これからの人間関係のキーワードは分散力。『広く弱くつながって生きる』を読む

広く弱くつながって生きる (幻冬舎新書)

広くつながっていれば、誰かが必ず助けてくれる。

佐々木俊尚著『広く弱くつながって生きる』(幻冬舎新書)の読書感想です。

この本について

これからの人間関係のあり方を「広く」「弱く」という視点で説く本。

今までの深く狭い昭和的な人間関係から脱皮して、新しい時代に適応するための生き方を考える内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P30)

昭和の時代は安定の時代。

一つの会社に勤めていれば、仕事、人間関係、自由はないけれど、安定した枠組みのなかで生きていくことができた。

しかし今や時代は変り、安定は存在し得ない時代になった。

一つの会社、一つの業界にしがみつくことはローリターン・ハイリスクであり、いつどこで、リストラの憂き目に遭うか分からない。

だからこそ大切なのは、いろんな方向性へ可能性を広げていくこと。

それが小さくても、薄くてもかまわない。広い目を広げていく。それが新しい時代のリスク管理となる。

過疎化が進む郊外(P42)

現代は都心回帰の時代。郊外がどんどん衰退しており、人口が減少していく。

人が流出した郊外はますます不便となり、人がどんどん減っていく。結果、都心に人が集まり、郊外のコミュニティはゴーストタウン化していく。

正義と悪は表と裏(P52)

「自分が正しいことをしている」と主張する正義マンほど実は、ダークサイドに近い存在。

自分が正しいと信じるがゆえ、自分の行動を正当化して、人に害をなす。だから、正義を語る人間は、いつもうさんくさい。

人として付き合う(P70)

本当に大切な人間関係を作る上で大切なのは、肩書で人と付き合わないこと。

自分という、一人の人間として誰かと付き合う。だから、本当の人間関係を築くことができる。

肩書で作っている人間関係は、本当に大切なときほど役に立たないことを忘れないこと。

「この人と付き合ってはいけない」を判断する7か条(P73)

人付き合い選別の7つのポイント。

1・自慢ばかりする人

2・誰かと知り合いなのを自慢する人

3・自分語りマンな人

4・人の悪口、文句ばかり言う人

5・説教マンな人

6・利害最優先の人

7・業界内の話しかできない人

この7つのポイントにひっかかる人とは付き合わない方がよい。

人間関係で大切なこと(P99)

人付き合いで一番大切なのは持続性。関係を続かせること。

そのためには、ちょうどいいと思える頻度、タイミングで、相手に連絡を取ること。

強すぎてもダメ。弱すぎてもダメ。適切な距離感を作って、関係を続けていくこと。

感想など

細く長く、いろんなところで人間関係を作っていくことの大切さが分かる本。

濃い人間関係はそれはそれで大切かもしれないけれど、それ以上に大切なのは広さ。濃くなくてもいいから、いろんな人と薄く広くつながっておく。

そのことが、新しいチャンスを作るきっかけになるだけでなく、万が一のリスクを管理するための方法になると著者は言います。

まぁ、正直24時間一心同体。濃い人間関係は暑苦しくて嫌。それより、適度な距離感を持って、いろんな人とほどよく付き合い協力する。

その方が、現代らしくてスッキリします。

だから大切なのは一つの人間関係にこだわらないこと。いろんなところで顔見知りを作る。嫌になったらその場から離れられる。そのほうが、ずっと気楽。

その意味で本書の話は納得。広く弱くても、誰かとつながっていればそれでいいと思える本でした。

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