人生で失敗しないために、絶対にしてはいけないこと。
千田琢哉著『本気で勝ちたい人は やってはいけない』(青春出版社)の読書感想です。
この本について
人生で結果を出すために大切な考え方が述べられている本。
大切なのは常識にとらわれず、すべきこととすべきでないことを見極めること。「これは人生をダメにするから、今すぐやめよう」というヒントが満載の内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
一発逆転を狙わない(P18)
人生で大当たりばかり狙う人は総合成績が悪い。
大切なのは小さなヒットを打ち続けること。小さなヒットを打ち続けていれば、ちりも積もれば山となる。そして、そのうち大ヒットを打つことができる。
幸せになる秘訣(P40)
人にはそれぞれ、生まれ持った役割、本分がある。自分の役割と違うことをすれば不幸になり、役割に合ったことをすれば幸せになれる。この意味で人生はシンプル。
ほかの誰かを目指すのではなく、自分自身の役割を思い出す。それは、こども時代、小中学校時代の自分のキャラとポジションを思い出せばいい。
そこに自分の役割を見つけるためのヒントがある。
才能がないことはさっさとあきらめる(P45)
世の中の不幸の一つは、才能がないことに執着し続けて、自分だけでなく周囲も不幸にすること。
できないことはどう頑張ってもできない。さっさとあきらめて、自分が輝く場所を見つけること。
勉強を続ける(P71)
学び続ける者、学びをやめてしまう者。長い人生、その差は究極的に大きい。
勉強しなければどんどんマイナスの坂を転がり落ちていく。勉強をやめてしまうと、「底なし沼でバカ」になる。
学ぶのは何歳からでも遅くはない。人生一生、勉強を続ける。
苦労する条件(P77)
未来を信じられる苦労はしてもいいが、未来を信じられない苦労はすべきではない。
人生なんでも苦労すればいいというものではない。「今苦労しているのは○○のためだ、ココを耐え抜けば未来は明るい」こう信じられるときこそ、歯を食いしばって耐える価値がある。
その希望が見えないのなら、苦労なんてしない方がいい。
35歳という運命の分かれ目(P80)
つまならい人間になってしまうかどうか。その境目となるのが35歳。
35歳以降、「自分の人生はこんなものだ」と自分の人生を正当化し、保守的になってしまうと、何もかもが守勢になり、発想が乏しく、人間的なスケールが縮んでしまう。
それによって会社にしがみつくことに必死になり、新しいことに挑戦する意欲を失くしてしまう。この意味で、男の本当の進化が問われるのは35歳から。
35歳を超えても人生を楽しむ男は魅力的であり、自分の人生に満足できる生き方ができる。
損切りを覚える(P98)
人生損しないために大切なのは勝ち続けることよりも損切りを習得すること。ここまではやるけどここからはやめる。その絶妙なタイミングを体得すること。
損切りを習得すれば、ダメージを受けたときも最小限に被害を抑えることができる。人生のあらゆる局面で損切り感覚が生きてくるので、ぜひ習得すべし。
人間関係のコツ(P123)
人間関係の基本は来るもの拒まず去るもの追わずを応用して、来るものを拒んでもいいが、去るものは追いかけないこと。
近寄ってくる人間全てが良い人とは限らない。適度に来る人を拒むことも必要。そして、去っていった人を絶対に追いかけないこと。
これが徹底できれば、人生で本当に役に立つ人脈を手にすることができる。
信用できないヤツはココで分かる(P144)
人として信用できるかどうか。そこは小さな口約束を守るかどうかで見分けがつく。どんな小さい約束でも口だけですまさず、きちんと実行できる人は、大きな約束もきちんと守る。
逆に、小さな約束すら守れない人は、どんな約束も守らない。信用に値しないので、距離を置くのが良い。
さげまんの特徴(P150)
男が知っておきたいさげまん女性の特徴。
1・いつも群れてヒソヒソ話をしている。
2・嫌いな人の話題で盛り上がるのが好き。
3・厚化粧にギラギラファッション。
この3つのうち1つでも当てはまる女性はさげまん。運気を吸い取られないように注意する。
結婚について(P154)
結婚するかしないか、それは男を悩ます究極的な問題の一つだが、悩んで出した答えというのは、どちらの選択を選ぼうとも後悔するもの。
つまり、結婚しても後悔するし、独身でいても後悔する。結局どちらの道を選んでも後悔する。だからしたいようにすればいい。
そして、今歩んでいる自分の道を精一杯愛すこと。
モテるコツ(P171)
自分からガンガンいかなくても女にモテるコツは、今自分がいる場所で120%輝くこと。そして、向こうから近寄ってくるくらい魅力的な人間になること。
本当の自分と出会う方法(P175)
本当の自分と出会うためには、自分探しをしないことが大切。そんなことをするひまがあれば、今目の前のことに一生懸命になること。
目の前のことにひたすら打ち込んでいくことで、行くべき場所へ辿り着くことができる。その場所こそが、自分がいるべき場所であり、本当の自分と出会える場所。
感想など
切れ味鋭い言葉のなか、「それは確かにそのとおりかもしれない」という気づきが得られる本。
人生はすべきことよりもすべきでないことを優先的に潰していく方が大切というのは本当に納得。すべきでないことさえしなければ、致命的な失敗も避けられます。
そう考えると、マイナス視点で物事を見ていてくのは、本当に合理的だなと思います。
それと、自分の本分を見つけるという考え方(P40)も面白いですね。自分の本来の自然な生き方とは違う生き方をすると不幸になるというのは確かにそう。
では「どうやって自分本来の生き方を見つければいいのか?」というと、自分の子ども時代を振り返ること。親から自分がどんな子どもだったのかを聞く。
小中学校時代、自分がクラスでどんなキャラだったのか、何に夢中になっていたのか、そこから自分の役割を見つけることができるというのは目の付け所として絶妙です。
そういえば、今私は日々文章を書いてお金を稼いでいるわけですが、親と話していると、小学校時代は読書感想文で先生から高く評価されたり、中学校の俳句発表で1位を獲得したりしたことがあったそう。
自分ではそのことをすっかり忘れていましたが、なるほど、「自分が生きる道の原点は、子ども時代に示されているかもしれない」と納得。
学校時代の自分を振り返れば、そこから自分本来の生き方を思い出すためのヒントが見つかるかもしれません。
このような感じ、言葉は鋭いですが、「ハッ!」とするヒントがたくさん見つかります。
自分の人生を振り返る意味でも、今後の人生で間違った方向へ進まないためにも、定期的に読み返したい一冊です。