嘘を嘘と見抜くのがなぜこんなにも難しいのか。『自分のついた嘘を真実だと思い込む人』の読書感想

自分のついた噓を真実だと思い込む人 (朝日新書)

嘘にだまされて損こいた、そういうときはこの本で嘘つき対策。

片田珠美著『自分のついた嘘を真実だと思い込む人』(朝日新書)の読書感想です。

スポンサーリンク

この本について

いわゆる虚言癖の人の精神構造を分析した本。

世の中には、嘘八百、嘘をついて虚構のキャラクターを演じる人がいますが、この本では彼らor彼女らの頭の中、心がどうなっているのか、なぜ嘘をつくのか、その理由を説明。

この本を読むことで、嘘をつく人の精神構造が理解でき、適切な距離を保つことができます。

以下、本書の読書メモです。

嘘をつく動機(P18)

人が嘘をつく動機を大まかに分類すると、つぎの3つになる。

1・自己愛

2・否認

3・利得

これらの動機が複合的に絡んで嘘をつく場合もあり、単純に嘘つきの嘘をつく動機は限定できない。

いずれにせよ、大切なのは、嘘をつく人間には何らかの動機があるということ。「なぜこの人はこんなことを言うんだ?」と思ったら、その動機を考えてみるといいかもしれない。

嘘つきは嘘つきを嫌う(P23)

嘘つきは同業者を嫌う。嘘をつく人ほど嘘に敏感で、他人の言動に敏感。人の話にあれこれ神経質になっている人は、もしかしたら嘘つきなのかも。

こういうときがヤバイ(P58)

嘘つきや人をだまそうとする人は、他人の欲望に敏感。人を騙そうと、あの手この手で擦り寄り、目的を達成しようとする。

心が弱っているとき、孤独で寂しい時期は要注意。心のスキマに入り込むように、嘘つきはやってくる。

だまされやすい人の特徴(P77)

嘘に騙されやすい人の2つの特徴。

1・現状に不満を抱えている人

お金のことや人間関係のこと、仕事のこと、自分のこと、何かに不満を持っていて、それを解消できずにいる。

だから、「あなたの不満や悩みを解決しますよ」というコンプレックス商法(人の悩みやコンプレックスを刺激して高額商品や詐欺商品を買わせる手法)は、いつの時代も儲かるビジネスになっている。

2・孤立している人

周囲に親しい人がおらず、孤独に暮らしている人は、寂しさから近くに擦り寄ってくる人に騙されやすい。一人暮らしの高齢者が詐欺に騙されやすいのは、孤独で周りに相談できる人がいないから。

孤独で寂しいときこそ、嘘つきの餌食にならないよう、注意する。

嘘つきにだまされないために(P158)

嘘を見ぬくために大切なのは、「何となく変だ、妙だ」という感じを軽視しないこと。

現実問題、嘘を見抜く決め手はない。嘘を完全に見抜くのは難しく、どんなに人間観察力のある人でも、だまされるときはだまされる。

ただ、自分の感覚的な印象、「変だ、妙だ」という感覚があれば、それは一種の警告のサインかもしれない。

相手の言動に何か違和感を感じたら、その言動を思い出し、分析し、観察眼を身につけていく。そして、普段から、嘘つきにだまされないために次の5つのトレーニングをする。

1・まず疑う

人の話を安易に信用してはいけない。耳障りの良い言葉、おいしい話はまず疑うべし。

2・質問する

「こいつは嘘をついてるかも?」と思ったら質問する。こちらが質問することで、嘘つきが自爆する可能性が出てくるので、気になること、「おかしいな」と思ったら質問して、相手の対応を見極める。

3・知っていることは黙っておく

嘘つきはあれこれ作り話をするが、こちらがどれくらい知っているかという情報は、嘘つきに与えないこと。こちらが知っていることを黙っておくことで、嘘つきの嘘に気づくことができる。

4・前に話したことを頼む

事実に基づかない話をする嘘つきは、昔話した内容と矛盾した内容を話して自爆することがある。相手の話をよく聞き、細かいことを覚えておき、それを確認したりする。

感想など

「世の中にはいろんな人がいるもんだ」と思いつつ読了。

この本は嘘をテーマに扱った本ですが、ホワイトライ(白い嘘)という言葉があるように、嘘をつくことも状況によっては悪いことではないですが、問題なのは、実害のある嘘。

「この野郎を騙してやるぜ!」

と何らかの意図を持つ人の嘘で騙されるのは勘弁したいところ。

投資詐欺とかお水の人の色恋営業とか、嘘を嘘と見抜けないと、リアルに実害を被ってしまうことがあります。

世の中、自分の利益のためなら、どんな大ぼらも吹ける人がいます。

「この株(マンション)を買っておけば絶対に儲かりますよ!!!!!」

というような分かりやすい嘘ならまだ可愛いものですが、上級者になると、嘘に同情を引くような言動をミックスさせてきて、嘘にかなりのリアリティをもたせてきます。

ちょっとでも情が移るとアウト。嘘に翻弄されるハメになってしまうことも。そうならないためには、やはり嘘に対する免疫というか、知識というか、そういったものが必要だと思います。

人の言うことをハナから疑うようではダメかもしれませんが、嘘を嘘と見抜く、そういう観察力は必要不可欠。

「私はお人好しで、つい人の話に騙されてしまう」

と思ったら、この本の話が役に立つかも。

本の購入はこちら

コメント