無性にイライラする自分に気づいたらこの本がおすすめ。『アンガーマネジメント入門』の読書感想

アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)

怒りを人生で有効活用する方法。

安藤俊介著『アンガーマネジメント入門』(朝日文庫)の読書感想です。

この本について

怒りという感情を適切にコントロールし、それを有効活用していく技術である、アンガーマネジメントについての基本的なノウハウを理解できる入門書。

怒りをただ、野放しておけば、百害あって一利なし。他人はもちろんのこと、自分にも不利益をもたらします。

そこで、適切な怒りのマネジメント法を理解することで、怒りが持つプラスの部分に焦点を当てることができます。

最近イライラする。怒りっぽい自分を変えたい。そんな方におすすめの情報が満載です。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P4)

アンガーマネジメントとは、一言で言えば怒りの対処技術。

感情のなかでも特にマイナスな結果を引き起こす原因となる怒りに正しく対処し、健全な人間関係を作ることを目指す。

アンガーマネジメントは精神論ではなく技術なので、正しく理解し、習得すれば、誰でも使いこなせるようになる。

怒りの引き金を引いている張本人(P24)

アンガーマネジメントの第一歩は、自分が誰かや何かによって激おこにさせられているのではなく、自分自身で怒ることを選んでいることに気づくこと。

同じ出来事が起こっても、人のよって様々な感情を持つ。

街を歩いていて肩がぶつかっても、ある人はブチ切れるし、またある人は「どうでもいい」とばかりに完全スルーする。

これは、起こった出来事を自分自身が判断して、その結果何らかの感情を引き起こしていることを意味する。

怒りにも同じで、自分が怒ると決めたから、怒りの感情がプンプンと湧き出てくる。

怒りの使いみち(P34)

怒りはそのまま野放しに表現すれば、ただ有害なだけだが、怒りが持つ力を有効活用すれば、成功や幸せ、人生をより良くするための力となる。

怒りが持つ力はともかく凄まじい。その力を肯定的な行動に変えていく源にすることで、人生を有意義にするための道を作っていくことができる。

なぜ人は怒るのか(P44)

動物にとって怒りの感情は生きるために必要なもの。

怒りの根源はそもそもが生存本能に基づくものであり、怒りを完全無視して、なかったことのようにするのは良くない。

怒りを押し殺して無視するよりは、それを有効に活用することを考えたほうが、理にかなっている。

コアビリーフとは(P54)

人はそれぞれ、自分だけの物事の価値基準を持っている。それを、コアビリーフと言う。

人はコアビリーフに基づき物事を判断し、結果、判断に応じた感情が引き起こされる。

コアビリーフは人それぞれ違うので、自分の常識や価値観が他人と同じであることはありえない。

だから人と人はある意味分かりあえない。人と人が分かりあえると錯覚するところに、トラブルの種がある。

健全な人間関係を作るために(P58)

怒りは人間関係をいとも簡単にぶち壊す。アンガーマネジメントを実践し、良い人間関係を作っていく上で大切なのは、行動の修正。

つまり、感情のままに行動しないこと。怒りに振り回されないこと。その上で、認識を修正していくこと。

これが大切。

ムカつくことを言われたときは(P95)

人から「ムカッ」とするようなことを言われたときにおすすめなのがストップシンキングという手法。

これは、「なぜあの人はこんなことを言うの?」とか原因や理由を一切考えず、そのことを完全に考えないようにする技術のこと。

「ムカッ」とする暴言を耳にしたときはそこで頭のなかで「ストップ」とかけ、頭のなかを真っ白にする。これがストップシンキング。

怒りに目安を作る(P116)

怒りの度合いを図るために、普段から、「これはムカつき度○点、あれはムカつき度△点」など、自分が腹が立つことを点数化して階層化するのが良い。

怒りの度合いを自分で客観的に認識することで、怒りに対処がしやすくなる。

アンガーログのすすめ(P122)

普段から怒りやすくて困る人は、アンガーログをつけると良い。

これは、怒ったときの状況を紙に書き残すことで、

1・怒った日時

2・怒りを感じた状況

3・そのとき思ったこと

4・そのとき感じた感情

5・何をしたのかという行動

6・行動の結果状況はどうなったのかという結果

この6点を書き記す。

これによって、怒りとその結果を冷静に見直すことができる。

ストレスと怒り(P135)

世の中、いつでもどこでも怒りやすい人はまれ。

人が怒りやすくなる原因はストレス。普段からストレスがたまっている人は、怒りを感じやすいことが分かっている。

この意味で、すぐに怒ってしまう人はストレスで余裕がない状態の人。

なぜストレスがたまっているのか、それを考えることで、本質的な問題と向き合うことができる。

ストレスの種類(P138)

一言でストレスと言っても、いろんな種類のストレスがある。大切なのは自分がどのストレスを感じているのか、客観的に認識すること。

まずは、この4つの種類のストレスを理解しておく。

1・重要かつ自分の行動で解消できるストレス

2・重要だが自分の行動では解消できないストレス

3・重要ではないが、自分の行動で解消できるストレス

4・重要でなく、自分の行動でも解消できないストレス

感想など

怒りをどう具体的にマネジメントして、有効活用していくのか。その大まかな道筋が理解できた本。

世の中、ムカッと怒らない人はどこでにもいません。しかし、そのムカつきを自然のまま表現していると、まさに「詰み」な状態に追いやられます。

ただ、本書が主張しているとおり、怒りの感情はマイナスだけをもたらす感情ではありません。

使い方によっては、人生を力強くブーストさせていくためのエネルギーにもなります。

だからこそ某自己啓発書では、「成功はネガティブな感情、怒りや妬みから始まる」と説いており、それは決してウソではないように感じています。

この意味で、怒りっぽい人、イライラしがちな人は、現状を変えていく力を持っている人なのかもしれません。

怒りの使い道を理解し、その技術を習得したならばきっと、怒りはまさに、宝の山への道を切り開く力になることでしょう。

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