考えることは生きること。パスカル著『パンセ』を読む

パンセ (中公文庫)

哲学者の思考がこの本に凝縮。

パスカルの著書『パンセ』(中公文庫)の読書感想です。

内容について

「人間は考える葦である」で有名なフランスの哲学者、パスカルの本です。

パスカルとは

17世紀に活躍したフランスの哲学者。数学者としても知られ、「パスカルの定理」や「パスカルの三角形」など、後世に様々な定理を残している。

『パンセ』はパスカルが書き残した断片的なノートを編纂して刊行した本で、その内容は多岐に渡ります。思想や精神、哲学、道徳、そして宗教。様々なテーマが、箴言集的な短い文章で書き綴られています。

比較的短い文章が中心ですが、端的な文章の中、

「一生のうちでいちばん大事なことは、職業の選択である。ところが、偶然がそれを左右するのだ。」(P70)
「気を紛らわすこと。人間は、死と不幸と無知を癒やすことができなかったので、幸福になるために、それらのことを考えないようにした。」(P113)
「武装した強い人が自分の財産を所有しているときは、彼の所有物は安泰である。」(P201)

というように、つい「ドキッ」とするような言葉がたくさん見つかります。

この本は、哲学書ですが、断片的な文章が多く、テーマも様々。ページ数は多い(500ページ以上あります)ですが、文章も短いので、自分のペース&興味にあわせて、本を読んでいくことができます。

感想など

鋭い批判的な文章が多く、本を読み進めていくうち、ふと「ハッ」として本を閉じてしまう。そんなところがある本でした。

『パンセ』の後半は宗教関連の内容が多いので、あまり頭に入りませんでしたが、人間についての批判的な指摘は、人間がいかに矛盾に満ちているか、不合理な存在なのかを、明晰な文章で伝えてくれます。

時間をかけて、じっくりコツコツ読み進めていきましたが、読後の感動はなかなかのもの。また、折にふれて、読み返したい本です。

本の購入はこちら