天は自ら助くる者を助く、セルフヘルプで有名なスマイルズの『自助論』(三笠書房)を読み返しています。
※自助論とは
1859年発行のサミュエル・スマイルズ著の成功伝集。
日本では、1871年に中村正直が自助論を翻訳、『西国立志編』というタイトルで発売され大ベストセラーとなった。
この本を初めて読んだのは2008年の頃、大学を出てから、試行錯誤していた20代中頃の頃のこと。
「自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし続ける。」(P12)
「才能が天性のものだとすれば、その才能を磨き上げ完成させるのは自己修養の力である。」(P84)
「いつも自分の不幸を嘆いている連中の多くは、自らの怠惰や不始末、無分別、そして努力不足のしっぺ返しを受けているにすぎない。」(P138)
というように、心に響く言葉が盛りだくさん。
状況が思うようにいかないといき、足元がふらついたときは、『自助論』を読み返し、自助の精神を思い出しています。
考え方を変えると状況も変わる
この本を読んで心に深く響いたのは、気持ちの持ちよう、考え方の大切さです。
心意気というか、気持ちの問題、人生や問題についてどう考えるかはとても大切なことで、
「○○が悪い。」
「△△のせいで・・・。」
というような考え方をしていても、状況が良くなることはないということに気がつきました。
もちろん、心を鍛えて努力すれば人生が思い通りになるなんてこそは1ミリも考えませんが、普段の気持ちのもちよう、考え方を変えることで、状況が良くなることもあります。
ダメなとき、思うようにいかないとき、変えられない過去のことを考えるとき、考え方、気持ちの持ちようを変えることで、状況が変わり、新しい道、新しい可能性を見つけることができます。
「人生は運次第」というような外的なものに運命を委ねるより、
「私はこうしたい、こういう結果を期待している。だから自分を律して、今できることをしていこう!」
というように、自助自立の気持ちで行動する方が気分が良いです。
どんなときも心だけは折れない
人生、ときにどうしようもない不運が世の中にはあるかもしれません。努力や行動だけでは状況を打開できないときもあるかもしれません。
が、1つ言えるのは、不運を嘆いていても状況が良くなることはありません。結局、今できることを、自分なりに最善を尽くして取り組む他ありません。
人生で踏ん張り、逆境からカムバックするために、『自助論』は大きな心のサポートとなります。
心が折れそうなとき、「もうダメだ・・・」と膝をつきそうなとき、そういうときこそ、必要なのは心のサポート。『自助論』を読み返すことで、「まだまだいける!」という気持ちを取戻すことができます。
良い本、良い言葉は人生と心の栄養剤。
明治の先人たちが、この本で心を奮い立たせ、新しい時代を生き抜き、人生を切り開いたように、私もこの本を読んで、自らの人生を開拓したいものです。