続く会社はココが違う。『長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営』を読む

長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営

ビジネスをやるならこの考え方を知っておくといいかも。

岡本史郎著『長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営』(フォレスト出版)の読書感想です。

内容について

会社を長く存続させるために、どのような考えでビジネスを展開していけばいいか。税制面(環境)の視点を考慮した会社経営の重要性を説くコンサルタント、岡本史郎さんの新刊がこちら。

この本では、前半は経営一般に関する著者の考え方、後半は会社経営の税金に関する具体的な内容(税制の改正とその対策など)となっています。

以下、本書の気になった内容です。

因果論に振り回されない(P2)

今の時代はある原因がある結果につながる、「これをすればこうなる」というような単純な時代ではない。

様々な複雑なことが複雑に絡まり合い、結果になっていく時代。原因と結果を単純化してはいけない時代であることを認識しておく。

状況が変わったら戦術を一から見直すしかない(P29)

ビジネスをしていると、売上の激減など、それまでのビジネス戦略を根本から見直す必要のあるときが来る。原因が小手先のテクニックではどうしようもないようなものなら、思い切って根本からやり方を変えていく。

拡大戦略のキモは人材と補給線の確保から(P56)

人材の育成が追いつかないのに、拡大戦略で新規出店を繰り返し、挙句倒産した会社の話。

店を出店することはすなわち戦線を拡大すること。戦線を拡大するなら、まずは人材と補給路の確保が絶対に必要不可欠。

人材の育成や資金面をしっかりしないまま、勢いだけで勢力を拡大するのは愚かだが、それを「戦略」の名のもと実行してしまう例は多い。

本当に稼いでいる人は本当のことを教えない(P62)

世の中、起業ノウハウや成功するための秘訣が情報として販売されているが、その教え通りに上手くいく人はたまたまであるケースがほとんど(成功の再現性がない)。

知っておくべきことは、どのジャンルであれ、成功ノウハウを販売して一番儲かるのは、ノウハウを販売する本人だけ。本当に上手くいく秘訣を赤の他人に教えるようなお人好しはいない。

敵に塩を送る人はいない。

長期間で企業の栄枯盛衰を見ると(P74)

10年20年、長期で企業の成長を分析すると、良いところはいつも良く、ダメな会社はいつもダメ。

世の中で流行するノウハウの真実(P92)

世間で流行する経営者向けのビジネス論や経営ノウハウは、その正体を見極めないと、痛い目に合うことが多い。

アウトソーシング論や正社員を減らしてアルバイトを多用する経営論等、経営者の自己都合が透けて見える「底の浅いもの」が多い。

一般解と特殊解について(P103)

世の中には、誰がやっても同じような結果が得られる方法(一般解)と、一部の人しか使うことができない方法(特殊解)、二つの方法がある。

世の中でもてはやされる成功例は特殊解が多くので、第三者にはあまり役には立たない。しかし、誰がやっても同じ結果になる一般解は「ああすればこうなる」という一種のセオリー。

セオリーはきちんと押さえておくべき。セオリーを知らないことがリスクになる。

不況時の心構え(P229)

経営環境が厳しい時期に守るべきことは、売上を上げることより、売値の価格を守ること。事業を拡大することより、じっと耐え、しのぐこと。

感想など

「周りの環境の変化に着目して、再現性の高い打ち手でやっていきましょう。ただし勝負すべきときは勝負しましょう。」そんなメッセージを感じた本。

『会社にお金が残らない本当の理由』や『成功はどこからやってくるのか? 』など、岡本史郎さんの本は、建前抜きのストレートかつ、現実的な内容が多いので、何度も読んで勉強させてもらっています。

税制=環境という考え方や、特殊解と一般解(一部の成功した人にしか使えない特殊な方法、誰がやっても同じ結果が出る方法)の考え方など、読む度に納得とさせられる内容が見つかります。

成功を目指すなら奇跡や都合の良い物語を描かず、状況判断を間違えず、確実性の追求が第一。この考え方があるこそ、着実で息の長いビジネスができるのかもしれません。

「自分がいる環境を知って、大ホームランを狙わず、確実性の高い方法を見つけ、着実に仕事をしていきたい。」そう思ったら、この本の考え方は勉強になると思います。

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