夫婦の在りようは人それぞれ。『真田丸』第29回「異変」の感想

第29回

全てを手に入れたかのように思えた、しかし本当に大切なものはどうにもならなかった。

2016年NHK大河ドラマ『真田丸』第29回「異変」の感想です。

第29回「異変」のあらすじ

信繁は大谷吉継の娘・春と結婚。兄信之も伏見城建設に関わり、秀吉政権下のもと、真田一家の未来は安定していくかのうように思われていた。

しかし、天下人秀吉にも、着々と迫ってくるものがあった。老いによって徐々に弱っていく秀吉、心配事はただ一つ・・・。

ドラマの流れ

秀吉の命令で大谷吉継の娘の春と結婚することになった信繁。「本多忠勝に大谷刑部、頼もしい武将と親類になれた」と昌幸たちは喜びます。

信繁の前妻の話が春に伝わってしまうものの、春は出来た女性らしく、「正直に話してくれてありがとうございます」と一言。信繁は無事、初夜を迎えます。

一方、天下人秀吉。

老化が激しく、夜は眠れず、夜尿にも悩む状態。迫り来る死の足音に怯える秀吉は、秀頼のこと、豊臣家のことを考え、気が気でありません。

場面変わって信之。

伏見城の普請を手伝っている信之は「道がさだまらん」と悩み。おまけに父昌幸は遊郭に出入りしているらしく、長男として父親の奇行に悩みます。

昌幸の遊郭通いは妻の耳にも入ることになり、昌幸に従う忍者マンも、「昔の殿はどこへ行かれた?」と困惑。

その夜「あの人(昌幸)はどうしているのです?女のところでしょう」と母親に問いつめられキレてしまった信之は前の妻おこうの元へ。

おこうの元へ行ったことがバレた信之ですが、現妻の小松にそのことを叱責され、夫とのお勤めに挑戦することに。結果、おこうだけでなく稲姫は妊娠し、2人の子どもを授かることに。

一方、秀吉はというと、自身の死を覚悟し、徳川家康ら大名らによる合議制を提案。「拾を頼む」と家康に頭を下げます。

しかし、秀吉はそのことをすっかり忘れ、再度別日に、家康を前に「拾を頼む」と同じセリフを繰り返します。

同じ話をされた家康は「なぜ同じことを2回言うんだ?」と不信に感じますが、「もう秀吉はヤバイぞ」と、迫り来るときに気づき始めます。

夜、秀吉のことを心配し将来を語り合う信之と信繁。

信之は「天下が乱れたとき、真田のためになるなら、俺は徳川につく。お前は豊臣に入れ込み過ぎてるが、太閤殿下の側にいろ」と、将来の2人の決別を暗示。

伏見に大地震が起こったところで、ドラマは終了します。

感想など

昌幸、信之、そして信繁、3人の男たちとその女たちの在りよう、いよいよ寿命が迫り来る老秀吉の哀しみを描いた回。

夫婦関係を結び新しい一歩を踏み出さんとする信繁と妻の春。信之も小松と夫婦の関係を持ち出し、昌幸も女遊び(のふりをして将来のことを対策)。

一方、天下を取り跡継ぎの秀頼が生まれたものの、まさにその人生が終わらんとしている秀吉。

夜尿症、老化、易刺激、そして物忘れ。天下人のそのときが、着々と近づいています。

これを見ていると、いろいろ対照的で、人生って、ある意味残酷だなぁと思ってしまいます。

何もかも手に入れて、それを失うのを恐れる、それはある意味、何も手にしていない人生より、残酷かもしれませんね。

あと、生き残ったきりちゃん。

「どこへ行ってもうっとおしいと言われるきりさんですね」と春(天然か確信犯か?)に言われて微妙な空気を発するきりちゃんにはつい笑ってしまったw

今回きりちゃんがガラシャに接近しましたが、「キリストの尼さんコースか?」どうなるんだろうと、正直信繁より、きりちゃんの未来が気になるこの頃です。

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