『オレ様化する人たち』の読書感想 – こんな人になったらオシマイ。

オレ様化する人たち あなたの隣の傲慢症候群

片田珠美著『オレ様化する人たち あなたの隣の傲慢症候群』(朝日新聞出版)の読書感想です。

この本について

「傲慢」をテーマにした人間のダークサイドを考察する本。

世の中にいるオレオレオレの人たちや、自分の欲望のために人をゴミのように利用するブラック企業オーナー、金や地位を手にしたとたんに態度が変わってしまう人など、世に蔓延る傲慢な人たちの実態を紹介。

「こんな人になってはいけない!」と自戒したい教訓が満載の本になっています。

以下、本書の読書メモです。

傲慢症候群とは(P13)

おごりによって周囲が見えなくなり、冷静な判断ができなくなってしまうことを傲慢症候群(ヒュブリス・シンドローム)と言う。

権力、金を手にしたときから徐々に傲慢に人格をさいなまれ、傲慢症候群によって人間として終わってしまうケースが多い。

傲慢の症状(P20)

傲慢によって現れてくる6つの症状について。

1・人の話を聞かない

2・自己顕示する

3・人を威嚇する

4・横暴になる

5・同意ばかり求める

6・自前主義症候群に陥る

過去の成功等により人生が上手くいくと、人は「俺は特別な人間なんだ」という自意識過剰に陥り、目の前の現実を認識できなくなる。

それが、やがては自分を破滅へと追いやっていく。

傲慢症候群の症状が表れやすいとき(P26)

傲慢に苛まれ、その悪い症状が表れやすい外的要因について。

1・実権を握っている

2・個人が権限を振りかざすのが容易

3・長期間、権力の座に居座っている

よくある例が自分で会社興して成功したオーナー社長。

自分で頑張って結果を出し、絶対的な権力を掌握、長くトップに居座っているため、「俺は何でもできる、みんな俺の言うことを聞いて当然だ」的な傲慢症候群に苛まれている。

周囲にはイエスマンしかおらず、誰も歯向かう人、物事を正そうとする人がいない。だからますますオーナーは傲慢化し、周囲に毒を撒き散らしていく。

傲慢症候群に陥りやすい人(P72)

自己愛が人を傲慢にさせる。

自己愛が強い人は、人生を自分主役の劇だと思っているところがあって、その劇では自分こそが一番という意識があるため、傲慢に陥りやすい。

また、権威に弱い人、序列に敏感な人は物事を上下で捉えるので、態度考え方が傲慢になりやすい。

傲慢な人が抱えている3つの欲求(P100)

傲慢な人が心の奥、根底で抱いている3つの欲求。

1・自慢賞賛欲求

→自分がどれだけ優れているか、人よりスゴイかを認められたい欲求。

2・無価値化欲求

→他人下げ自分上げの欲求。人をけなすことで自分の良さを人に認めてもらいたい欲求。

3・操作支配欲求

→相手を支配することで、自分の思い通りにしたい欲求。周囲にとって最も有害な欲求。

親の自己愛が子供に連鎖する(P106)

親の歪んた自己愛が子供をオレオレオレの歪んだ傲慢意識を持つ人間に育てる。

親自身が挫折して果たせなかったこと、満たされない自己愛を子供に託し、子供を敗者復活の道具にする。

子供は歪んた自己愛を投影されることで、「ぼくは何をしても許されるんだ!」という傲慢な人間にしてしまう。

「我が家は特別、他の家とは違う」的な発言をしている親がいたら、付き合い(親子両方)は要注意かも。付き合うといろいろ面倒がやってくる可能性高し。

傲慢な人間がもたらす悪影響(P140)

傲慢な人間は周囲へ悪影響を及ぼす。特に問題なのが周囲の意欲低下を引き起こすこと。傲慢な人間の影響力によって、周囲はやる気を失い、組織は活力を失っていく。

限界設定を設ける(P181)

傲慢な人間と関わるときに大切なのは、「ここまではOKだけどこれ以上はNGです」という限界設定を設け、それを態度で示すこと。

傲慢な人の欲求に応じていたら、彼らの要求はどんどん大きくなっていくだけで限界はない。

そこで、ここからはNGという境界線を明確に示しておくことで、できることできないことを伝えることが。ケジメをつける上で大事になってくる。

傲慢になっていないかのセルフチェック(P195)

人の振り見て我が振り直せ、人は知らず知らず、傲慢になってしまうところがある。

「自分の考えは絶対正しい」とか、「これはこうあるべき」とか、固定的な考え方にとらわれている自分に気がついたら要注意。

傲慢の影が、そっと自分の後ろに忍び寄っているかもしれない。

成功したときほど注意する(P201)

人が天狗になりやすいのは、成功しているとき。「成功がいつまでも続く」と慢心せず、成功に自惚れず、成功したときほど謙虚になるべし。

感想など

人間っていろいろ難しいなと思う本。

この本では様々な傲慢になってしまった人たちの実例が出てくるのですが、その例が、「こういう人って結構いるよな」と身近な例多数。

金を持った途端豹変したおばさんの話とか、給料の良い優良企業に就職した途端全身ブランドもので固めて人の服装に駄目だしする若い男の話とか、地位や肩書を利用する虎の威を借る狐的な人の話とか、傲慢になってしまった人たちの哀しい例がこれでもかと登場します。

まぁ、読んでいて良い気持ちになる本ではないですが、現実問題、世の中にはいろんな人がいます。

そのことを前提に、彼らとどうやって関わっていけばいいか、もしくは関わらないようにすればいいか、そういう知識や考え方を、表で口にするのはNGですが、一人でこっそりと仕入れておくのもアリだと思います。

なぜ人が傲慢になるのか、それによってどんな影響があるのか、人生をどんなにダメにするのか。悪い例から学びつつ、自分の人生に役立てる。

そんな本だと思います。

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