく禁止令。常に目立たないように心がけ、責任を背負うことを嫌う。

12・所属するな、仲間入りをするな

親が子どもの友だちに口を出したり、人間関係に干渉すると、子どもは同世代の人間関係に馴染めなく鳴る。その影響で、グループになじまず、一人で行動するようになる。

13・存在するな

「お前なんて産まなきゃよかった」など虐待されて育った人が持つ禁止令。自分のことを無意識で「生まれてくるべきではなかった」と考え、自分の体や命を大事にできなくなる。

これら13の禁止令が人生に対する基本的な構えを作る。そして、

1・私もOK、あなたもOK

2・私はダメ、あなたはOK

3・私はOK、あなたはダメ

4・私もダメ、あなたもダメ

という4つの人生態度のうちのどれかを身につける。その態度が、人生でいろんな行動となって現れてくる。

こんなときは人生脚本の影響あり(P72)

人生ときに、「なぜこんなことをしてしまったんだ?」という自分でも理由が分からない行動をしてしまうときがある。

そういうときはそのときの自分の言動、様子を思い出す。もしかしたら、そこには人生脚本に基づく何かによって、自分の行動が無意識に支配されていたのかもしれない

ゲームについて(P84)

人は人生脚本に基づき、行動している。人への対応の背景にも、脚本の影響があり、行動に脚本の筋書きが反映される。

それにはいくつかタイプがあるが、よくあるタイプがこちら。

1・自滅

自分のダメさを確認し、自分を罰する。上手くいくと自分でそれをぶち壊してしまう自爆傾向の人がこれ。

2・攻撃・他罰

理不尽なクレーマーやすぐに責任を求める人がこれ。他人下げ自分上げでしか自分の存在意義を認識できない。だから人を攻撃し謝罪させることで、「自分は意味がある人間だ」と考えるのがこのタイプ。

3・責任回避

何からあるとすぐ「自分のせいじゃない」と全力で責任逃れをするタイプ。基本的には「私はOK、あなたはダメ」と考えるので、否は全て他人にあると考えている。

4・競争

寝てない自慢や努力自慢するタイプがこれ。根本には他者との比較で「おれはあいつより優れていることを確認したい」という思いがある。その背景には、「ありのままの自分は価値がない」という自己無価値観がある。

5・他者支配

部下や家族、自分より立場の下の人間にやたらといばり命令、仕切りたがるタイプがこれ。人を支配するためにはいばるだけでなく人から同情を引くタイプもいるが、基本スタイルは相手の意見を否定し、自分思い通りにしようとすること。このタイプは要注意。

6・復讐

「夫(妻)は自分に○○してくれない」とすぐにグチグチ、自分を被害者の立場において相手を糾弾するタイプ。このタイプは人が幸せになるのが許せず、攻撃する理由を探している。他者否定の気持ちが根本にあるので、攻撃性は高い。

7・依存

いわゆる重い女などがこれ。相手にすがり、頼るのがこのタイプ。依存されると、その重さに潰されてしまうかも。

思い込みから自由になる(P94)

禁止令は小さい頃に抱いた思い込みが原因。「こうすべき」「こうあるべき」は全て思い込み。

自分の世界は思い込みが作り上げていて、その思い込みは、何をするにも判断力を狂わす元になっている。まずはそのことに気がつく。

信念について(P115)

人は、「自分が正しいと思い込んでいるもの」を信念にしている

人とは分かり合える、努力は実るなど、いろんな信念があるが、それらは結局はただの思い込みにしかならない。信念を持つのもいいが、それを絶対に正しいものと考えるのはやめたほうがいい。

恋愛も思い込み(P134)

恋愛は異性の神秘化・理想化から生まれる。

しかし、現実問題、関係が進めば進むほど、現実が顔を出し、理想の異性姿は消失していく。そのとき、恋愛は虚像を見ることであり、経験した様々な感情や思いが、思い込みであったことに気がつく。

性格を変えるためにできること(P260)

性格を変えるための4つのメソッド。

1・行動を変える

行動が性格を変える。ある行動を強制的に起こすと、人は一貫性を保とうとするという性質上、「自分はこういう人間だ」という思い込みを作る。

なので、性格を変えようと思ったら、行動を変えるのが早い。明るくなりたかった「笑顔で明るくあいさつする」という行動を起こすなど、まずは行動から変化を起こす。

2・ふりをする

思い込みを味方につけるにはふりは最高。楽しいふり、幸せなふり、ふりをしていることで、本当に変わってしまうことがある。

3・環境を変えるor増やす

気に食わないこと、思うようにいかないことがあれば今の環境を変えるのも一つの手。ほかの環境を作って、今意外の場所があることに気がつくのも良い。いずれにせよ、環境に変化は人間関係の変化も引き起こす。

4・服装を変える

人は来ている服の通りの人になる。「できる人」になるにはまず服から。バリっと決めていると、気持ちも変わってくる。

感想など

人は小さい頃に自分が作った脚本通りに人生を歩んでいく。そんな人生脚本についての考え方が恐ろしくも興味深い本。

人生脚本の存在が本当にあるかどうかは分かりませんが、

・なぜか物事が上手くいきそうになるとそれを自分でぶち壊してしまう。

・恋愛中「それは絶対してはダメ」という状況でそれをして「自爆」してしまう。

など、「なんでこんなことをしたのだろう、理由が分からない」という無意識の失敗やいわゆる自爆行為など、人は行動には理屈だけは説明できない何かがあるのも確か。

理屈では説明できないことを、人生脚本という視点で考えると、納得できるところは確かにあります。

まぁ、「人は小さい頃自分で書いた脚本をもとに人生を歩む」という人生脚本の考え方は正直眉唾ですが、考え方として頭に入れておくのはムダではないかも。

人生を俯瞰、より良いものにするために、できることはいろいろあるのかもしれませんね。

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