『エマソン 運命を味方にする人生論』の読書感想 – 「自分を信頼する」という生き方

エマソン 運命を味方にする人生論

全ての答えは自分の内に?

渡部昇一著『エマソン 運命を味方にする人生論』(致知出版社)の読書感想です。

この本について

上智大学名誉教授の渡部昇一先生によるエマソンの解説本。

エマソンはアメリカの有名な思想家で、いわゆる自己啓発の元祖的な存在。アメリカの自己啓発書を読むと、ソローと並びエマソンが引用されていることに気がつきます。

この本では、エマソンの人生を振り返りつつ、エマソンの教え、考え方を、渡辺先生の分かりやすく理解できる内容に。

エマソンの考え方、哲学を知るための格好の本となっています。

以下、本書の読書メモです。

ひらめきは実行せよ(P64)

ふと何気なくひらめくこと、「ぽっ」と頭に浮かぶ考えは実行に移す。そういうものの中に成功につながる大切なヒントがある。

物事は理屈だけでは上手くいかない。直感的なもの、ひらめくもの、それらが人や事業を飛躍させる。

今いる場所で全力を尽くす(P77)

現状がどうであれ、私たちができるのは、今いる場所で最善を尽くすこと。そこがどんなに不毛な場所であれ、そこから得られるものがある。

運命を呪ってはいけない。今の境遇がどうであれ、与えられた環境で全力を尽くす。必要なものを得たら、やがてそこを離れることになる。

まずやってみる(P81)

どんなに大きなものも、最初は小さいものから始まった。

思いつくこと、やってみたいことは、とりあえずやってみる。やってみて考えればいい。

大人になること(P100)

大人になると、物事の見方、感性が固定化してしまい、斬新、新鮮な判断ができなくなってしまう。

物の見方にとらわれてしまうということは精神が牢獄に囚われていること。

上手くいったこと、自分が身につけてきた価値観、そういったものにこだわりすぎることなく、場合によっては、それらを捨てることも大切。

付和雷同は自分のためにならない(P118)

人付き合いをすると、目上の人や友人など、周囲に染まることを要求されることが多い。

そこで自分流を貫くと、上からは「生意気だ」と攻められ、友人からは「空気が読めないやつだ」と疎外されることもある。

しかし、一つ知っておきたいのは、いくら周囲に迎合し、付和雷同しても、そのことによる責任は、誰も取ってくれないということ。

付和雷同すれば周りと上手くやれるかもしれないが、それによって、自分らしさ、自分の考えという人生で大切なものを失う可能性もある。

孤立することを恐れず、「自分の考えを大切にする」という信念が必要。

綺麗事を言う前にやるべきこと(P133)

世の中には善意を御旗にして身近な人を犠牲にする偽善者がいる。

世にはびこる綺麗事を鵜呑みにせず、自分の頭で考える。遠くの恵まれない誰かを助けようとする前にまず自分の身近にいる困った人を助ける

自信がない人は物で自信を埋め合わせる(P143)

自分に自信がない人に限って、高級車や別荘など、物で自己顕示しようとする。

本当に自信がある人は他人に自分のものを顕示する必要がない。自分の幸福の証拠を、物で示す必要がない。

大切なのはいつも「今」(P171)

人は今を生き、困難を乗り越えていくことで成長する。

集中すべきは「今」現在のこと。昔のこと、過ぎ去りし過去に思いを囚われ、「今」という貴重な時間を見失ってはいけない。

感想など

「自分の内にあるものを信頼する」

という自己信頼の大切さが身に染みる本。

私たちは人の意見、周囲の色に染まってしまいがちですが、「本当に自分にとって大切なものは自分の内側から見つかる」というのがエマソンの考え方。

自分の内側から湧き出るものを信頼し、それを大切にする。そうすることで、自分の人生ですべきこと、進む道が見えてきます。

自分という人生体験は一度きり。だからこそ、その一度切りの体験を、思う存分楽しみたいもの。その第一歩は、自分を信頼することから始まるのかもしれません。

本の購入はこちら