先日、『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』という映画を観ました。
こちらは、あのマクドナルドを大帝国に作り上げたレイ・クロックの自伝映画。
内容的には非常にビジネスライクで、成功には綺麗事なし。成功の野心と裏切り。
「よくマクドナルドが公開を許可したなぁ」
と驚いてしまうほど、レイ・クロックが表裏なく描かれている素晴らしい映画でした。
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それで、レイ・クロックへの興味が激しく湧き、自伝が出ているということで、読んでみることに。
それがこちら。『成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者』(プレジデント社)です。
この本について
本書はレイ・クロック自らがその人生とマクドナルドでの成功の秘訣について語っている本。
なぜそもそもレイ・クロックがマクドナルドに目をつけたのか。ビジネスを拡大していく上で何を考え、実際に何をしたのか。
勝者の視点で語られています。
ただ、成功とは結局継続であること。何より成功したいという強い意思であること。
その内容についてはとても真っ直ぐで真摯というか、映画で観たレイ・クロックの印象とは少し違うように感じました。
例えばこの言葉。
幸せを手に入れるためには失敗やリスクを超えていかなければならない。
床の上に置かれたロープの上を渡っても、それでは決して得られない。リスクのないところには成功はなく、したがって幸福もないのだ。
我々が進歩するためには個人でもチームでも、パイオニア精神で前進するしかない。企業システムの中にあるリスクを取らなければならない。
これが経済的自由への唯一の道だ。ほかに道はない。
P360
といった具合、まず自分自身がリスクを取ること。成功に向かって行動していくこと。
上昇への強い信念が語られています。
成功するために絶対必要なもの
映画を観た段階では、ある意味「裏切られた」マクドナルド兄弟について同情的な気持ちが強かったのが正直なところ。
一方で、マクドナルドを「奪った」レイ・クロックについて完全な好感を持てずにいました。
しかし、よくよく考えれば、レイ・クロックは自身の人生をかけてリスクを取って行動した。それだけは間違いのない事実です。
そして、レイ・クロックの働きなくして、マクドナルドがここまで大きな世界的会社になることもなかったのもまた事実です。
この意味で、本書『成功はゴミ箱の中に』は勝者の視点かもしれませんが、人生の勝者となりうるために何をすべきなのか。
その点について、強く感銘を受ける内容になっています。
本書の愛読者としてはあのユニクロの柳井社長が本書でレイ・クロックへの尊敬を語っていますが、こちらも興味深い話が満載。
柳井社長も必ずしも良い評判と悪い評判、2つの意見があって、それはまさにレイ・クロックと同じ。
結局、成功者はそういう運命にあるのかもしれません。
ということで、レイ・クロックの開拓精神。パイオニア精神から学び自分の人生を開拓していきたい。
この意味で最後、起業家についての言葉を引用し、記事を終えたいと思います。
努力もせずに手に入るものではない。好き勝手やればいいというものでもない。
リスクへの相応の覚悟が必要だ。ひょっとしたら一文無しになるかもしれない。
けれども、一度決めたことは絶対にあきらめてはならない。成功にリスクは必ずつきまとう。
しかし、それこそ醍醐味である。
P98