上杉の生き様ここにあり。『真田丸』第12回「人質」の感想

sanadamaru12_20160327-p

世の中、キレイ事だけでは上手くいかない。

2016年NHK大河ドラマ『真田丸』第12回「人質」の感想です。

第12回「人質」のあらすじ

今日の友は明日の敵、徳川と組んだ真田家は徳川と対立。新しい後ろ盾が必要となった真田昌幸は、越後の雄、上杉景勝を頼ることにする。

上杉への忠誠の証として、昌幸は息子信繁を人質に差し出すことに決定。ところが、上杉の内情は厳しく、真田が期待するほどの力を持ってはいなかった。

そこに目をつけた家康はとうとう真田家を蹴散らさんと、いよいよ上田城攻略を決定。第一次上田合戦が始まる・・・。

ドラマの流れ

いよいよ上田合戦前夜。

徳川家康は豊臣秀吉と小牧長久手の戦いを終えて、北条との関係強化のため、どうしても真田の沼田が欲しい状況。

そこで信濃国人衆のおっさんを刺客にして真田昌幸を始末しようとするものの失敗。

一方、真田は上田城を支柱に信濃一帯を支配することに成功したものの、四方は徳川、北条、上杉に囲まれている状況。

そこで、昌幸は上杉と手を結ぶことを決定、信繁が越後へ向かい人質生活スタート。

景勝は信繁を気に入っていますが、景勝の謀臣の直江兼続は「真田を信用できぬ」と人質だけでなく、真田の沼田城差し出しを要求。

そこで信繁は景勝の信頼をつかみ、沼田を差し出すことなく上杉と手を組むことに成功します。

上杉と組んだ真田は徳川に手切れを通告。ヘラヘラしていた家康もついにブチ切れます。上田城へ7000もの兵で攻め込みます。

決戦を前に、ドラマは終了します。

感想など

景勝の善人、好キャラぶりが印象的な回。

これまで真田丸に登場してきた大名たちは、

・真田昌幸→老練のたぬき。目的のためには何でもあり。

・徳川家康→同上。

・北条氏政→同上。

という具合、なかなか食わせ者の男たちばかり。

ところが景勝だけはこのドラマきっての聖人君子キャラで、カッコよさと人間の弱さが同居したような、他の大名とは違う魅力的な大名として描かれています。

策を弄せず、何事もまっすぐ。「死に様は生き方を映す鏡、恥のない生き方を」と義に生きようとするものの、現実はその生き様を通すための力がなく、景勝自身もそのことに葛藤しています。

まぁでもこういう人、リアルでいますよね。

確固たる理想を持っている。その理想はとても美しくて、それが実現できれば、本当に素晴らしい。

でも、現実は複雑で、正論や理念だけではどうしようもなりません。理想を実現する力がなく、理想と現実のギャップに悩んでしまう。

ある意味とても人間くさい人で、腹黒策士の多い『真田丸』の中では異色、清涼剤的なキャラになっています。

誰も信用出来ない、騙し合いの人間が多いからこそ、景勝のまっすぐで清廉な姿は、よりドラマの中で映えるのかも。

昌幸のような老練で腹黒、「柳に枝折れなし」的な生き様もいいですが、誠実さは最善の策。景勝のような生き様もカッコイイものがありますね。

さて次はいよいよ第一次上田合戦。家康が顔真っ赤になるであろう姿が楽しみです。

第11回「祝言」の感想へ

第13回「決戦」の感想へ