『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』の読書感想 – 現代人の労働観を見直す一冊

僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない (PHP新書)

仕事は志事?そんなことは考えず、息を抜いて働き方を考える。

岡田斗司夫、FREEex著『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』(PHP新書)の読書感想です。

この本について

現代の就職、仕事を考えるエッセイ集。

就職するとはどんなことなのか、現代人の労働観はどこがおかしいのか、どのように働くのが幸せにつながるのか、働くことを考えなおすきっかけになる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

就職難の本質的な原因(P23)

現代は、様々な産業が急激に縮小したり拡張したりしている時代。

一般的に、1つの産業がダメになったら新しい産業が起こって、そこに求人が発生するので、トータルの求人は減らないはずと考えてしまうが、状況はそんなに単純なものではない。

現実に、潰れた仕事が増えて、新しい仕事が生まれていないから。だから職にあぶれる人が出てくる。

介護や飲食のように、需要はあっても人不足の業界はあります。)

公務員はレッドオーシャン(P33)

身分の安定した公務員に若者が殺到。結果、公務員になるためには、厳しい競争に勝たなくてはいけない。

しかし、公務員といえど、将来安定かどうかは分からない。国の人口が減り、GDPが下がっていくなか、公務員だけが、「クビにならない」という既得権を確保し続けられるかは疑問。

便利になればなるほど失業者が増える(P46)

一部の大企業が提供するサービス(ネット通販やコンビニなど)によって、世の中は便利になった。しかし、消費者が便利さを得る代償として数万人から数十万人の労働者の職が失われている

子育てについて(P128)

今の時代は昔とは違う。昔の価値観で子育てしていると、現実とズレてしまう。価値観が多様している今、何か1つに絞ろうとすると、とても意思決定が難しい。

仕事に人間性UPを求めない(P139)

「仕事は人格を磨くため」などと考えて働かなくてもいい。仕事は仕事なんだから、難しく考えず、やることをきちんとやっていけばいい。

人間の値打ちを決める3つのC(P151)

人間力は次の3つで決まる。

1・コンテンツ。スキルやキャリアのこと。

2・コミュニティ。人脈のこと。

3・キャラクター。人柄のこと。

現代社会は見た目至上主義(P162)

今の世の中は、パッと見の姿がどう見られるかで、評価されるかされないかが決まる外見至上主義社会

一度でも「この人はこういう人だ」と思われたら、印象を変えるのは難しい。なので、最低限清潔感のある外見をしたほうがいい。

今の仕事がつまらないとき(P199)

今の仕事が「イヤだ」と感じるのは、自分に合いにくい証拠。合わない部分は何とか補いつつ、第二第三の仕事をやってみる。

感想など

仕事について、「こんな考え方もあるんだな」と気が楽になる(かもしれない)本。

著者が提唱する「愛されニート」的な考え方は正直違和感を感じますが、現代は派遣やらブラック企業やら、労働者として生きるのが難しい時代なのは間違いありません。(経営者も大変かもしれませんが。)

だからこそ、働くとはどういうことなのか、お金を稼ぐためにイヤなことを我慢し続けるしかないのか、働くことについて、きちんとした考え方や意見を持つことが大切のように思います。

自分なりの労働観があれば、現状がどうであれ、会社を辞めるなり独立するなり、主体的に生きることができます。

人のいいなりで理不尽に働かされる人生は単なる苦しみですが、「このために頑張るんだ、だから今は我慢しよう」と自分なりの考えがあれば、仕事が辛くても、耐えることができます。

不安定な世の中だからこそ、働き方、仕事については、自分なりの考え方を持ちたいと思います。

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