学歴と実力は別。『高学歴社員が組織を滅ぼす』の読書感想

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優秀で能力があるはずの高学歴社員が、実は会社をダメにする元凶だった?

読後はそんな驚きの感想を持つ本がこちら。上念司著『高学歴社員が組織を滅ぼす』(PHP研究所)です。

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この本について

本書は、新進気鋭の経済評論家である著者が、高学歴社員のマイナス面を理論的かつ説得力のある根拠を持って解説。

日本社会における勝ち組へのチケットを持つ高学歴人材の幻想を、恐ろしいほどにぶち壊す内容になっています。

本書は学歴を持っている人も、そして学歴を持っていない人も。

学歴とは所詮、ある特定の能力があることの証明に過ぎず、学歴を絶対視することの愚かさやアホらしさを、スッキリと理解することができます。

本書の重要キーワード

本書を読み解く上で重要なカギとなる考え方が、「不確実性」。

この世は不確かなことの連続です。昨日正しかったこと。うまくいっていたことが、今日の今正しいかどうかというと、残念ながらそれは別の話。

昨日は昨日、今日は今日で、常に変化に柔軟に対応していくことができる。そんな人こそが、この世の中をタフに生き抜く絶対生き残るマン。

そして彼らが率いる組織こそ、変化に対応でき、未来永劫生き残る確率が高い、強い企業になっていきます。

一方。正しい枠の中に正しい答えがあり、枠のなかにある答えを迅速に見つけ出すことができる人。

それがいわゆる高学歴人材。彼らは変化のないところ。昨日が今日も続くような世界において、彼らは最高のパフォーマンスを発揮します。

これ以上のネタバレは避けますが、なぜ高学歴人材が会社をダメにしていくのか。東大の学生に人気の会社は衰退していくのか。

考えさせられる内容が満載です。

学歴は一つの能力の証明

たかが学歴。されど学歴。

自分的には大学を出ているものの、学歴とは全く無縁の世界で仕事をしているので、会社の事情については疎いですが、取引先の会社に取材に行くと、「世の中も変わったな」と思える時代の流れを感じます。

例えば、東大を出て、某一流企業に就職したものの、「自分のやりたいこととは違う」ことを実感して退職。

海外の大学院に行ったり、ベンチャー企業に就職して大きな仕事を任されたり。

高学歴でもいい大学を出て、いい会社に永久就職しない。こういう人が増えています。

おそらく、こういう野心と行動力の人たちを活かせる会社というのはきっと、今後も活躍していくのだと思います。

一方、安定や安心。地位や名誉を求めて「外さない」会社を狙う高学歴社員がどんどん増えていく会社は、斜陽。

今の日本の大手電機メーカーの例にあるように、安定思考の人たちが集まる会社はやはり、先行きは厳しいかもしれません。

学歴が目的にならないために

高学歴を得るのはそれはそれで、とてもむずかしいことであり、勉強ができることは、やはりひとつの能力の証明として、確かな話。

高学歴の人は高学歴で尊敬に値する人が多いのも確かです。

ただ、その能力が必ずしも実業の世界で役に立つか。それはまた別の話。

本書では、タイトルは「組織を滅ぼす」という具合、非常に過激ですが、読後は素直に納得できる話が満載です。

大切なのは学歴に過剰な信仰を持たないこと。勉強ができることは素晴らしいこと。有名大学を卒業することは価値があること。

それはそれとして、実際の世界においてはきちんと現実的に考えることが大切なのかもしれません。

本はこちら

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