『なぜ、結婚はうまくいかないのか?』の読書感想 – 絶対に後悔したくない、だからこそ

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なぜ、結婚はうまくいかないのか? (ディスカヴァー携書)

「そろそろ結婚したい!」と思ったら知っておきたい結婚の現実。

森川友義著『なぜ、結婚はうまくいかないのか?』(ディスカヴァー携書)の読書感想です。

この本について

結婚生活の現実を見つめ、なぜ結婚が上手くいかないのか、どうしたら上手くいくのかを考察する本。

もともと結婚というシステムは人間の性質上不合理なシステムであって、「結婚=幸せというような甘いものではない」というのが本書のスタンス。

結婚する前にこそ、結婚の現実について知って、「結婚すればいろんな落とし穴があることを知っておくことが大切だ」と本書は説きます。

夫婦の3組に1組が離婚してしまう今の世の中、結婚前に知っておきたい結婚の現実はきっと将来の後悔を防ぐための知恵となるはず。この意味で、本書は独身者必読の内容となっています。

以下、本書の読書メモです。

「永遠の愛」なんてない(P18)

カップルの多くは、恋愛を経て結婚という決断を下す。

熱々のカップルが結婚、それで幸せが永遠に続くかのように思えるが、幸せな時期は長く続かない。いつかは恋愛感情が消え、互いが空気のようになる。

恋愛関係なら恋愛感情が消えた段階でおしまいにできるが、結婚生活はそうはいかない。

恋愛で結婚しても、結婚生活を続けるのが難しくなるときが来る。この意味で、「結婚生活はもともと破綻する可能性が高い」ということを前提に考えておいた方がいい

なぜ結婚が上手くいかないか、その主な理由はこちら。

1・「恋愛」して「結婚」するから

→恋愛結婚は案外罠。恋愛中は「あばたもえくぼ」である意味、酔っている状態。相手のことを正しく見ることができず、過大評価してしまっている。

でもいつか必ず、恋愛感情は消える。好きだから結婚する、それによって訪れる悲劇もある。

2・初めての結婚だから

→何事も経験が少ないことは上手くいかない。初婚は人生でたった一回だけ与えられた大勝負。それで勝てる人は極稀。最初から「大当たり」を引ける人はそういない。

3・男女の資産価値が変化するから

→結婚生活を送っていると、夫と妻、それぞれの価値が変化していく。

女性は加齢による容姿の衰えという資産価値の低下。男性は出世など給料アップによる資産価値の上昇もあれば、リストラによる失業による価値の低下。

夫と妻、それぞれの状況、価値は常に変化している。結婚とはお互いの資産価値を前提とした物々交換のようなもの。結婚生活を続けていれば、価値の変動による変化が起こる。

4・夫婦の五感的魅力が衰えるから

→恋愛は五感を通じて行われる。異性をつかまえる、そのためには動物的な感覚がモノをいう。

ところが、老化によってそれが衰え、異性的な魅力が減退していく。特に匂いの悪化(加齢臭)などのマイナス面は、結婚生活で重要。匂いで嫌われてしまう危険あり。

5・家事の独占が腐敗を招き、共同作業が不公平感を招くから

→結婚生活を続ける最大のポイントは相互補完。夫と妻が、互いを補完し合う関係が一番長く続く。

しかし、働かない夫、家事をしない専業主婦の妻というように、夫か妻、どちらかが相手に依存したり、フリーライドしようとすると、夫婦間のバランスが崩れ、結婚生活が上手くいかなくなる。

簡単に離婚できない理由(P64)

夫婦の現実として、一生もの間互いに「好き」という感情を持ち続けられる夫婦は少ない。

離婚しない夫婦のなかにはいわゆる「仮面夫婦」が多く、我慢して結婚生活を続けている夫婦が案外多い。

もう相手のことが好きではない、ひどい場合には憎んでいる、にも関わらず離婚しない。できない。その理由はこちら。

1・まだ好き、手放したくない

→妻(夫)を手にするために多大な投資をした場合。

妻(夫)と付き合うためにたくさんのお金や時間を使ったなど、結婚前に苦労して相手をゲットした場合、恋愛バブルが長く続き、手にしたものを失うのが惜しくなる。

早い話、苦労して手にしたものはそれがどんなに価値が下がろうとそれを手放したくない心理になる

2・損切りできないから

→「もう愛情はない、けれど今まで一緒に過ごしてきたし、お金も時間も使ってきたし、別れたとしても、新しい相手が見つかるかどうかも分からないし」という、相手を切ることへの心理的敷居の高さ。

3・離婚手続きが面倒だから

→離婚の場合両者の合意が必要。その手続は物理的心理的、とても面倒。協議や調停ともなると、時間やお金、いろんなものを失う。大企業勤めの人なら世間体も気にする。

4・子どもがいるから

→結婚後に生じる最大の財産が子ども。「子はかすがい」の言葉どおり、どんな仮面夫婦でも、「子ども」を通じてつながりを保つことができる。

5・子ども以外に失うものが大きいから

→離婚によって財産を失う、年金の分割などのダメージを避けるため。

6・夫側の事情、慰謝料や養育費が高いから

→子どもがいて離婚すれば、慰謝料や養育費が発生する。その費用が辛いから離婚を耐える。

7・妻の側の事情、経済力がないから

→女性の社会進出が叫ばれている今でも、女性が完全に経済的に自立するのは難しい。特にずっと専業主婦をしていた人が、いざ経済的に自立しようとしても、ハードルが高い。そのため、離婚を躊躇する。

8・再婚市場で勝てないから

→離婚経験者は恋愛市場で価値が低いとみなされてしまう。離婚後、再婚できるか、新しい相手を見つけられるかどうか自信がない。

9・不倫相手で満足しているから

→妻(夫)には不満、でも不倫相手がいてその相手との遊び関係で満足できている。わざわざ離婚する必要も感じていない。

男が老後に夫婦関係で苦労しない方法(P145)

夫婦関係において、男が本当に危機を迎えるのは退職後。仕事を辞め、収入源がなくなったあと、妻から厳しい現実を突きつけられることが多い。

それを避けるため、

1・死期を悟ったら潔く死ぬ

→介護不要、老後の世話不要で死ねるのは幸せ。

2・定年をなるべく遅らせる

→収入源がなくなった男に冷たくなる妻は多い。

3・自分名義のお金(貯金)をしっかり持っておく

退職金は自分名義の口座に、間違っても妻に握らせてはいけない

この3つが重要。

幸せな結婚をするために(P171)

結婚を考えたときにまず意識しておきたいことは、「結婚しても幸せになれない」ということ。

自分も相手も生身の人間であり、ともに暮らせば、アラ、イヤなところが必ず出てくる。だから、「結婚に期待しない、相手にも期待しない」という態度を保つことが結婚を続ける上で必要不可欠。

結婚への期待を最小限にすること、それが幸せな結婚をするための条件。

結婚生活をよくする解決策(P180)

結婚生活は工夫。幸せな結婚をするための工夫がこちら。

1・飽きないものを磨く

→料理や教養、子ども、お金など、時間とともに価値が高まるものを大切にする(外見は時間とともに劣化していく)。

2・夫婦互いに飽きない工夫をする

→お互い与え過ぎない。夫婦の暮らしは長いのだから、互いに求め過ぎない。

3・ケンカしたときの対応を工夫する

→夫婦は些細なことでケンカし合うようになる。そういうとき、きちんと仲直りできることが大切。夫婦だからこそ、「ごめん、こっちが悪かった」と言えるようにする。

4・共通の目標(敵)を作る

→集団の結束力を高めるために外に敵を作るというノウハウがあるが、これは夫婦でも有効。要は夫婦の間で共通の連帯感を持つ工夫をすること。互いのつながりを意識できるようにすること。

5・これが最善、夫婦で共働きする

→21世紀の夫婦生活でカギとなるキーワードは「重複」。

男も女も働きお金を稼ぎ、家事も一緒、子育ても一緒。21世紀は20世紀のように男は外で働き女は内で家を守るやり方では上手くいかない。夫婦一緒にお金も子育ても取り組む。

感想など

結婚についての興味深い&実践的な話が満載の本。

結婚は人生の転機となる大きなイベント。だからこそ、現実はどうなのか、どんな場合が失敗するのか、知っておいた方がいいことは知っておきたいもの。

まぁ知識と経験は別なもの。実際はしてみないと「ピン!」と来るものは少ないかもしれませんが、ただ一つ分かるのは、「結婚というはそう簡単にいくものではなさそうだ」ということ。

というのは、本書の話はもとより、結婚をしている友人たちの中にも、

・20代で結婚してはや離婚を経験して女性不信になってしまった男(結婚したての頃は「独身は寂しいぞ、お前も早く結婚しろよw」的なキャラでしたが、人生いろいろありますね)

・結婚しているものの中学生並のお小遣いしかもらえず、顔と背中から不幸がにじみ出る男(年上女房で家のローン数十年、小遣いは月1万涙)

・未だ結婚を続けて幸せそうな男(まぁ男目線なので結婚生活について彼の奥さんが実際どう思っているのかは分かりませんが)

など、いろんなケースがあるからです。

身近な実例をもとにこっそり結婚について考えると、「日本では3組に1組が離婚するけど、結婚で上手くいくのが難しいのは本当なのかもしれない」と感じます。

だからこそ、憧れと同じくらい、失敗への恐怖が襲ってくるのも事実。

本書でも書かれているとおり、何事も「初体験」は慎重になるものの失敗しがちで、初回で運良く「大当たり」を引けるなんて思わない方がいいのも確か。

もちろん、何事も経験で、別に失敗自体は悪いものではないですが、物事には取り返しのつかない失敗があります。「それだけは絶対に失敗してはいけない」という失敗があります。

やっぱり、取り返しのつかない失敗だけは何としても避けたいもの。結婚もできる限り失敗を避けたいものの一つだと思います。

そのため、人様の経験とか、一般論とか、参考にさせていただけるものは、何でも参考にしたいもの。

少なくとも、もし結婚ができるのであれば、する機会があれば、幻想を捨てて現実を見つめ、「結婚に期待しない、相手に期待しない」(P177)という姿勢で、考えるのがいいのかもしれませんね。

本はこちら

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