人生で成功するために本当に必要なものとは。『成功する人は偶然を味方にする』の読書感想

成功する人は偶然を味方にする 運と成功の経済学

結局のところ、成功するかしかないかは運次第?

ロバート・H・フランク著『成功する人は偶然を味方にする 運と成功の経済学』(日本経済新聞社)の読書感想です。

この本について

いかに偶然が成功に影響を与えているかを直球ストレート、本音で語っている本。

成功するために努力は必要。しかし、努力だけでは成功できない。幸せになれない。そんな現実を認識できる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P9)

成功は偶然によってもたらされる。

成功した人のなかには、それを認めたがらない人もいるが、実際のところ、成功は努力だけでなく、運の要素が大きい。

人によっては、生まれながらにして成功する環境で生まれる幸運の持ち主もおり、成功するチャンスは平等とは言い難い。

小さな偶然が運命を導く(P25)

人生を変えるのは本当に小さな偶然がきっかけになる。

才能を磨き、努力することは成功のために必要不可欠かもしれないが、それだけで人生がうまくいくわけではない。

最終的には偶然を味方にできた者が、人生で成功することができる。

マタイの法則と運(P54)

世の中では、「持っている人がますます豊かになり、持っていない人がますます貧しくなる」という、マタイの法則が働いている。

一見何気ない小さいことが、ジワジワ波及していき、最終的には運命そのものを変えていく。

良い会社に就職できる。自分にぴったりの仕事と出会える。そういったことも結局は運で決まる。

運をつかむことができれば、その後の人生もどんどん良くなっていくし、運を掴み損ねたら、その後の人生もいろいろ苦労する。

人生の罠(P108)

努力をし、自己研鑽を続け、誰よりも優れた能力を身につければ成功できる。これが常識的な考え方だが、世の中では、もっと優秀な人間が成功できるとは限らない。

一番成功している人が一番優秀なわけでなく、成功する人は必ず運がいい。

もちろん、運だけでは成功することはできない。しかし、実力だけでも成功することはできない。

だからこそ、最終的に一番重要なのは、能力+運。この2つを兼ね備えることが大切。

注意したいこと(P119)

人生で致命的に重要なのは運の良さ。

努力だけではどうにもならない現状がある一方、「人生は運ゲー。運がすべて」と勘違いすると、困難にぶち当たったとき、自助努力を軽視してしまう恐れがある。

そのため、子どもを教育するにあたっては、あえて運の重要性を否定するのも一つの方法。運ではなく、努力で人生を切り開けることを教えるのも、大切かもしれない。

ただし、「人生では絶対的に運が重要」という現実はあるので、その点が難しい。

「人の評価」という影響力(P183)

成功する人は人から評価を得ている人。すなわち、人の評判によって、成功は左右する。

人から嫌われ、悪い印象を持たれている人は成功できないし、人に好かれ、良い印象を持たれている人は成功する。

これはとくに組織で働く上で重要なこと。

感想など

合理主義のかたまりのようなイメージがあるアメリカ人が、「成功は運である」と語っているのが不思議な本。

考え方としては、『偶然をチャンスに変える生き方』と同じような感じで、個人的には納得できる話が多かった印象です。

本書では、「日常のほんの小さな偶然が運命を左右する」ということが何度も述べられていますが、実際それは本当で、私自身、自分の人生を振り返ってみても、そのことに異論はありません。

小さな偶然が重なりあって、前へ進む道ができていくからこそ、偶然は決して軽視してはいけない要素であることを実感しています。

それは多分、成功も同じなのかもしれません。

結局のところ、

才能と努力なしに成功するのは難しいが、才能があり、努力をしても、経済的に成功する人は少ない。

(P25)

この言葉がどおり、成功には人知を超えた何かがあるのも確か。

努力することはもちろん大切かもしれません。しかし最後の決め手となるのは運。だから運を磨くこと、運について知ることは、決してムダではない。

そのことを実感します。

本の購入はこちら