ドラマも最高だけど小説も最高。『ルーズヴェルト・ゲーム』の読書感想

ルーズヴェルト・ゲーム

人生は逆転できる。だから面白い。

池井戸潤著『ルーズヴェルト・ゲーム』(講談社文庫)の読書感想です。

この本について

青島製作所という会社を主人公に、業績の悪化に伴い会社の魂とも言える野球部の存続と、会社の逆転劇を冷静な視点かつ熱い魂で描いた企業ビジネス小説。

登場人物たちは実社会で生きるビジネスマンでありながら、逆境を乗り越えて逆転を狙う熱い魂の持ち主。

彼らは決して負け犬ではない。そして、逆転勝利をおさめて輝かしい栄光をつかむことができる。

彼らの成長に自分を重ね合わせて「俺の人生も逆転だ!」と熱くなれる、極上の小説体験が味わえる改心の一冊となっています。

感想など

ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』が個人的にはめちゃくちゃドハマリ。そこで原作であるこの小説を読んでみることに。

基本的なストーリー、人物像についてはドラマと大きく違うことはなく、野球監督の大道雅臣のプロフィールが詳しく述べられているくらい。

正直、ミツワ電機側の「エグさ」(会社+野球部)はドラマの方が印象的。

ただ、この小説は淡々かつ冷静としている文体ながら、登場人物たちの心象が「これでもか!」というくらい、リアルに描かれています。

そのため、登場人物たちのセリフ一つ一つが、熱く心に迫ってきます。

特に、ドラマでは今いち腹が読めなくて好感を持てなかった笹井専務ですが、小説ではとても会社思い。ある意味、とても熱い男であることが伝わってきて良かった。

笹井専務が青島製作所に勤めるきっかけはなにだったのか。会社に対してどんな思いを持って働いてきたのか。

こういうドラマではハッキリと描かれていなかったところが分かって、個人的には一番、好感を持つ人物となりました。

そう、人は皆それぞれいろんな思いを持って働いている。そして、それはただお金を稼ぐためだけはない。

自分という人間が世の中で何を成すのか。自分という人間の本質が問われている。そんなことに気づかせてくれる素晴らしい小説でした。

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