医師が教える人生を後悔しない秘訣。
日野原重明著『今日すべきことを精一杯!』(ポプラ新書)の読書感想です。
この本について
100歳を超えて現役医師として現場に立ち続けた日野原先生が人生について語っている本。
人として大切なことは何なのか。生きていくこととはどのようなことなのか。豊かな人生を送るためにはどうすればいいか。
ページをめくる度に心を動かされる言葉が満載の内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
ビジョンを持つ(P6)
生きていく上で大切なのは、10年後20年後、未来を見据えて行動すること。
10年後はこんな自分になっていたい。20年後の自分はこんな自分になっていたい。未来を目指して今日一生懸命頑張っていく。
これが自分の未来を創造するということ。
人生は長さより質(P11)
現代では延命治療によって死を伸ばすことはできるが、大切なのは生の質。
長さ短さではなく、いかに充実して生きたか。心豊かに人生を過ごすことができれば、その時間が長かろうと短かろうと関係ない。
人生の価値が決まるとき(P22)
人生最期の時間、「オレの人生はこれで良かった」と思える人生は幸せであり成功。人生山あり谷ありでも、最期のときに納得できればそれで十分。
しかし人生最期の瞬間に後悔しそうなようであれば、仕事で成功しようが名誉を得ようが、その人生は成功したとは言えない。
死ぬ最期の一ヶ月をいかに過ごすことができるか。そこが人生のすべてを決める。
「分かりません」が言える人間であれ(P56)
人生知ったかぶりは損。いくらえらくなろうと、成功しようと、つねに「分かりません」と言える謙虚さを持った人間であること。
青春とは(P60)
青春とは若さではなく気持ち。何かに夢中になれる間は常に青春時代。30歳だろうが60歳だろうが、いつでも人は、青春時代を楽しむことができる。
環境について(P120)
人は環境の生き物。周囲の環境に影響されてしまうのは仕方ない。
だから若くあろうとするならば、若い環境に飛び込む。自分の周りの環境を意識して、自分が成長したい、なりたいと思う環境へ飛び込むこと。
感想など
生きること、死ぬこと、理想の人生、読後じっくり生き方について考えたくなった本。
人生訓にありがちな説教臭さがなくて、なんというか、言葉がすーっと胸の中に染み入ってくる、そんな不思議な感覚の本です。
幸せに生きていくにはどうすればいいのか、そして一度きりの人生を後悔しないためにはどうすればいいのか、本を読み進めるたびに自分の人生について考えさせられます。
生きていくことはいろいろありますが、それでも人生に満足しようと努力することもできる。より良く生きることができる。
生きていくことの価値、人生の大切さに気づける本です。