言うべきことは誰にでもはっきり言う。『真田丸』第22回「裁定」の感想

第22回

主張するべきことを主張する、それをしないと大事なものを守れない。

2016年NHK大河ドラマ『真田丸』第22回「裁定」の感想です。

第22回「裁定」のあらすじ

沼田城の正当な所有権をめぐり、真田家の信繁、北条の板部岡江雪斎、2人の論戦が始まる。

信繁は沼田城が真田のものである理由を熱弁、徳川の本多正信も参戦、余談が許されない展開が繰り広げられるが、秀吉が出した結論は・・・。

ドラマの流れ

沼田城は真田のものか北条のものか。

どちらの主張が正しいのかを秀吉が決めるための討論バトルがスタート、まず口火を切ったのは北条の家臣、板部岡江雪斎。

その主張は「御館の乱の時に北条が上杉から奪った、だから沼田城は北条の城」という主張。

一方信繁はというと、「沼田は北条の後武田が奪った、だから北条の城というのは解せない」と反論。

すると板部岡江雪斎は「どちらが先に城を有していたのかが重要だ」と主張。これに対して信繁は「どちらが先に城を所有していたのかどうかは意味がない」と反論。

議論は一進一退に進みますが、「沼田城は真田が実力で奪いとった城です!」と主張する信繁に対し、板部岡江雪斎。

「お前らはただの火事場泥棒だ、滝川一益が我ら北条と戦っている時に沼田城を横取りしただけだろうが、コラ」と痛恨の一撃。

これに信繁は反論できず、「そうです、盗み取りました!」と開き直りますが、そこで討論は休憩に。

「板部岡江雪斎にやられました」落ち込む信繁ですが、昌幸は「徳川の立場を見極めよ」と信繁にアドバイス。

休憩後も討論は続くものの、徳川の過去の二枚舌外交(北条には沼田を渡す、真田には沼田の所有権を認めた過去)のせいで、沼田城の所有権がますます複雑に。

結局、沼田城の所有権の行く末は徳川が握ることになりますが、ポイントは、徳川が北条か真田に交わした約束がどちらが重要なのかが論点に。

信繁は、約束事は先に交わした方が優先と主張しますが、板部岡江雪斎は「徳川殿は北条と約束した、貴殿は徳川殿を嘘つきというのかね」と口撃。

しかし、この発言が本多正信の心象を害したようで、本多は真田の味方に。「徳川は北条が沼田を取るのなら邪魔はしないと言っただけで、沼田城を北条に渡す約束をしたのではない」と発言。

採決を引き継ぐことになった豊臣秀次も信繁の味方をし、結局沼田城の所有権は真田にあることが認められることに。

しかし、この話に不安を感じていたのが石田三成。

沼田城が真田のもののままということは、北条との戦が決定。沼田城が火種となり、また大きな戦になることを懸念。

そこで三成は「沼田城を北条に渡してくれないか」と昌幸に頭を下げます。昌幸も三成の覚悟を汲み取り、沼田城近辺の名胡桃城を真田側に残すのを条件に沼田城を北条に渡すことに。

ところが、北条氏政はこの採決に納得せず。沼田城に2万の兵を差し向け、「俺は秀吉の決定が気に食わん」と態度で示します。

おまけに、北条の武将、猪俣某が名胡桃城へ攻め入り、真田側の城主は自害。上田に残る信之は今日に居る昌幸に伝えます。

知らせを聞いた昌幸は、「名胡桃城を奪い返す許可を!」と秀吉に申し出ます。ここで秀吉の決意は固まった様子。

「昌幸よ、北条の件はワシに任せてくれんか」と一言。三成は「上洛の催促を」と手を打ちますが、氏政は秀吉の再三の救いの手を拒みます。

結局秀吉は北条征伐を宣言。全国の大名たちが、小田原へ向かうことになります。

感想など

信繁&板部岡江雪斎の討論はあっさり終わって、北条征伐への流れが面白かった回。

北条を潰した氏政がアホに描かれてしまうのは仕方ないかもしれませんが、氏政のプライドの高さと時勢の読めなささが痛い。

時勢が読めている家臣の板部岡江雪斎の必死の説得にも関わらず、勝って真田を攻めたり、上洛を拒んだり。

助かるチャンスはあったのに先が見えていない。このドラマでかっこよく描かれて消えてしまった武田勝頼とは真逆な感じです。

ところで、『真田丸』の石田三成はなかなかいいですね。

最初登場したときは嫌味なキャラかと思ったものの、常に冷静に、大局的に物を考える。

北条についても、戦になれば勝てると分かっているけれど、今まで作った世の中の仕組み(秀吉による惣無事令)を守るため、最後まで戦を避けるための手を打つ姿はいいですね。

それでも結局は戦になってしまうわけですが、関ヶ原のとき、三成がどう描かれるか、楽しみです。

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