努力は大切、でも運がなければ上手くいかないかも。
斉藤孝著『運の教科書:「うまくいく人」はこう考える』(筑摩書房)の読書感想です。
この本について
大学教授で人気作家の斉藤孝先生の運をテーマにした本。
事業で成功した人、名を成し財を成した人はこぞって「運」の大切さを説きますが、では運とは何なのか、どうすれば運を高めることができるのか。
その方法については、よく分からないもの。
そこで、この本では、運とは何なのか、高めるためにはどうすればいいのか、運についての基本的な考え方が勉強できる内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
運とは(P21)
運=エネルギー。エネルギーが高まれば、物事が動き、加速し、勢いがつく(運がつく)。
エネルギーがあれば、どんなことでも対処できるパワーが持てるので、状況を切り抜けていける。
運がいい人というのはエネルギーがあって、「したい」と思うことをすぐにやる。音楽を作りたければ音楽を、詩を書きたければノートを用意して詩作を。
エネルギーがあるからこそ行動ができ、ますます動ける。
思いの強さが道を開く(P25)
「あれがしたい、こうなりたい」という強い思いが道を作る。強い願望を持つことで、人は行動を起こす。結果、願望が現実に変わる。
不運はいちいち気にするな(P44)
人生万事塞翁が馬。幸不幸は短期的な視点では判断できない。悪い出来事が起きても、一喜一憂せず、静かに受け止めること。
世の中は競争だが(P79)
生きていくことは環境に上手く適応していく過程。生物が生き残っていくためには、変化する環境に対応していく必要がある。
変化に対応できないものは滅び、対応するものが生き残る。私達は、自分の意志によって、環境にあわせて変化していくことができる。
違和感を過小評価するな(P96)
「何かおかしい、変だ」と感じたら、その違和感を無視せず、1つのサインとして受け止める。
違和感を感じたこと、「アレっ?」と感じたことは、即断せず、体が発する警告として、よく考えること。
感想など
2015年2月の札幌出張、紀伊國屋書店で購入した本その2。
運というテーマは、強い関心を持っている分野で、個人的な体験から、努力したことが上手くいくかいかないかは、運の要素が大きいと感じています。
同じように労力を注いでいるにも関わらず、スムーズにいくことといかないこと。
それまで散々努力してダメだったのに、ある時期を境に急に物事が上手くいきだす。同じことをしていても、サクサク物事が上手くいく。
人生にはそんなことがあります。
上手くいくときといかないとき、一般的に努力論的な考え方が常識なのかもしれませんが、やはり、物事が上手くいくかいかないかは、運という要素が大きなファクターになるのではないか、と感じています。
努力するのは当たり前、しかし上手くいくかいかないか、最後には運がモノを言う。では、運とは何なのか?運を高めるためにはどうすればいいか?
そんなときは、この本で運について考えるといいかも。