結局人生では、流れをつかむ者が勝利を制す。
桜井章一著『流れをつかむ技術』(インターナショナル新書)の読書感想です。
この本について
「目に見えない流れを感じ、それとどう向き合うのか?」について説かれた本。
自分の感覚を研ぎ澄まし、理屈ではなく体感で人生の流れを感じるためのヒントが満載。日々の暮らしで意識したい内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
はじめに(P6)
今もし、自分が流れをつかみ、人生が上向いていたとしても、そこで油断してはいけない。
よくない流れを持った人と関わることで、悪い流れに巻き込まれ、状況が変わってしまう可能性もある。
逆に、今よくない流れにいたとしても、よくないものを一つ一つ変えていくことで、流れを変えていくことができる。
流れに身を任せる(P21)
人生は意志より流れ。「自分がこうしたい!」と強くこだわるよりも、自然にやってくる流れに任せ、一つ一つ目の前のことを片付けていく。
それによって、あるべきところへ行き付き、必要なものを手に入れることができる。
現実世界では欲しがろうとすればするものほど、手に入らず、手に入れようとすることで様々なトラブルがやってくる。
強く求めすぎること、それによって人生の流れを見失い、失敗を重ねていく。
迷ったら面倒な道を選ぶ(P35)
近道してゴールを目指すのではなく、遠回りで面倒な道をあえて選ぶ。効率ばかりの人生に喜びや発見はない。ムダと思えることほど、実はそこに意味がある。
感覚を信じる(P47)
理性に頼りすぎると痛い目にあう。
大切なのは自分の感覚を信じること。特に判断を迫られるときこそ、頭で考えず、感覚を頼りにする。違和感を感じない方を選べば、間違いはない。
原因を考える(P73)
人生大切なのは、上手くいっているときに、なぜうまくいっているのか、その原因を考えること。結果を出せたときにその要因を分析すれば、それを次の発展に生かすことができる。
仕事に命をかけるな(P90)
仕事に命をかける価値はない。
仕事とは本来人を豊かにするもの。身を滅ぼすほど働いたり、仕事の奴隷になるのは本末転倒。働きすぎ要注意、勤勉さとは適度に距離を置く。
固定を少なくする(P108)
日々、「しなければならないこと」や「こうあるべき」という考え方など、固定されたものが多ければ多いほど、人生は不自由になる。
しなければならないことを極力減らし、考え方を自由に柔らかくする。それによって、「こんな生き方もありか」という新しい自分の可能性を見出すことができる。
感想など
読後は流れや感覚について、敏感になれる本。
確かに、本書に説かれている通り、人生では流れというか、運というか、目に見えない何かによって、物事が方向付けられているのを感じます。
悪い流れのときは悪いことが続き、ことごとくタイミングが悪いことがやってきます。
逆に、良い流れのときは、やることなすこと、何もかもがスムーズに行き、気持ちが良いほど物事が上手くいきます。
このことから、流れを感じとって、「今はまずい」と感じたら流れに抗わずに大人しくしていればいいし、「今こそ!」というときは、積極的に動いていく。
そんな状況に応じた行動が必要になってきます。
本書では、この流れについて、分かりやすい言葉で説明されているので、流れがどんなものか、そしてそれをどう対応していけばいいのかが分かります。
人生上手くいくかいかないかは流れに乗れるかどうか。日々、流れを意識して、上手に流れに乗っていきたいものです。