人生、実力だけでは不十分。
松永修岳著『人生の95%は運しだい』(第二海援隊)の読書感想です。
この本について
運を管理して人生を生きる、ラックマネージメントという概念が印象的な本。
人生の多くは運で決まってしまう、であるなら運をこうやって管理していく。運についての印象的な考え方が満載の本です。
以下、本書の読書メモです。
運を良くする4つのファクター(P3)
運は、
1・場所(環境)
→脳に刺激を与える環境で暮らす。
2・理解力
→気づきにつながる理解力を持つ。そのために感性、知性を高める。
3・つながり(人脈)
→運が良い人には良い人脈がある。良い人脈を持つために、人の力になる。
4・知識
→人助けになるために知識が必要。自分の仕事の領域では、高い専門性を持つ。
この4つの要素によって成り立つ。
運を高めるためにできること(P23)
ただ何となく暮らしていても、運を高めることはできない。自ら動き、運を高めていく。そのために、
・「これをやればよくなる」という自分なりのゲン担ぎを持つ。
・毎朝室内の換気をする。
・デスクの上と引き出しはきちんと整理する。
・毎日笑う。
・相手を褒める、相手の気分を良くする。
・ツイてる人と付き合う。
・何か打ち込める趣味を持つ。
・カバン、靴、爪を磨く。
・運動する。
など、習慣を持つ。
(※ほかにもいろいろ紹介されていますが、割愛しています。)
貧しさより豊かさ(P35)
貧すれば鈍する、貧乏はろくな事がない。
良い人生のために、経済的な豊かさは絶対必要。お金、豊かさへの煩悩は否定せず、お金、欲しいものを手に入れることを肯定する。
成功するための5つの要素(P45)
成功するためには、経済的、肉体的、精神的に豊かで、幸せであることが大切。自分が幸せであるからこそ、人を幸せにできる。社会に貢献できる。
幸せになり成功するためには、
1・宿命(先天的な運命の流れと資質)を知る。
2・運について理解する。
3・場の空気を読む。良い空気、流れを知り、逃さないようにする。
4・人間力を高める。
5・専門性を持つ。
この5つの要素をバランスよく高めていく。
未来に希望を持つ(P72)
運の悪い人は直感を信じず、未来に対して不安を持つ。
運がいい人は直感を信じ、偶然のチャンスをつかむ。たとえ不運なことがあっても、それは長い目で見れば素晴らしい結果になると考え、未来に希望を持っている。
環境を整える(P80)
環境を整えることで開運スイッチがオンになる。
環境に無神経だと開運することができない。家、仕事場、身近な環境にこんな要素がないか、要チェック。
・ガラクタが多い。
・机の上にものが乱雑に置かれている。
・部屋が散らかっている。
・玄関のエントランスが暗い。
・部屋でくつろげない。
・仕事場にものが多すぎる。
・空間に色彩感覚がとぼしい。
・トイレがくさい。
環境はとても大切なので、当てはまっていることがあれば、そこから改善していく。
「俺はダメだ・・・」と考えてしまう環境(P87)
人は環境に影響される。ダメな環境だと、思考もネガティブになり、「俺はダメだ・・・」と落ち込みやすい。
特に、
・起伏のない土地
・家の屋根や外壁が錆びたり汚れている
・近所に貧しい人が多い
・湿気が多い、周りが田んぼ
・部屋の日当たりが悪い
・天井が低い
・ベッドが貧相
・家が老朽化している
こんな環境は要注意。
思考がネガティブになるのは、環境が影響している。
環境に投資する(P97)
場に投資することは、自分の脳に投資すること。家、部屋にこだわることは運を高める。環境選びはケチってはダメ。
感想など
タイトル買いした本。
「人生の95%は運」というと、「ほとんど運で人生が決まるじゃないか!」と驚愕していますが、運の良し悪しって、結構致命的だと思います。
「勝ちに不思議の勝ちあり」という言葉がありますが、失敗とか、上手くいかないことは結構原因が明白だったりしますが、なぜ上手くいったのか、成功は案外曖昧です。
理由を考えてみると、偶然の要素だったり人の助けだったり、「100%自分が頑張ったから上手くいった」と自信を持って断言できないところがあるのも確か。
物事には自分の努力してもダメなこともあるし、なぜかすんなり上手くいくこともあります。そんなことを考えてみると、運ってやっぱり大きいな、と。
この意味で、人生には運という自分の意志や努力とは関係しない要素があるということを認識しておくことは、とても大切だと感じています。
もちろん、自発的に行動したり努力することは大切ですが、「意志や努力で何とかなる=自分の力で何でもできる」と傲慢になるのを避ける上で、運とどう付き合うか、考えるのは無駄ではないと思います。
この本では運を管理するという考え方で、運アップのためにできること、環境を整えること、いろんなアドバイスが掲載されています。
風水とか多少「ほんとかいな?」と思う内容もありますが、運の大切さを認識する上で、知っておきたい話が満載。
「もしかして、人生は運では?」
と思ったら、この本のなかに、その答えが見つかるかも。