やっぱり自分は自分、人は人。『非属の才能』を読む

非属の才能 (光文社新書)

どこにもなじめないということは、「自分の居場所を自分で見つけろ」ということ。

山田玲司著『非属の才能』(光文社新書)の読書感想です。

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この本について

「人がそれぞれ生きていくための才能とは、周囲とは違う非属の感覚のなかにある。周囲に馴染めないこと、孤独を感じる環境は自分の才能を見出すための環境である」

という「非属」というキーワードのもと、才能のあり方、生き方を説いている本。

フツーとは少し違うかもしれませんが、「自分らしさ」「個性」が求められている今の時代だからこそ、心に響く言葉が満載の内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P5)

才能とは、「どこにも属せない感覚」(非属)のなかにこそ見つかる。

これからの時代は、「どこに属しているか」ではなく、「その人個人」の存在が問われる時代になっている。

だからこそ、周囲と馴染めない自分、「自分はどこにも属せない」という「ボッチ感覚」はとても大切なこと。そこに才能が隠されているから。

幸せな生き方(P12)

幸せに生きるシンプルな方法は、みんなとは違う自分の個性を大切にして、空気を読みすぎず、自分が思った通り、したいとおりに生きること。

周りと違うならそれでいい。馴染めないならそれでいい。自分らしさを大切にしながら、思う通りに生きればいい。

挫折に慣れておく(P24)

周りの空気を読み、自分を殺して周囲に合わす。このような器用に立ち回ってきた人はその器用さゆえに、挫折に弱い。

人生で起こる想定外のことに対処できず、そのダメージから回復できず、立ち直ることが難しい。

しかし、普段から人生でつまづき、逆境を当たり前のように経験している非属の人間は、普段から挫折の連続。

そのため、挫折耐性が身についているので、どんなことがあろうと、最終的には逆境を克服し、起ち上がることができる。

これは非属の人間だからこそ得られる、人間的な強さ。

親は親、子は子(P67)

親はとかく、自分の価値観や考え方を子どもに植え付けようとするが、結局のところ親と子どもは違う。

親には親、子どもには子どもの人生がある。

大切なのは、自分の価値観を子どもに植え付けようとするのではなく、子どもに自分の人生を自分で決めることができるようにすること。

そのためには、子どもを一人の個人として尊重することが大切。

そして、子どもにはいろんな失敗をさせて、そこから自分で起ち上がれるように、サポートしてあげること。

ここがとても大切。

女にモテる方法(P123)

女性は自分を大切に守り、良い暮らしをさせてくれる男性を好きになるように遺伝子的にインプットされている。

そのため、イケメンはもちろんのこと、高学歴高収入、つまり何らかの能力がある男に惹かれるようになっている。

この意味でモテる男になるには、女性に「この男性は将来的に自分を守ってくれる!良い暮らしをさせてくれる!」と感じさせる何かを持っていなければいけない。

そのため、非モテマンがモテマンになるためには、己の才能をとことん磨き、己が進む道を見出すことがその第一歩。

ようするに、自分を信じて頑張り続ける。それがモテメンになる秘訣。

それは、「俺はモテないから女性はあきらめよう」と悟った某作家が、己の趣味を極め、その結果一流人となり、スチュワーデスの美女と結婚した例を見れば分かる。

モテない男がモテるようになるためには、己を信じ、才能を磨いていくことが大切。

引きこもりは無意味ではない(P176)

引きこもり=さなぎの状態。外から見れば何の変化がないように思えても、少しづつ内部では変化が起こっている。

人の意見は一切聞くな!(P198)

自分の仕事は自分のしたいようにやるべし。そして、自分のこだわりすべてを注ぎ込むべし。そこに他人の意見などいらない。

人の意見を聞けば聞くほど、その仕事は平均化されてしまい、尖っているものがなくなってしまう。

自分のしたいようにすれば、独りよがりな面が出てしまう一方、とことん尖った仕事ができる。そして、そこに大きな意味がある。

群れても幸せになれない理由(P202)

「群衆の孤独」という言葉があるように、周りに人がいるからといって、人は孤独を感じないわけではない。

むしろ、集団の中にいるからこそ、余計に孤独を感じることの方が多い。つまり、群れている人ほど実は、孤独になりやすい。

逆に、孤独を恐れず積極的に一人になる人の方が、人と深くつながり、結果的に孤独に悩まない。

だから早い話、孤独を恐れてどうでもいい人と群れているよりも、合う人と合えばいいくらいの気持ちで無理に人に迎合しない方が、実は幸せになれる。

感想など

かなり尖った本ですが、読む人が読めば、心に響く言葉がたくさん見つかる本。

年代的には10代後半。高校を卒業して、自分なりの生き方を見出そうとする、そんな若い人にはいろいろビビビと来る言葉が見つかると思います。

というのは、この本で書かれていることはきっと大人になった人誰もが、一度は葛藤したり悩んだりする話が語られているからです。

自分とは何なのか。そして、いちおう周囲に適応するために自分を殺して空気を読んでいるけれど、本当にそれでいいのか?

単純に書くとそういう話で、本書ではむしろ、

「空気を読むな!孤立しても大丈夫だ!ボッチでOKだ!そこに君の才能がある!」

と、ボッチ化を推奨しています。

個人的にもこの考え方は賛成で、合わない人と空気を読んで合わせ続けるくらいなら、いっそボッチになって読書でもしていた本が、よほど人生のためになると考えているからです。

生きている限り、誰かとのつながりは必要です。

しかし不幸にも、今周囲の環境がどうしても馴染めない。面白いと思える人がいない。付き合っていても時間のムダのように感じる。でも独りは怖い。

そんな状況にいるとき、誰かといても実際のところは全然面白くないし疲れてしまいます。

「周りに合わせて息苦しい日々を送るくらいなら、むしろ自分からボッチになって、自分の道を行く方がずっといい」

というのが本書の考え方。そして、群れずに孤独になるからこそ自分自身の才能が発見できるというのは、そのとおりだと思います。

結局のところ、人生はどこかで、自分独りで何もかも決めなければいけないことに気づくタイミングがあります。

就職しようが結婚して誰かと暮らそうが、自分は自分、人は人。誰かと協力することは必要だけれども、自分の道は自分の道、なわけです。

逆に、自分と向き合うことを恐れて、周囲に溶け込もうとすればするほど、「現実」を知ったときのダメージが大きいです。

だから、周りに人がいても、余計に孤独を感じるわけです。

本書の主張はかなりストレートかつ尖ったものですが、個人的にはとても合理的で、10代の自分がいたら、ぜひこの本を読んで愛読書にしたいところ。

結局、表面的に人とつながっていたとしても、それは長い目で見ればほぼ意味がありません。

そんなことに気を使うくらいなら、自分とは何者なのか。何を身につけてどう生きるのか。独りで真剣に考えた方がよほどタメになります。

ということで、「非属」「ボッチ」という言葉に「ピン!」と来るものを感じたあなたには、ぜひ本書を読むことをお勧めしたいと思います。

きっと、「こんな考え方もあるんだ!」といろいろスッキリできるはずです。

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