『成功と失敗を分ける心理学』の読書感想 – 違いは本当に小さなことだから

成功と失敗を分ける心理学(愛蔵版)

人生でしくじってしまう、成功できない人の心理とは。

加藤諦三著『成功と失敗を分ける心理学』(PHP文庫)の読書感想です。

この本について

心理学的な視点(?)から成功する人と失敗してしまう人、その違いを考察した本。

なぜ人生が上手くいく人は上手く行くのか、なぜ人生が失敗してしまう人は失敗してしまうのか、この本を読めばそのヒントが見つかるかも。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P5)

人生で成功できるかできないか、それは一般的には能力によるものだと考えられている。

ところが現実問題、必ずしも能力がある人が成功しているわけでもないし、能力がない人が失敗しているわけでもない。

就職の成功、頭の良し悪し、語学力、仕事のスキル、人生はそういったもので成功失敗が決まるわけではない。幸運に恵まれても失敗する人もいる。

人生で成功するか失敗するかは能力以外の要素がある

快楽・刺激を追うこと(P34)

快楽や刺激を求めること、それは自分のなかの虚無感を埋め合わそうとする行為の一つ。

「自分は空っぽだ」という感覚が強い人ほど、外に刺激を求め、自分の内側を満たすことから遠ざかっていく。

大切なのは、自分のなかの「足りない、空っぽだ」という感覚に気がつくこと。外に刺激を求めず、まずそのことに気がつく必要がある。

過剰な頑張り屋さん(P39)

人の期待に答えんがため、必要以上に自分を偽って周りのために頑張る人は、やがて燃え尽きてしまう。

人の期待に答えようと自分を偽るということは、「人に報えない自分は無価値である」という誤った価値観があって、だからこそ、いくら人に報いても虚しさからは逃れられない。

人に好かれよう、気に入られようと必要以上に自分を演じ、周りのために貢献しようとする自分を発見したら、それは注意のサイン。

本質的な問題は外ではなく内にある。自分以外の誰かになろうと自分にムチを打つのはやめ、「なぜ私は頑張り屋を演じてしまうのか?」とじっくり考えてみることが大切。

不運のときはどうするか(P48)

人生、幸運のときがあるように不運のときがやってくる。

不運のときに大切なのは、不運がやってきてもジタバタしないこと。不運のときは、そこから抜けだそうとすると、やることなすこと裏目に出やすい。

運は人の力、努力ではどうしようもない。

「今はダメだ・・・」ということが分かっているなら、不運を受け入れ、避けようとしないこと。あがこうとしないこと。

不運は焦ってそこから抜けだそうとする者を追撃する。慌てず逃げずジタバタせず、不運が過ぎ去るときまでじっと待つことが大切。

意識の向け方を変える(P74)

人生、自分の悪いところばかりに目を向けていると、人生全てがダメに思えてくる。

ダメなときほど幸運や良いことに目を向け、「これが良い」というものに意識を向ける。そういった小さな心構えが、不運のときを乗り越える力になり、日々の暮らしに喜びを彩る華となる。

普通に生きるのは難しい(P172)

人生、普通に生きることは案外難しい。

普通に生きることとは、年齢に相応しい心理的成長をするということ。ところが、人は誰しも心のなかにしこりというか問題を抱えている。そしてそれに気づかず年を取っている。

「自分がない」ということ(P206)

自分がない→自分の確固たる考え方、価値観が確立されていない→すぐ人に影響されてしまう。

自分にとって何が価値があるのかが分からないので、他人や世間が「良い!」と言うものを「良いものなんだ」と鵜呑みにしてしまう。

何が良いか悪いかは周りの意見次第。だから「自分がない人」の心は、絶えず右に左に不安定に揺れ続け、安定することがない。

感想など

人生の成功失敗は、能力や運だけでなく、心理面の問題がいろいろ関わっていることが分かる本。

気持ちの持ちよう、内面の奥深く、無意識に刻印された思考というか考え方というか、そういうものが表の部分(行動や考え方)に現れてきて、その結果人生が作られていく。

この考え方が正しいとすると、人生の成功失敗を分ける原因は複雑。

能力を磨いてスキルアップするだけでは不十分で、もっと本質的な何か、内面的なものまで意識を向ける必要があるのかもしれませんね。

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