これが海千山千の男の考え方と振る舞い方。『なぜ、橋下徹の言葉は人の心をつかむのか?』を読む

なぜ、橋下徹の言葉は人の心をつかむのか?

これがトップに立つ人間の処世術。

内藤誼人著『なぜ、橋下徹の言葉は人の心をつかむのか?』(あさ出版)の読書感想です。

内容について

心理学者による、リーダーシップ&交渉術的な本。

大阪の橋本市長を例に、自分の意見や意志を世の中に伝え、多くの人の賛同や支持を与える人はどのような特徴があるのか、分かりやすくまとめられています。

以下、本書の気になった内容の要約です。

人を動かすなら自ら率先して動く(P13)

人を動かしたいなら口だけではダメ。言って聞かせ、やってみせてこそ、人を動かせる。自ら行動し、範を示す。

上に立つ人は何かに熱中してきた人(P19)

優れたリーダー、多くの人を動かす説得者になるためには、強い精神力が必要。その強い精神力を養うためには、寝食を忘れるくらい何かに熱中する体験が効果的。

試験でも趣味でも、誰にも負けないくらいこだわり、やり続けることで、強いメンタルタフネスを獲得できる。

目標は分かりやすく具体的に(P22)

目標を掲げるときは具体的で明確に。目標達成期限と、行動計画、実行方法も明確に。

人は知っている人の言うことを聞く(P31)

人を説得するには、まず自分の顔を売ることから。多くの人は、知らない人の言うことより、知っている人、なじみの人の話を信じる。だからこそ、説得したい相手には、自分を知ってもらうことが大切。

不都合なことはあえて言う必要はない(P36)

交渉事で致命傷になるのは不注意な発言。素直で正直、問題点や不都合なことをハッキリ言うのは人間としての美徳かもしれないが、それでは交渉事には勝てない。不都合なことをあえて言わない強かさも必要。

伝えたいことはリフレインで(P48)

重要なこと、伝えたいことは短いフレーズ(リフレイン)で何度も繰り返すこと。余計な内容は詰め込まず、シンプルで分かりやすい言葉にし、何度も主張する。

人は脅しに弱い(P62)

人は恐怖で動く。交渉で相手を動かしたいときは、恐怖を刺激させるのもの手。「○○しないとこんな悪いことが起こるよ」というように、相手に恐怖を植え付けることで、交渉や説得を有利に進めることができる。

(=ということは、こちらを恐怖で脅してくる人は恐怖を武器に説得を試みるので、脅された場合は、相手に必ず要求があるということ。相手の要求を察することで、逆にこちらの武器にすることもできる。)

人は外見で判断される(P69)

見た目に気を配らない人間は人から高い評価を受けることはない。「人は中身だ」云々の話があるが、結局人は見た目が9割。だから、人に不快感を与えて損しないよう、外見には気を配る。

弱腰はダメ(P77)

言うべきことを言わず、主張すべきことを主張しない弱腰の姿勢はダメ。なめられるだけで、相手を調子づかせ、結局負けてしまう。強気な姿勢、「こいつは怒らすとマズイな」というような印象を相手に与えること。

リーダーは孤独な独裁者(P84)

リーダーの仕事は組織を成功させ、部下を引っ張っていくこと。だから部下と仲良しごっこをする必要はない。

むしろ、堂々と嫌われるくらい、自分のやるべき仕事をして、組織の方向性を部下に示し、部下をグイグイ引っ張っていく。部下に好かれようと、媚びる必要はない。やさしいだけの人にリーダーはつとまらない。

悪口を言われたときの返し方(P99)

人から悪口を言われたり、からかわれたとき、ダメなのは言われっぱなしで黙っていること。人から口撃されたときは、言われたことをそっくり相手に言い返すのが有効。

人の成長を奪うこと(P120)

人を助けようと、相手にあれこれ世話を焼く行為は、一見人道的に見えて、実は相手の成長の機会を奪っている非人道的な行為。相手のためにはなっていない。

人から好かれたいと思ったら(P142)

人から好かれたいと思うほど、行動が八方美人になり、魅力が減退していく。人から好かれたいときこそ、あれこれ周りにおべっか使わず、人からの好き嫌いの感情に対して「頓着していない」印象を作ることが重要。

文句があれば口にせよ(P145)

対人コミュニケーションで、黙ることはよくない選択。文句があっても黙りこくる、悪口を言われても黙る、人の言動に不快感を感じても黙る、それでは問題は解決せず、かえって状況を悪化させてしまう。

言うべきことを口にせず、黙っていては、相手にこちらの思いが伝わることはない。だからこそ、文句やイヤなことは、すぐに口に出して言うべし。相手に気になる点があれば、口に出して指摘する。

交渉事はまとまらない可能性も視野に入れておく(P180)

交渉するというと、相手を説得することを重点に起きがちで、相手を説得するため、こちらが妥協するのも仕方ないと考えがち。しかし、そんな態度では、相手に足元を見られ、不平等条約を結んでしまうリスクもある。

交渉するときは、まとまらない可能性も視野に入れ、「ここまでの条件なら交渉は中止にしよう」という柔軟性を持つ。

感想など

人を引っ張るリーダーシップ、交渉や説得法、処世術など、興味深く楽しめた一冊。

個人的に実践は難しいなと思う部分があるにせよ、世の中で頑張っていくには体力や精神力が重要なのはこの本に買いてあるとおりだと思います。

結局、頑張り続けられる体力と、へこたれない精神力が根本で、その上で演説や説得のテクニックが生きてくるのかな、と思いました。

政治家は海千山千、一筋縄ではやっていけない職業。厳しい世界を生き抜くためのスキルというか姿勢は、ぜひとも勉強させてもらい、日常生活に活かしたいものです。

本の詳細はこちら