『灘校・伝説の国語授業』の読書感想 – 「ゆっくり読む」ことはこんなに楽しい!

灘校・伝説の国語授業 本物の思考力が身につくスロ-リ-ディング

「ゆっくり読む」ことはこんなにスゴイ。

橋本武著『灘校・伝説の国語授業 本物の思考力が身につくスロ-リ-ディング』(宝島社)の読書感想です。

この本について

日本有数の難関私立、灘校で国語教師をつとめた橋本武先生の本。

橋本先生はスローリーディングという独自の国語教育法を用い、灘校を受験進学校として躍進させた立役者として知られています。

2012年にはテレビ番組に出演、橋本先生の授業が再現されています。

スローリーディングとは、1つのテキストを、3年間かけて読み解く橋本先生の授業法。

テキストは中勘助の『銀の匙』を使用、3年間かけ、『銀の匙』をじっくり読み解いていきます。

『銀の匙(さじ)』とは

作家、中勘助の自伝的小説。夏目漱石に激賞された小説で、明治44年に前編、大正2年に後編が発表された。

なぜ、一冊のテキストを3年間も続けて読んでいくのか?

スローリーディングの原則やメリットは次の通りです。

スローリーディングのポイント(P20)

1・寄り道する。

→国語はあらゆる学問を学ぶときに背景になる力。語彙を増やし理解度を高めることで、英語や数学、あらゆる教科の理解度を高める力になる。

観察力や判断力、総合的な力を高めるために、暗記中心の教育ではなく、寄り道をすることで、興味と好奇心を広げ、国語を楽しく学ぶ。

2・追体験する。

→生徒が遊びように学び、心に残る学びをする。物語の主人公の行動や感情を追体験、気になったことは実際にやってみることで、それが記憶に残り、思い出になる。

3・徹底的に調べる。

→気になること、分からないことはとことん調べるクセをつける。調べる習慣を持つ事が大事。

4・自分で考える。

→自分の頭で考えて答えを出す。自分で考え文章を書く。頭を使い、自分が考えていることを、文章にしたり発表したりする。

スローリーディングで身につく力(P34)

1・語彙力アップが増える。

→寄り道をし、様々な言葉に触れる。結果、語彙力がアップする。

2・自分で考える力がつく。

→タイトルを自分で考えたり、「考える」作業が盛りだくさん。

3・文章力が伸びる。

→要約練習をすることで、文章を整理して、まとめる力がつく。

4・記憶力が伸びる。

→五十音の遊びなど、知的好奇心を刺激するゲームも。脳が刺激され、記憶力アップ。

5・調べる力がつく。

→分からないこと、気になることはとことん調べる。それによって調べる習慣が身につく。

実際にスローリーディングを体験!

この本では、橋本先生の授業を追体験できる内容になっており、スローリーディングでどのような授業が行われていたのか、この本でじっくり追体験することができます。

この本で、一冊の本をゆっくり、いろんな角度から読むことの魅力、読み進める途中に寄り道して、いろんな知識を身につけてくスローリーディングの魅力を実感できます。

忙しい現代、あえてゆっくり本を読み、ジワジワジワジワ、知識を深めていく楽しさを実感できる一冊です。

本の購入はこちら

コメント