『運命の法則』の読書感想 – 元ソニー技術者が教える運に翻弄されないための運命学入門

運命の法則―「好運の女神」と付き合うための15章

運は偶然の産物ではない?

天外伺朗著『運命の法則「好運の女神」と付き合うための15章』(飛鳥新社、文庫版)の読書感想です。

この本について

ソニーの元社員であり、運命論で有名な著者(本名は土井利忠氏、ロボット犬「AIBO」の開発などを手がけた技術者)による、運を考える本。

運という目に見えない、しかし確実に人生で実感するものの正体について、理解が深まる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

成果主義とリストラ政策の失敗(P80)

成果を出す社員に報い、結果を出せない社員のクビを切るアメリカ型の人事制度の問題。

人のモチベーションアップは、地位や報酬だけでは限界がある。むしろ、成果や報酬という餌によって、社員のやる気、内発的な動機付けが弱くなり、おまけに、失敗によるリスクを恐れるようになる。

能力や成果、目に見えそうなものだけを基準に社員を評価することで、失敗=罰と社員が受け止め、そこで働く社員の意識がまとまりにくくなり、チームワークが乱れ、会社の業績も落ちる。

失敗をとがめられる会社では、社員はリスクを犯すことがなくなり、新しい発想、創造性に飛んだ行動ができなくなる。

ペルソナについて(P90)

人は外的な環境に順応するため、仮の人格であるペルソナの仮面をかぶり、キャラを演じる。

人には様々なペルソナがあり、状況や場面によって、ペルソナを使い分ける。

ペルソナはよそ行きの顔であり、そこで表現されない感情、好ましくない人格は、シャドー(影)となり、無意識の世界に抑圧されていく。

シャドーが普段意識に現れることはないが、抑圧された感情は、漠然としたカタチで、意識に現れてくる。

運が悪いときは受けれ入れる(P108)

運が悪いときはジタバタしない。運が悪いことを認め受け入れ、ジタバタしない。すると、やがて運が好転する。

運が悪いときは、運が良くなるときへの「貸し」だと思っておけばいい。

自己否定とトラウマについて(P132)

人は生まれたときからトラウマを持っている(バーストラウマ)。

このトラウマを乗り越えることで、人は自分を信頼することを学ぶ。自分を信頼できるようになると、他者を肯定できるようになる。

すると、物事の捉え方が楽観的になり、いろんな場面でジタバタしなくなり、余裕ができる。

危険が訪れるとき(P136)

人生、何かが上手くいったとき、成功が続いたとき、多くのファンができたときなど、良いことが続くときこそ危険。

幸運に傲慢になり、自我が誇大し、うぬぼれ、思い上がっていく。良いことが続いたときこそ、注意する。

塞翁が馬の考え方のコツ(P149)

幸運不運は表裏一体。

もし、すべての出来事を淡々と受け入れることができるのであれば、塞翁が馬の教えは人生で役に立つ。

良いことにも悪いことにもつながる。ある出来事が不運か幸運なのかは時間が経たないと分からない

ツイてないときも、不幸が続くように思えても、淡々とし、長い目で考える努力をする。

感想など

「運命」という大げさなタイトルがついていますが、内容は運についての話が中心。

運という、非科学的、しかく確実にある我々の人生を影響する何か。

物事が上手くいくとき、なぜかトラブルが続くとき、運を考えずにはいられませんが、この本を読むと、運とは何なのか、どう考えればいいか、運についての理解が深まると思います。

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