今こそ再確認したい福沢諭吉の思想と人生。『独立自尊』を読む

明治維新の激動期、日本人に新しい思想を広めて国家建設を思想の面から応援した偉人、福沢諭吉。

1万円の人としてお馴染みの人ですが、具体的にどんな人だったのか?どんな人生を送り、どんな思想を持っていたのか?

そのことがよく分かる本がこちら、北岡伸一著『独立自尊』(ちくま学芸文庫)です。

この本について

本書は『学問のすすめ』や『文明論之概略』で有名な明治の思想家、福沢諭吉の人生を、『福翁自伝』などをもとに評論。

国と文明を考える名著。福沢諭吉著、斉藤孝訳『文明論之概略』を読む

改めて、福沢諭吉がいかに明治の日本国家、そして日本人に大きな影響を与えたか。

福沢諭吉の人生をたどることで、その影響力の大きさが理解できる内容になっています。

本書ではその生まれから緒方洪庵のもとで学んだ適塾時代。そして欧米渡航。慶應義塾設立とその後。

本当の「独立自尊」とは一体どういうことなのか。改めてそのことを考えさせられます。

感想など

毎日顔を合わす人でありながら、一体どんな人生を送った人なのか。どんな思想の持ち主だったのか。

恥ずかしながらそういう話を一切知らなかったわけですが、タイトルの『独立自尊』という言葉に強く惹かれ読了。

改めて、『福翁自伝』や『学問のすすめ』を読んでみたいと思いました。

福沢諭吉は明治の人ですが、正直なところ、今読んでも全然自然なくらい、その考え方には共感できる話が大いです。

例えば「人の独立はまず経済力あってこそのもの」という考え方。

経済の独立なくして思想の独立なし。

現代でもお金で魂を売る人はたくさんいますが、それを昔から喝破していた福沢諭吉は本当にすごいな、と。

そのほか、学問をする意味とか、人間の品性とか、不易流行。本当に正しい話は、いつの時代でも正しいことが理解できます。

ということで、最後にこの言葉で、本書の感想を終了します。

福沢は言う。

物事を維持するためには力の平均が必要である。ここでいう平均とは、バランスのことである。

国家においても、政府の力と人民の力のバランスが取れていて、はじめてうまくいく。

日本が世界に及ばないのは、学術、商売、法律である。その原因は人民の「無知文盲」である。

政府に衆知を集めて勧誘しても、簡単には是正されない。

「政府は依然たる専制の政府、人民は依然たる無気無力の愚民のみ」であって、政府と人民のバランスがとれていないからである。

これでは発展は望めない。

P147

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