年収300万の人はこう、年収1000万の人はこう、年収1億の人はこう。
水野俊哉著『年収1億円の人は、なぜケータイに出ないのか?』(SUNRISE)の読書感想です。
この本について
「年収1億の人はこう考えます、一方年収300万と年収1000万の人はこう考えます」
という、年収レベルに応じた思考の違いを云々している本。
お金の使い道を始め、本の購入や自己投資など、身近な事例をもとに思考の違いを説明。稼ぎの違いは思考の違いであることが理解できます。
以下、本書の読書メモです。
なぜお金持ちはベンツを選ぶのか(P42)
富裕層が高級車を乗り回すのには、ただ高級車が車として性能が良いとか、そういう話ではない。
富裕層は「お金を持っている」というイメージを持たれることが大切。
つまり、
高級車に乗れるほど、私は儲かっています→成功しています
と、周囲にPRしている。
逆に言えば、実際は貧乏低収入でも、良い服を来て高級車を乗り回して富裕層のフリをすれば、お金持ちの仲間入り。
周囲から「この人は成功してるんだ!」というイメージを植え付けることができる。そうすれば人も集まり、ビジネス上有利。
(ついでに税務署も寄ってくる?笑)
高級ホテルに泊まる理由(P54)
高級ホテルの豊かな雰囲気。丁重にサービスされている感覚を味わうことが、ビジネスの成功に役に立つ。
良いサービスを知ることは良いサービスを生み出すために必須。
この意味で高級ホテルに泊まることは、浪費ではなく、価値ある自己投資となる。
読書の意味(P75)
読書は時給を上げるための自己投資。自分が人生で活躍し、高収入を得るために読書をする。
そのため、教養を身につけるというよりは、稼ぎに役立つ情報を入手することを大切にする。
学歴はいるか(P87)
年収300万=低学歴。年収1000万=高学歴。年収1億=学歴不要。
これが世の中の仕組み。稼ぎが多い人ほど、学歴は価値を持たない。
お金持ちの心遣い(P108)
お金持ちが誰かと食事をするときは必ず、食事をする相手のことを調べ、その人が喜ぶ情報を仕入れていく。
つまり、「この人が知りたいことは何か?喜ぶことは何か?」という気遣いをすることが大切。
結婚で損をする人(P136)
お金持ちは、成功する前に結婚した人、結婚する前に成功してしまった、2つのパターンに別れる。
後者のお金持ちはお金の力に引き寄せられてくる異性にうんざりして、結婚否定論者になる傾向が強い。
年収1000万の人の場合は、有名な会社に勤めていることが多く、お金に目ざとい異性にターゲティングされやすい。そのため、比較的若いうちに結婚している。
結婚していない年収1000万の人は仕事が忙しく、案外出会いの機会がない。そこで婚活やお見合いで妥協して結婚をするが、後悔するケースが多い。
一番お金を遣うべき相手とは(P200)
お金を持ったら誰よりもサービスをしてプレゼントをすべき人が一人いる。
それが結婚相手。男性としては嫁。嫁にだけはお金をけちらず、とことんサービスすべし。
身近な存在である妻すら喜ばすことができない男が、実社会で成功できるはずがないから。
感想など
タイトル買いで買ったものの、正直なところ、数ページ読んで微妙な気持ちになった本。
内容はよくある話で、「年収300万の人はこんな思考でダメだけど、年収1億の人はこう考えて成功していますよ」的な、稼ぎ=成功という、一昔前のよくある内容。
そして一番気になったのが、この本で書かれている1億円の人が本当の富裕層なのかどうか、というところ。
読み終えた感想としては、長年の富裕層というよりはむしろ、IT長者とか、時流に乗って1代でお金を作った人のような感じがします。
電車に乗るのは年収300万の人くらいとか、年収300万の人はうつになったら引きこもって年収1億の人はうつになっても仕事をするとか「?」と思ってしまう話も多数。
素直に本書の話を鵜呑みにするのは非現実的な気がしています。
ただ、高級ホテルに泊まることだとか、健康にお金を遣うとか、いくつかの話は「なるほど」と納得。
良いサービスを知ることは本当に大切で、世の中基本的に、お金がかかること、ものは、それ相応の何かがあるものです。
お金を払って一流のサービスを経験する。一流のモノを所有する。それは必ず、自分の仕事に生きてきます。
ということで、本は書いてあることを鵜呑みにせず、必要な情報を取捨選択する。その大切さを理解できた本でした。