ホームページで儲けるために忘れてはいけないこと。考えておきたいこと。
佐藤元相著、竹田陽一著『小さな会社★集客のルール ランチェスター経営 ホームページ成功戦略』(フォレスト出版)の読書感想です。
『小さな会社★集客のルール ランチェスター経営 ホームページ成功戦略』について
弱者の戦略であるランチェスター戦略をもとに、儲かるホームページの作り方について説いている本。
ホームページはお店の窓口であり、リアル店舗と同等、それ以上の価値を持つ存在。だからこそこれからの時代、ホームページをどう作るか。どう展開するか。そこに弱者逆転の秘訣あり。
本書を読めば、活躍するホームページを作るための重要なエッセンスが理解できます。以下、本書の読書メモです。
強みを生かす(P25)
商売には常に同業他社、ライバルの存在あり。自分たちだけでなく、ライバルもホームページを持って、商売を競争している。
だからこそ大切なのが、自分たちの他でもない強みは何なのか。どんな思いを持って商売しているのか。そこをきちんと、ホームページに載せておくことが重要。
「私たちはここがすごいです、ここに商売の情熱をそそいでいます」ということがきちんと宣言されているからこそ、ユーザーは安心し、魅力を感じることができる。
ユーザーの属性を知る(P29)
ホームページを運営する上で特に大切なのは、どんな人にホームページを見て欲しいのか。どんな人にアクセスして欲しいのか。ユーザーの属性を明らかにすること。
いくら、アクセスが大量にあっても、それが売上につながらないアクセスなら意味はない。
つまり、自社サービスに興味を持っている人がどんな人なのか。そして、その人たちをホームページにアクセスしてもらうにはどうすればいいのか。
それを考えて、ホームページを作ることが大切。
目標設定のポイント(P42)
ホームページは作るだけではダメ。常に改善し、よりよいものを作っていく継続的な作業が必要。
その際大切なのは、きちんと目標設定をすること。内容をしぼり、何をどう具体的に変えていくのか、改善するのか。目標設定を具体的に決めて、ホームページを改善する。
ホームページ改善に活かせる自社の情報(P79)
ホームページは情報の宝庫。改善するにしても、そこから得られた情報をきちんと次へ生かしていくことが大切。
具体的には、ホームページからどんな商品がよく売れているのか。もしくは売れていないのか。そこからお客様満足度を高めるための貴重な情報が得られる。
そうやって、情報をもとにホームページを改善。より良いものを作っていくことが大切。
物語を語る(P213)
人の心が動くとき、そこには常に物語がある。なぜこの会社を作ることになったのか。何のためにこのサービスを作ることになったのか。
その物語を語ることで、ユーザーの心のひだを動かすことができ、ファンを作ることができる。
今、腐るほど商品、サービスが乱立している世の中だからこそ、最後に大切なのは心と心。ユーザーの心をつかむ者が、最後には勝つ。
弱者の禁忌(P227)
弱者の戦略として最もタブーなのは、薄利多売で勝負すること。
基本的に薄利多売とは強者の戦略であり、たくさんのものをたくさんつくり、安く売る。それは大きな資本力がなければ無理。
だからこそ、人も資本も不足している弱者は薄利多売をしてはいけない。それより、多利小売でやっていけるビジネスを構築することが重要。
感想など
本書の出版は2005年。しかし、その本質的なポイントはいつの時代も勉強になる。そのことを実感した本でした。
ビジネスの本を読む時大切なのは、何をどうするなどのノウハウ的な話よりもしろ、その本質的な発想、考え方に価値があると感じています。
ノウハウについては、時代や人が変わればそれが通用しなくなるのが自然ですが、根本的な視点、発想法。
それさえあれば、自分の頭で物事の是非を考えることができます。そして結局はそれこそが最強の思考法だと感じています。
結局、人のノウハウを参考にしようが、自分の立場、状況、武器を一番理解しているのは自分以外にいません。
だからこそ、自分の頭で考え、その上で最善の選択を検討する。そのためには、自分の頭で考えなければいけないことです。
本書では、ランチェスター戦略をもとに、ホームページへの運用法を説いていますが、ランチェスター戦略の根本的な考え方。そこに一番の価値があるように感じています。
商売という戦場で勝つにはどうすればいいか。無駄死にせずに武功を立てるにはどうすればいいか。
ホームページであれ、実店舗であれ、本当に大切な商売の本質は変わらず。本書を読めば、そのことを強く、実感できます。